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第21章 再び…
家から出てきた女
しおりを挟む私は結局、神谷君と「関係」を持ってしまった。
宗太のように「日曜日いつもそこにいる人」ではないけれど、1回だろうが10回だろうが肉体関係は肉体関係である。もう取り返しがつかない。
一度こういうことになった男女が再びコトに及ぶ確率は高い。
人はスケベのためならば、意外と頭を使うし、労力も惜しまないものだから。
彼は決してセックスがうまいわけではなかった。
下手したら、童貞やそれに近いほど経験がなかったかもしれない。
それでいて、彼の腕の中には独特の安堵感があった。
◇◇◇
時間調整をしつつ、「門限」である5時までやり過ごそうとしたが、4時頃たまたま家のそばを通りかかったら、彼が女を伴って家から出てきた。多分幸奈を迎えにいくのだろう。
女は大胆にも「彼」に家の前でキスをし、振り払われていた。さすがにどこに誰の目があるか分からない戸外でそれはまずいだろう。
「何するんだよ!」という声が聞こえてきそう。珍しく「彼」に共感できた。
「え…?」
私は去っていく女の顔を見て、思わず声が出ていた。
顔が確認できる程度の距離ではあったが、女も「彼」も多分私には気付いていなかったと思う。
その女は――松下千奈美その人だった。
「私はね、あなたの味方だよ」
5日前に自分が千奈美に対して言った、世界一間抜けな言葉がよみがえってきた。
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