初恋ガチ勢

第17章 いや、あなたも割としつこいのでは…【メグと大輔】

マメダヌキ【大輔】

「大倉、欲しい本見つかった？」
　雑誌コーナーにいた羽鳥はとり佳彦よしひこが後ろからやってきて声をかけた。
　こいつは家が比較的近所のため、初等部時代から懐かれているのを振り払えない、そんな関係だ。
　しかも同じテニス部に所属し、いつの間にか1人だけでかくなりやがって（188あるそうだ。中等部に入った頃は、俺と変わらなかったのに）、ビッグサーバーとして結構名の知れた選手にまでなってる。
　しかし基本素直でいいやつなので、まあまあ付き合いやすい。
「いや、本はなかったんだが…」
「ん？」
「ちょっと面白いマメダヌキがいてな」