91 / 101
第24章 【番外編】あの頃が一番楽しかったかもしれない。【メグと大輔】
3
しおりを挟むモンパズコラボで手に入れたジェム。
錬金術で合成した、特大サイズのジェムを使って加工することに。
「:DIY:スタートっと……よし、始めるとしますか」
毎度お馴染み、創造神様の御業をお借りする:DIY:スキルを起動する。
能力値が生産時に限り、無尽蔵に湧き上がり無双できる……攻撃できないけど。
生産に必要な要素をすべて持つため、ありとあらゆるモノを加工できる。
ジェムの加工には研磨関係のスキルが必要になるが……それも無視可能だ。
「小さいサイズは粉末にして塗料にしたり、素材に振りかける用途だけど……うん、大きいのは繊細な作業が必要だな」
ジェムを磨き、形を整えていく。
この時使うのは、俺が持つチートアイテムの中でも最古参である『万能手袋』。
某猫型ロボットの秘密な道具のように、あらゆる加工を補助する便利グッズだ。
そのため、撫でるようにジェムへ触れるだけで擦れてちょうどイイ具合に磨ける。
「形は……よし、これでいいな。この辺も再現しないとダメなんだな」
今回作るのはモンパズコラボで得たレシピに載った、とあるキャラの装備品。
はっきり言って見てくれだけの装備なのだが、異様に難易度が高い。
転売防止とか、そういう事情なのかもしれないが……普通に大変である。
できた装備を普段使いの装備に、ある方法で重ねることで真の意味で完成するわけだ。
「『SEBAS』、現実から画像の方を引き出してくれ」
《畏まりました──こちらですね。他にも別アングルからの画像が、フィギュアやカードで出ておりました》
「ありがとう……レシピだけだと、細かい部分が分からないからな。イラストレーターのラフ画も込みで、可能な限り再現をしておきたいのがマニア心ってもんだ」
──そして、装備品が出来上がる。
◆ □ ◆ □ ◆
「というわけで、銀花。これが完成品だ」
「驚嘆。これは……」
「『機潰崩鎚[マキニル]』と、その使い手である『雷轟の神機姫[アレッタ]』の衣装一式だな。前に見ていたし、頑張って作ってみたぞ。衣装の方は……まあ、おまけだ」
「…………」
もともと武器の方を見ていた銀花だが、どうせならと張り切って作ってみた。
サイバーパンク染みたラバースーツを基にして、女の子向けのデザインがされている。
その所々に飾られているのが、先ほど必死に研磨した特大サイズのジェム。
各駆動部にエネルギーを注ぐパーツ、とイラストレーターはラフ画にメモしていた。
「興味津々。マイマスター、すぐに着用してもよろしいでしょうか?」
「ん? あ、ああ……ただ、可能であれば写真を撮らせてもらえないか? うちの家族にも見せてやりたい」
「同意。構いません、それでは早速」
そんなこんなで、この後は鎚を担いだ機械少女の写真を撮りまくったのだが……まあ、家族にはいろいろと反響があったとだけ言っておこう。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる