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第一章『吾輩は猫である』
4 猫ちゃん、龍之介くんと話してネット掲示板を見る
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食事も終わり、人心地というか猫心地が付いたので改めて挨拶しよう。吾輩は猫である。
主人も猫としか吾輩を呼ばないので、名前などはどうでもよろしい。無名の猫にできる仕事といえば自宅警備員くらいのものである。言いつけられたので、吾輩、階段を上がっていく。
この家はドアやら襖やらが開けっ放しになっていて、猫の吾輩に取って移動しやすい。別に猫に配慮した訳では無いだろうが。どちらかと言えば、小さな人間の子供への配慮であろう。
二階の部屋に入ってみると、小さな寝息が聞こえてきた。主人が言ったように睡眠中だ。
子供は寝かせておくに限る。吾輩、この部屋に放置されているノートパソコンを起動する。古い機種なので指紋認証の類は一切ない。お陰で猫の吾輩も簡単に動かせる。
床に置かれたノートパソコンのキーボードと、同じく床の上にあるマウスを前足で動かしてインターネット検索を始める。何しろ吾輩、猫である。鼠の扱いには熟練している。
静かにしていたつもりだったが、機械の動作はどうしても音が出る。そのためか、背後の床に敷いてある布団からは「ふわぁ」と可愛らしい欠伸が聞こえてきた。
「起こしてしまったかな、龍之介くん」
吾輩、彼に声を掛ける。正確にはテレパシーなのだが、この辺りは説明が難しい。
「大丈夫ですよ、吾輩さん。よく寝たんで起きたところです」
これもテレパシーである。龍之介くんは主人の子供で、まだ生後一年にも満たない。
人間は知らないかもしれないが、猫同士はテレパシーで会話ができるのである。そして人間の赤ん坊も、同様であるらしい。吾輩、人間の赤ん坊は龍之介くんしか知らないが。
病院で生まれた龍之介くんが、初めて家に来た時は、彼の方から「初めまして!」と笑顔で挨拶をされたものだ。それ以来、彼は吾輩の良き話し相手となっている。
「今日は何か、出来事がありましたか吾輩さん」
これは吾輩が、ネットでニュースをチェックしている事を知っているのである。一人で気軽に外出する事もできない幼児は、外の出来事が最大の関心事であろう。
「何も無いねぇ。なべて、この世は事も無しだよ」
当たり障りの無い答えで、お茶を濁しておく。幼児に感染者数の増大を知らせても、良い事はあるまい。日本にミサイルは撃ち込まれていないし、尖閣諸島も奪われていない。
「お腹は減ってないかい龍之介くん。減ってたとしても吾輩は何もできないんだが」
「大丈夫ですよー。お父さんが昨日の夜、食べさせてくれましたから」
龍之介くんは布団の上に居て、視線の高さは吾輩と同じくらいである。吾輩、パソコンを弄るのは止めて、しばし彼と語らう事にした。
「寂しくは無いかい、龍之介くん。母親に甘えたいんじゃないかな」
「お母さんが、しばらく家に帰ってきてないから心配してくれてるんですね吾輩さん」
まあ、その通りだ。あの主人から、どうしてこれほど賢い子供が生まれたのか。
「大丈夫ですよ。僕と、お母さんは繋がってるんです。愛されてるのが分かるんですよ」
「それはテレパシーで分かるという事なのかな。吾輩と違って、人間の親子同士の絆があると」
「うーん、テレパシーとは違いますねー。遠距離で会話ができる訳じゃないので」
天井を見上げるように、視線を動かしながら、龍之介くんはどう説明しようかと思考中だ。
「もっと単純な、感覚的なものですよ。『僕は愛されている』っていう確信だけがあるんです」
