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第八章『行人』
5 猫ちゃん、椅子に座って名探偵っぽく解釈を始める
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『塵労』だが、言葉の意味は主に二つある。一つは、俗世間における煩わしい苦労。もう一つは仏教における煩悩である。
「前に言った通り一郎は、結婚後の漱石先生を表した分身キャラだ。一郎の苦悩は、『行人』を書いていた当時の、漱石先生の苦悩でもある。最終章である『塵労』で、漱石先生は自分の苦悩を、一郎を通して現在形で表現していたんじゃないかな」
吾輩の言葉を、龍之介くんはベッドで聞いている。今は吾輩と同じガウン姿だ。吾輩はベッドの傍に椅子を置いて、そこに腰掛けて話していた。
「漱石先生の苦悩というのは、病気で体が思うように動かない、神経症で俗世間を生きていくのも煩わしい、悟って煩悩から逃れる事も出来ない。そういう事ですか、吾輩さん」
ベッドに寝そべって龍之介くんが尋ねてくる。
「吾輩の言いたい事を整理してくれたね。その通りで、漱石先生は胃潰瘍でも苦しんでいた。その病気は一郎には無いけど、『塵労』の中で一郎は『わずかに自己の所有として残っているこの肉体さえ、(この手や足さえ、)遠慮なく僕を裏切るくらいだから』と嘆いている」
一郎は『死ぬか、気が違うか、そうでなければ宗教に入るか。僕の前途にはこの三つのものしかない』とも言っている。漱石先生は『行人』を書き上げてから三年ほどで亡くなった訳だ。
「『塵労』のストーリーを進めていこうか。先に二郎の友人である三沢に触れておくと、二郎は下宿生活を始めてから、この三沢と何度も会っている。三沢の方は近々、妻を持つ事になりそうだ。三沢は二郎にお見合いの世話をしようとしてくるけど、最後まで二郎は結婚しようとしない。これは直の事が心に残っているんだろうね」
その直が、『塵労』の初めに、二郎の下宿を訪ねてくる。それも晩の事で、こんな時間に何で来たのだろうかと二郎は訝しむ。季節は冬で、部屋の中で二郎と直は火鉢に手をかざす。
「一緒に火鉢の傍に居ると、自然、二人の距離は近くなる。二郎は直に、ここに来た理由を尋ねる。直は二郎に、引用すると『ジョコンダに似た怪しい微笑』を向ける。ジョコンダというのはモナリザの事で、はっきり言えば、直は二郎を誘惑している」
「誘惑ですか。それはまた、どうして」
「誘惑という表現が強すぎるとしたら、とにかく直は、二郎が自分にどれほどの好意を持っているかを測ろうとしている。これは彼女の立場からは、当然の行動なんだよ。その辺りは後で説明しよう」
直は二郎に、一郎との夫婦生活は上手く行かなくなるばかりだと、そういう不満を述べる。上手く行かなくなっている理由に付いては、「分からない」と直は言うだけだ。本当に理由が分からないのかは、二郎からは何とも判断が付かない。
「二郎は一郎の、精神状態がおかしいというのは分かっている。他に変わりは無いかと直に尋ねると、『何とも云えないわ。人間だからいつどんな病気に罹らないとも限らないから』と冷たい言葉を返される。死ぬなら死んでしまえというのが、直の正直な気持ちかも知れない」
愚痴を言い終えて直は帰っていく。もやもやした気持ちが二郎には残る。
「その後、二郎の父親が下宿先に来る。一緒に外食をして、久しぶりに二郎は父親に連れられて実家に戻る。この日、一郎は留守で、そういうタイミングで父親は二郎を呼んだんだろう。一郎が出かけた用事は知人の結婚披露会で、直は家に居る。夫婦仲が悪くなっているから、一郎は一人で出席したと」
久しぶりの帰宅で、二郎は妹の重から、一郎がテレパシーの研究を真面目にやっているという話を聞く。何も信じられなくなっている一郎は、どうにかして他人の心を読み解きたいと願っているようだ。まともな状態では無い。
「テレパシーですか。僕は昔から出来ましたから苦労は無かったですね」
「うむ。一郎が龍之介くんのように猫と話せれば、苦悩は無かったんじゃないかねぇ」
父親も母親も、一郎がおかしくなっている事を心配している。大学教授である自慢の長男が、日に日に精神状態を悪化させているのだから無理もない。両親と話し合って、二郎は一郎に付いて、旅行をさせてみれば良いんじゃないかと提案する。
「ただし、一郎が独りで旅行するとは思えない。両親が連れていこうとしても、たぶん断られる。二郎はH先生という、一郎の同僚である先生に頼めば、一緒に旅行してくれるんじゃないかと思いつく」
二郎はH先生と仲が良い訳では無いが、三沢はH先生の教え子である。今も三沢はH先生の家を家族のように訪れていて、二郎と三沢が共に頼めば引き受けてくれるのではないか。
「という訳で、二郎は三沢に事情を話して、一緒にH先生に旅行の話を頼みに行く。このH先生が良い人で、一郎を説き伏せて、六月に二人で旅行をする事となる。更に旅行中、もし一郎の言動におかしな事があったら、その様子を手紙に書いて報告するとH先生は約束してくれるんだね」
「そして最後に、H先生からの長い手紙が届いて『行人』は終わるんでしたね」
「その通りだ。一郎が旅立ったタイミングで、二郎は実家に戻ってみる。直が居るから話してみると、一郎に付いて『妾を妻と思っていらっしゃらないのよ』と彼女は言う。直に愛想を尽かしたから一郎は旅に出かけたと、そう彼女は思っているようだ」
直は、がっかりしている。一郎の暴力にも耐え続けたのに報われないのかと、そういう気持ちであろう。
「旅行先から届いたH先生の手紙は長くて、一郎が直に暴力を振るっていた事を告白されたと書かれている。黙って暴力に耐えている直の姿が、一郎は不満だったそうだ。何を考えているのか言ってほしかったんだってさ、勝手な話だよ」
「『何を考えているか言って欲しい』と言えば良かったんですよね。それが言えないのが男社会という訳ですか」
手紙は最後に、一郎が眠り続けるという描写で終わる。これは一郎が近い将来、死ぬと暗に示されているのだろう。
二郎は第二部である『兄』の終盤で、直に付いて問い詰めてくる兄を軽くあしらった時の出来事を過去形で語っている。「自分は今になって、取り返す事も償う事もできないこの態度を深く懺悔したいと思う」と言っているから、一郎の身には相当な事が起こったのだと吾輩は思う。
「一郎は漱石先生の分身キャラで、『行人』は、言わば漱石先生による自己告白の作品だ。一郎は死ぬだろうという暗示はあるけど、一郎も漱石先生も、まだ生きている。苦悩の人生は続いていくという終わり方なんだね」
「『吾輩は猫である』のように、主人公を殺して話を終わらせる訳には行かないんですねぇ」
「そういう事だねぇ。『吾輩は……』は、猫が最後にお経を唱えて、『ありがたいありがたい』と終わる。『行人』は、そうは行かない。神を信じられない一郎は苦悩から逃れられないし、漱石先生の神経症も信仰では治らないんだろう」
漱石先生は神様と遭遇でもすれば救われたのではないか。必要なのは神様よりも、優れた医療と精神的なケアだったかもだが。吾輩は吾輩で、昔に出会った「小説の神様」の事を思い出していた。
「ともかく、これで『行人』の全体は話した。後は吾輩の解釈を述べるよ」
「そうそう、それですよ。第四部の『塵労』を語る際に、吾輩さんは言ってましたよね。直が二郎の下宿を訪ねて、二郎を誘惑したり、二郎の好意を測ろうとするのは当然だって。あれは、どういう意味でしょうか」
「直は一郎が、死ぬんじゃないかっていう予感を持ってると吾輩は思うんだよ。一番、夫の近くに居るんだから、精神的な苦悩から自殺するんじゃないかと。そういう気配を感じている」
吾輩、一旦、言葉を切ってから続ける。
「そうなってくれれば、直に取っては良い展開なんだ。だって直は、一郎の死後、二郎と結婚できるんだから」
え?という顔を龍之介くんがする。
「前に言った通り一郎は、結婚後の漱石先生を表した分身キャラだ。一郎の苦悩は、『行人』を書いていた当時の、漱石先生の苦悩でもある。最終章である『塵労』で、漱石先生は自分の苦悩を、一郎を通して現在形で表現していたんじゃないかな」
吾輩の言葉を、龍之介くんはベッドで聞いている。今は吾輩と同じガウン姿だ。吾輩はベッドの傍に椅子を置いて、そこに腰掛けて話していた。
「漱石先生の苦悩というのは、病気で体が思うように動かない、神経症で俗世間を生きていくのも煩わしい、悟って煩悩から逃れる事も出来ない。そういう事ですか、吾輩さん」
ベッドに寝そべって龍之介くんが尋ねてくる。
「吾輩の言いたい事を整理してくれたね。その通りで、漱石先生は胃潰瘍でも苦しんでいた。その病気は一郎には無いけど、『塵労』の中で一郎は『わずかに自己の所有として残っているこの肉体さえ、(この手や足さえ、)遠慮なく僕を裏切るくらいだから』と嘆いている」
一郎は『死ぬか、気が違うか、そうでなければ宗教に入るか。僕の前途にはこの三つのものしかない』とも言っている。漱石先生は『行人』を書き上げてから三年ほどで亡くなった訳だ。
「『塵労』のストーリーを進めていこうか。先に二郎の友人である三沢に触れておくと、二郎は下宿生活を始めてから、この三沢と何度も会っている。三沢の方は近々、妻を持つ事になりそうだ。三沢は二郎にお見合いの世話をしようとしてくるけど、最後まで二郎は結婚しようとしない。これは直の事が心に残っているんだろうね」
その直が、『塵労』の初めに、二郎の下宿を訪ねてくる。それも晩の事で、こんな時間に何で来たのだろうかと二郎は訝しむ。季節は冬で、部屋の中で二郎と直は火鉢に手をかざす。
「一緒に火鉢の傍に居ると、自然、二人の距離は近くなる。二郎は直に、ここに来た理由を尋ねる。直は二郎に、引用すると『ジョコンダに似た怪しい微笑』を向ける。ジョコンダというのはモナリザの事で、はっきり言えば、直は二郎を誘惑している」
「誘惑ですか。それはまた、どうして」
「誘惑という表現が強すぎるとしたら、とにかく直は、二郎が自分にどれほどの好意を持っているかを測ろうとしている。これは彼女の立場からは、当然の行動なんだよ。その辺りは後で説明しよう」
直は二郎に、一郎との夫婦生活は上手く行かなくなるばかりだと、そういう不満を述べる。上手く行かなくなっている理由に付いては、「分からない」と直は言うだけだ。本当に理由が分からないのかは、二郎からは何とも判断が付かない。
「二郎は一郎の、精神状態がおかしいというのは分かっている。他に変わりは無いかと直に尋ねると、『何とも云えないわ。人間だからいつどんな病気に罹らないとも限らないから』と冷たい言葉を返される。死ぬなら死んでしまえというのが、直の正直な気持ちかも知れない」
愚痴を言い終えて直は帰っていく。もやもやした気持ちが二郎には残る。
「その後、二郎の父親が下宿先に来る。一緒に外食をして、久しぶりに二郎は父親に連れられて実家に戻る。この日、一郎は留守で、そういうタイミングで父親は二郎を呼んだんだろう。一郎が出かけた用事は知人の結婚披露会で、直は家に居る。夫婦仲が悪くなっているから、一郎は一人で出席したと」
久しぶりの帰宅で、二郎は妹の重から、一郎がテレパシーの研究を真面目にやっているという話を聞く。何も信じられなくなっている一郎は、どうにかして他人の心を読み解きたいと願っているようだ。まともな状態では無い。
「テレパシーですか。僕は昔から出来ましたから苦労は無かったですね」
「うむ。一郎が龍之介くんのように猫と話せれば、苦悩は無かったんじゃないかねぇ」
