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第17章 いや、あなたも割としつこいのでは…【メグと大輔】
各駅停車【メグ】
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「あの、本当に遠いので――ここから1時間くらいかかっちゃうし、そこまでしていただくのは…」
「バカだな、遠いから心配なんだろ?さっきみたいなしつこいのに絡まれたらどうする?」
いや、あなたも割としつこいのでは…と思ったが、3度も助けてくれた人にそんなこと言えない。
「さすがにもう大丈夫ですよ。あのときは私がぼやっとしてたから…」
「「ぼやっ」程度でナンパされるような間抜け、放っておけると思うか…」
何を言っても言い返されてしまう。私は観念して「送られる」ことにしたが、
「あの、手…そろそろ離して…いただけますか?」
「あ、悪い。あんまり小さいから、つかんでた感覚がなかった」
私を見て意地悪く笑いかけてきた。
カイとは違う、変にゆとりのある態度。やっぱり東京の男の子は怖い。
乗り場には各駅停車と急行が停まっていたので、迷わず各停に乗った。
急行を使えば時間は早く着くけれど、疲れていたのでゆっくり座って帰りたかったのだ。
――と言ったら、「お前にしては正しい判断だと思う」と「大倉さん」は言った。
効率が悪い、とか怒られそうなのに、意外。
実際、都内の各駅ではしばらく立っていたけれど、15分程度で座れた。
「改めて、俺はこういう者だ」
そこには「玉成学園高等部 大倉大輔」と書かれた生徒手帳。
そういえば玉成もテニスで有名なところだ。
入学した年から考えると、2年生みたいだ。
「俺が見せてやったんだから、お前のも見せろ」
「あ、はい…」
いいのかな、初対面の人に。
「ふうん、1年か。写真で見ると余計ガキくさいが、いい名前だな。
「芽久美」でいいな?」
「え?」
「その方が呼びやすいからな。友達には何て呼ばれてる?」
「メグ、とか」
「なるほどな。じゃ、俺もそれにしよう」
「バカだな、遠いから心配なんだろ?さっきみたいなしつこいのに絡まれたらどうする?」
いや、あなたも割としつこいのでは…と思ったが、3度も助けてくれた人にそんなこと言えない。
「さすがにもう大丈夫ですよ。あのときは私がぼやっとしてたから…」
「「ぼやっ」程度でナンパされるような間抜け、放っておけると思うか…」
何を言っても言い返されてしまう。私は観念して「送られる」ことにしたが、
「あの、手…そろそろ離して…いただけますか?」
「あ、悪い。あんまり小さいから、つかんでた感覚がなかった」
私を見て意地悪く笑いかけてきた。
カイとは違う、変にゆとりのある態度。やっぱり東京の男の子は怖い。
乗り場には各駅停車と急行が停まっていたので、迷わず各停に乗った。
急行を使えば時間は早く着くけれど、疲れていたのでゆっくり座って帰りたかったのだ。
――と言ったら、「お前にしては正しい判断だと思う」と「大倉さん」は言った。
効率が悪い、とか怒られそうなのに、意外。
実際、都内の各駅ではしばらく立っていたけれど、15分程度で座れた。
「改めて、俺はこういう者だ」
そこには「玉成学園高等部 大倉大輔」と書かれた生徒手帳。
そういえば玉成もテニスで有名なところだ。
入学した年から考えると、2年生みたいだ。
「俺が見せてやったんだから、お前のも見せろ」
「あ、はい…」
いいのかな、初対面の人に。
「ふうん、1年か。写真で見ると余計ガキくさいが、いい名前だな。
「芽久美」でいいな?」
「え?」
「その方が呼びやすいからな。友達には何て呼ばれてる?」
「メグ、とか」
「なるほどな。じゃ、俺もそれにしよう」
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