幼児特有の、キラキラした目で吾輩を見つめてくる。何故だか羨ましく感じた。
「そうか。君のお母さんは、愛情深い人だからね」
吾輩、記憶を辿りながら、そう言った。子猫だった頃に吾輩は、この家の庭に転がり込んで来て。そこで吾輩を拾ったのが、主人の妻、つまり龍之介くんの母親であったのだ。
「吾輩さんは、お母さんの事を僕より知ってるんですよね。どんな人だったか話してください」
過去に何回も、龍之介くんには話しているのだが。彼は何度も、自分の母親の話を聞きたがった。やはり寂しいのではないだろうか。同じ昔話を何度も聴きたがるのが幼児だろうか。
「吾輩は五歳だから、龍之介くんより長く生きているからね。少しは覚えてる事もあるよ」
仕方がないので吾輩、龍之介くんの父親と母親の物語を紡いでみる。
「知っての通り、君のお父さんは、あんまり売れていない小説家でね。他の女性には全く相手にされなかったらしい。たった一人、君のお母さんを除いて」
この辺りは吾輩も詳しくないので、推測が混じっている。この家で吾輩が拾われた時には、既に二人は一緒に住んでいた。その時には仲も良さそうに見えた記憶がある。
「お父さんもお母さんも、子供が欲しかったんだけど、経済的な事情とかで我慢してて。そこに、子猫の吾輩が転がり込んできたんだね。拾われるのには絶好のタイミングだったと」
「可愛がってもらったんですねー」
「主に、お母さんの方からね。お父さんの方は今も昔も、吾輩には不愛想だよ。お父さんが本当に欲しかったのは、君のような子供だったんだ」
龍之介くんに語る話は、いつも幸せで一杯だ。夫婦の間で繰り返された諍いに付いては決して触れない。夫の収入の少なさに悩み、その中で龍之介くんが生まれた事など知る必要はない。
ともかく吾輩、どうにか龍之介くんに、昔話を語り終えた。
「今は、君のお母さんは旅行中らしい。自由な人なんだね。きっと、その内に帰ってくるよ」
本当にそうだろうかと吾輩は思う。しかし、龍之介くんが信じているのなら良いではないか。
「満足しましたー」
そう言って龍之介くんは、布団の上に仰向けに転がった。大人しくしているので、吾輩、再びノートパソコンの方に向く。自宅警備員である猫の気晴らしと言えば、匿名掲示板への書き込みなのだ。吾輩、「猫チャンネル」とかいうネットの掲示板を開いた。
あるいは二五チャンネルだったかも知れない。数字は二であったか、五だったか。吾輩は猫チャンネルとして記憶しているので、どうでも良かろう。「猫ちゃん寝る」みたいな響きが良い。
この掲示板には様々な話題の板があって、週刊少年漫画に付いて語るのが吾輩は好きだ。おそらく日本で最も売れている出版物のジャンルではないか。話が盛り上がるのも当然である。
また吾輩、猫なので球技は好きだ。動くボールが嫌いな猫など存在しない。今は3月で、そろそろプロ野球が開幕する時期である。主人はビールを飲みながらテレビで毎年、観ている。
テレビやインターネットがあれば、猫の吾輩でも球技の情報は入手できるのである。なので、ネットの掲示板でも知ったかぶりをし放題だ。まさか吾輩がスポーツ未経験とは思うまい。
掲示板の書き込みには、文末に「w」というものを付ける作法がある。(笑)と同じらしい。面白くてネット掲示板でwを付けまくったら、吾輩は「単芝」などと名付けられてしまった。
ともあれ書き込みを始める。平日の昼にも関わらず、既に掲示板は賑わっていた。自宅警備員の吾輩が言うのも何だが、彼らは仕事に就いているのだろうか。皆が無職なのだろうか。
こういう所に書き込む輩は、吾輩も含めて、ろくな人間では無いと相場が決まっている。吾輩に至っては人間ですら無いから困ったものだ。『あそこで三振かよ!』などと野球板で煽り合ったりするのである。そもそも野球ファンは球場でも行動は同じではないのか。