父親も母親も、一郎がおかしくなっている事を心配している。大学教授である自慢の長男が、日に日に精神状態を悪化させているのだから無理もない。両親と話し合って、二郎は一郎に付いて、旅行をさせてみれば良いんじゃないかと提案する。
「ただし、一郎が独りで旅行するとは思えない。両親が連れていこうとしても、たぶん断られる。二郎はH先生という、一郎の同僚である先生に頼めば、一緒に旅行してくれるんじゃないかと思いつく」
二郎はH先生と仲が良い訳では無いが、三沢はH先生の教え子である。今も三沢はH先生の家を家族のように訪れていて、二郎と三沢が共に頼めば引き受けてくれるのではないか。
「という訳で、二郎は三沢に事情を話して、一緒にH先生に旅行の話を頼みに行く。このH先生が良い人で、一郎を説き伏せて、六月に二人で旅行をする事となる。更に旅行中、もし一郎の言動におかしな事があったら、その様子を手紙に書いて報告するとH先生は約束してくれるんだね」
「そして最後に、H先生からの長い手紙が届いて『行人』は終わるんでしたね」
「その通りだ。一郎が旅立ったタイミングで、二郎は実家に戻ってみる。直が居るから話してみると、一郎に付いて『妾を妻と思っていらっしゃらないのよ』と彼女は言う。直に愛想を尽かしたから一郎は旅に出かけたと、そう彼女は思っているようだ」
直は、がっかりしている。一郎の暴力にも耐え続けたのに報われないのかと、そういう気持ちであろう。
「旅行先から届いたH先生の手紙は長くて、一郎が直に暴力を振るっていた事を告白されたと書かれている。黙って暴力に耐えている直の姿が、一郎は不満だったそうだ。何を考えているのか言ってほしかったんだってさ、勝手な話だよ」
「『何を考えているか言って欲しい』と言えば良かったんですよね。それが言えないのが男社会という訳ですか」
手紙は最後に、一郎が眠り続けるという描写で終わる。これは一郎が近い将来、死ぬと暗に示されているのだろう。
二郎は第二部である『兄』の終盤で、直に付いて問い詰めてくる兄を軽くあしらった時の出来事を過去形で語っている。「自分は今になって、取り返す事も償う事もできないこの態度を深く懺悔したいと思う」と言っているから、一郎の身には相当な事が起こったのだと吾輩は思う。
「一郎は漱石先生の分身キャラで、『行人』は、言わば漱石先生による自己告白の作品だ。一郎は死ぬだろうという暗示はあるけど、一郎も漱石先生も、まだ生きている。苦悩の人生は続いていくという終わり方なんだね」
「『吾輩は猫である』のように、主人公を殺して話を終わらせる訳には行かないんですねぇ」
「そういう事だねぇ。『吾輩は……』は、猫が最後にお経を唱えて、『ありがたいありがたい』と終わる。『行人』は、そうは行かない。神を信じられない一郎は苦悩から逃れられないし、漱石先生の神経症も信仰では治らないんだろう」
漱石先生は神様と遭遇でもすれば救われたのではないか。必要なのは神様よりも、優れた医療と精神的なケアだったかもだが。吾輩は吾輩で、昔に出会った「小説の神様」の事を思い出していた。
「ともかく、これで『行人』の全体は話した。後は吾輩の解釈を述べるよ」
「そうそう、それですよ。第四部の『塵労』を語る際に、吾輩さんは言ってましたよね。直が二郎の下宿を訪ねて、二郎を誘惑したり、二郎の好意を測ろうとするのは当然だって。あれは、どういう意味でしょうか」
「直は一郎が、死ぬんじゃないかっていう予感を持ってると吾輩は思うんだよ。一番、夫の近くに居るんだから、精神的な苦悩から自殺するんじゃないかと。そういう気配を感じている」
吾輩、一旦、言葉を切ってから続ける。
「そうなってくれれば、直に取っては良い展開なんだ。だって直は、一郎の死後、二郎と結婚できるんだから」
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