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4ヶ月早いヒマワリ
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凹型の旧校舎の真ん中にある桜の木。春に咲くのは、青く澄んだ若い子の心を映すような空色の下で、今まさに恋が芽吹こうとしていた。
「貴女が好きです!付き合って下さい!」
飾りっ気のない、当たり障りも何も無い普通の告白。ロマンチストな私には物足りないシチュエーション。生涯の中で、死ぬ間際にまで残るような告白を期待していた自分はそれ程の物なんだろうか、、、
「貴方の告白は記憶に残らないし、心にも響かない。ゴメンなさい」
冷たくあしらえば、私のことなんてすぐに忘れるでしょう。心が漏れてるだけの貴方に、私が振り向く事は無い。
「ではさようなら」
「ッ!!待ってください!!すみません!」
突然両肩を掴み、地平線を見るような真っ直ぐな瞳が私を捕らえた。
「僕は!貴女が好きです!」
「僕は!貴女が猫好きだと言うのも好きです!」
「僕は!貴女の本を読む姿勢が好きです!」
「僕は!貴女の何気ない会話の中のふとした笑顔が好きです!」
「僕は!貴女の性格が好きです!」
「僕は!貴女の健気な所が好きです!」
「僕は!貴女の髪型も好きです!」
「僕は!貴女の声も好きです!」
「僕は!貴女のちょっと冷たいけど、相手を思いやるあまりの冷たさも、好きです!」
「僕は!貴女の事が、好きなんです!好きすぎて好きと言う言葉が陳腐なくらい大好きなんです!!」
「だから、僕は!もっと貴女の事を知りたい!!」
暑くない昼の春盛りに、真っ直ぐな太陽に当てられた向日葵は、1シーズン早く、上を向いて、想い咲くのです。
「貴女が好きです!付き合って下さい!」
飾りっ気のない、当たり障りも何も無い普通の告白。ロマンチストな私には物足りないシチュエーション。生涯の中で、死ぬ間際にまで残るような告白を期待していた自分はそれ程の物なんだろうか、、、
「貴方の告白は記憶に残らないし、心にも響かない。ゴメンなさい」
冷たくあしらえば、私のことなんてすぐに忘れるでしょう。心が漏れてるだけの貴方に、私が振り向く事は無い。
「ではさようなら」
「ッ!!待ってください!!すみません!」
突然両肩を掴み、地平線を見るような真っ直ぐな瞳が私を捕らえた。
「僕は!貴女が好きです!」
「僕は!貴女が猫好きだと言うのも好きです!」
「僕は!貴女の本を読む姿勢が好きです!」
「僕は!貴女の何気ない会話の中のふとした笑顔が好きです!」
「僕は!貴女の性格が好きです!」
「僕は!貴女の健気な所が好きです!」
「僕は!貴女の髪型も好きです!」
「僕は!貴女の声も好きです!」
「僕は!貴女のちょっと冷たいけど、相手を思いやるあまりの冷たさも、好きです!」
「僕は!貴女の事が、好きなんです!好きすぎて好きと言う言葉が陳腐なくらい大好きなんです!!」
「だから、僕は!もっと貴女の事を知りたい!!」
暑くない昼の春盛りに、真っ直ぐな太陽に当てられた向日葵は、1シーズン早く、上を向いて、想い咲くのです。
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