一つの掲示板だけでは無く、複数の掲示板を渡り歩くのがプロの自宅警備員である。そうしていると吾輩、見覚えがある輩を目に留めた。いや、別に人の姿を見た訳ではないのだが。
主人も猫としか吾輩を呼ばないので、名前などはどうでもよろしい。無名の猫にできる仕事といえば自宅警備員くらいのものである。言いつけられたので、吾輩、階段を上がっていく。
この家はドアやら襖やらが開けっ放しになっていて、猫の吾輩に取って移動しやすい。別に猫に配慮した訳では無いだろうが。どちらかと言えば、小さな人間の子供への配慮であろう。
二階の部屋に入ってみると、小さな寝息が聞こえてきた。主人が言ったように睡眠中だ。
子供は寝かせておくに限る。吾輩、この部屋に放置されているノートパソコンを起動する。古い機種なので指紋認証の類は一切ない。お陰で猫の吾輩も簡単に動かせる。
床に置かれたノートパソコンのキーボードと、同じく床の上にあるマウスを前足で動かしてインターネット検索を始める。何しろ吾輩、猫である。鼠の扱いには熟練している。
静かにしていたつもりだったが、機械の動作はどうしても音が出る。そのためか、背後の床に敷いてある布団からは「ふわぁ」と可愛らしい欠伸が聞こえてきた。
「起こしてしまったかな、龍之介くん」
吾輩、彼に声を掛ける。正確にはテレパシーなのだが、この辺りは説明が難しい。
「大丈夫ですよ、吾輩さん。よく寝たんで起きたところです」
これもテレパシーである。龍之介くんは主人の子供で、まだ生後一年にも満たない。
人間は知らないかもしれないが、猫同士はテレパシーで会話ができるのである。そして人間の赤ん坊も、同様であるらしい。吾輩、人間の赤ん坊は龍之介くんしか知らないが。
病院で生まれた龍之介くんが、初めて家に来た時は、彼の方から「初めまして!」と笑顔で挨拶をされたものだ。それ以来、彼は吾輩の良き話し相手となっている。
「今日は何か、出来事がありましたか吾輩さん」
これは吾輩が、ネットでニュースをチェックしている事を知っているのである。一人で気軽に外出する事もできない幼児は、外の出来事が最大の関心事であろう。
「何も無いねぇ。なべて、この世は事も無しだよ」
当たり障りの無い答えで、お茶を濁しておく。幼児に感染者数の増大を知らせても、良い事はあるまい。日本にミサイルは撃ち込まれていないし、尖閣諸島も奪われていない。
「お腹は減ってないかい龍之介くん。減ってたとしても吾輩は何もできないんだが」
「大丈夫ですよー。お父さんが昨日の夜、食べさせてくれましたから」
龍之介くんは布団の上に居て、視線の高さは吾輩と同じくらいである。吾輩、パソコンを弄るのは止めて、しばし彼と語らう事にした。
「寂しくは無いかい、龍之介くん。母親に甘えたいんじゃないかな」
「お母さんが、しばらく家に帰ってきてないから心配してくれてるんですね吾輩さん」
まあ、その通りだ。あの主人から、どうしてこれほど賢い子供が生まれたのか。
「大丈夫ですよ。僕と、お母さんは繋がってるんです。愛されてるのが分かるんですよ」
「それはテレパシーで分かるという事なのかな。吾輩と違って、人間の親子同士の絆があると」
「うーん、テレパシーとは違いますねー。遠距離で会話ができる訳じゃないので」
天井を見上げるように、視線を動かしながら、龍之介くんはどう説明しようかと思考中だ。
「もっと単純な、感覚的なものですよ。『僕は愛されている』っていう確信だけがあるんです」
幼児特有の、キラキラした目で吾輩を見つめてくる。何故だか羨ましく感じた。
