碧恋の詠―貴方さえ護れるのなら、許されなくても浅はかに。【現在他サイトにて連載中です(詳細は近況ボードまたは最新話部分をご確認ください)】

宵月葵

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清涼の桜

102.

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 ヒビキ「本日8月3日は『ハチミツの日』です!」

クロード「今日は冒頭からもう記念日の説明ですか。まあ、構いませんが」

 ヒビキ「『はちみつ=はち(8)みつ(3)』の語呂合わせで、全日本はちみつ協同組合と日本養蜂はちみつ協会が制定した記念日だよ」

クロード「『はち(8)み(3)つ(2)』で8月23日でもよかった感じの語呂合わせですね」

 ヒビキ「そんなこといわないの。今日は、はちみつについて色々話をするよ」

クロード「はちみつは、この世界では結構高めの甘味料です」

 ヒビキ「甘味料が貴重品なのは異世界ファンタジーの定番だよね」

クロード「ヒビキ様、そういうの分かるんですか?」

 ヒビキ「ううん。本編設定だとあんまり詳しくない感じ?」

クロード「……ここでも多少は自重してくださいね? あまり設定を無視しすぎないようにしてください」

 ヒビキ「現代日本では当然のようにスーパーやドラッグストアで手に入れられるはちみつだけど、今の状態が確立されたのは戦後になってからなんだ」

クロード「忠告ガン無視ですか……それはそうと、随分最近の話なのですね」

 ヒビキ「もちろん、養蜂自体はもっと前から、江戸時代あたりから本格的に行われていたんだけど、それでもやっぱり貴重品であることに変わりはなかったみたい。養蜂技術は国内に浸透したんだけど、何せ生産力そのものが貧弱だったそうだから」

クロード「今とは何か違ったのでしょうか?」

 ヒビキ「一番の違いは養蜂の蜂がニホンミツバチからセイヨウミツバチに変わったところかな? 洋バチが輸入され近代的な養蜂器具が使われるようになって、それから養蜂が盛んになっていったそうだよ。今はそうでもないらしいけど」

クロード「今は盛んではないのですか? しかし、どこにでもありますよね?」

 ヒビキ「日本のはちみつ自給率は10%もないんだ。ほとんどが輸入品だね。七割以上が中国。続いてアルゼンチンやカナダ、ミャンマーなどからも輸入しているよ」

クロード「がっつり依存していますね」

 ヒビキ「まあ、日本の食糧自給率自体がカロリーベースで四割を切ってるからね。色んな食品が外国からの輸入品なんだよ。だから中国産は信用できないとか言っても食べなくちゃ食べるものがないっていうのが現状なんだよね」

クロード「となると、外国との関係は重要になってきますね。まさに死活問題です」

 ヒビキ「とはいえ、へたに下手にですぎても問題だし、難しいなぁ……て、話が逸れちゃったね。せっかくだからはちみつを堪能しようじゃないか」

クロード「それはいいですね。甘いものは私も好きですよ」

 ヒビキ「というわけで、最後になりますが、今日はゲストを呼んでいます!」

クロード「今さらですか? 一体誰を……」

 ヒビキ「はちみつと言ったら、クマでしょ!」

クロード「クマ? ……ああ、某ネズミなランドでも大人気の黄色いクマ的な」

クマさん「グルガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

クロード「ハ、ハーフミスリルアーマードベア!? 何ダンジョンボスを連れてきてるんですかヒビキ様!?」

 ヒビキ「だってこの世界で俺が知ってるクマってこいつしかいなかったから……」

クマさん「がああああああああああああああああああああああああああ!!!」

クロード「ぎゃあああああ! 攻撃してくる!? ぶ、武器はどこだ!?」

 ヒビキ「あ、そういえばはちみつを準備するの忘れてた。持って来るね」

クロード「ヒビキ様!? 今はそんな場合じゃないですよ!? 待ってくださいいいい!」

クマさん「ぐるあああああああああああああああああああああ!!! (はちみつよこせごらああああああああああああああ!!!)」

クロード「知るかああああああああああああああああああ!」

 ヒビキ「そうだ。一緒にはちみつ用の壺も買ってこようっと♪」



★★★★★
その他の記念日『ホウ酸処理の日』
※ホウ酸による――。

クロード「ホウ酸団子ですね! このクマ公に喰わせてやりましょう!」
 ヒビキ「残念。木材劣化対策のためのホウ酸処理を推進する記念日だよ」
クマさん「があああああああああ!!!(G扱いしてんじゃねえええええ!!!)」
クロード「知るかああああああああああああ!」
 ヒビキ「『ほう8さん3』の語呂合わせなんだけど……誰も聞いてないかな?」
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