「そうか。君のお母さんは、愛情深い人だからね」
吾輩、記憶を辿りながら、そう言った。子猫だった頃に吾輩は、この家の庭に転がり込んで来て。そこで吾輩を拾ったのが、主人の妻、つまり龍之介くんの母親であったのだ。
「吾輩さんは、お母さんの事を僕より知ってるんですよね。どんな人だったか話してください」
過去に何回も、龍之介くんには話しているのだが。彼は何度も、自分の母親の話を聞きたがった。やはり寂しいのではないだろうか。同じ昔話を何度も聴きたがるのが幼児だろうか。
「吾輩は五歳だから、龍之介くんより長く生きているからね。少しは覚えてる事もあるよ」
仕方がないので吾輩、龍之介くんの父親と母親の物語を紡いでみる。
「知っての通り、君のお父さんは、あんまり売れていない小説家でね。他の女性には全く相手にされなかったらしい。たった一人、君のお母さんを除いて」
この辺りは吾輩も詳しくないので、推測が混じっている。この家で吾輩が拾われた時には、既に二人は一緒に住んでいた。その時には仲も良さそうに見えた記憶がある。
「お父さんもお母さんも、子供が欲しかったんだけど、経済的な事情とかで我慢してて。そこに、子猫の吾輩が転がり込んできたんだね。拾われるのには絶好のタイミングだったと」
「可愛がってもらったんですねー」
「主に、お母さんの方からね。お父さんの方は今も昔も、吾輩には不愛想だよ。お父さんが本当に欲しかったのは、君のような子供だったんだ」
龍之介くんに語る話は、いつも幸せで一杯だ。夫婦の間で繰り返された諍いに付いては決して触れない。夫の収入の少なさに悩み、その中で龍之介くんが生まれた事など知る必要はない。
ともかく吾輩、どうにか龍之介くんに、昔話を語り終えた。
「今は、君のお母さんは旅行中らしい。自由な人なんだね。きっと、その内に帰ってくるよ」
本当にそうだろうかと吾輩は思う。しかし、龍之介くんが信じているのなら良いではないか。
「満足しましたー」
そう言って龍之介くんは、布団の上に仰向けに転がった。大人しくしているので、吾輩、再びノートパソコンの方に向く。自宅警備員である猫の気晴らしと言えば、匿名掲示板への書き込みなのだ。吾輩、「猫チャンネル」とかいうネットの掲示板を開いた。
あるいは二五チャンネルだったかも知れない。数字は二であったか、五だったか。吾輩は猫チャンネルとして記憶しているので、どうでも良かろう。「猫ちゃん寝る」みたいな響きが良い。
この掲示板には様々な話題の板があって、週刊少年漫画に付いて語るのが吾輩は好きだ。おそらく日本で最も売れている出版物のジャンルではないか。話が盛り上がるのも当然である。
また吾輩、猫なので球技は好きだ。動くボールが嫌いな猫など存在しない。今は3月で、そろそろプロ野球が開幕する時期である。主人はビールを飲みながらテレビで毎年、観ている。
テレビやインターネットがあれば、猫の吾輩でも球技の情報は入手できるのである。なので、ネットの掲示板でも知ったかぶりをし放題だ。まさか吾輩がスポーツ未経験とは思うまい。
掲示板の書き込みには、文末に「w」というものを付ける作法がある。(笑)と同じらしい。面白くてネット掲示板でwを付けまくったら、吾輩は「単芝」などと名付けられてしまった。
ともあれ書き込みを始める。平日の昼にも関わらず、既に掲示板は賑わっていた。自宅警備員の吾輩が言うのも何だが、彼らは仕事に就いているのだろうか。皆が無職なのだろうか。
こういう所に書き込む輩は、吾輩も含めて、ろくな人間では無いと相場が決まっている。吾輩に至っては人間ですら無いから困ったものだ。『あそこで三振かよ!』などと野球板で煽り合ったりするのである。そもそも野球ファンは球場でも行動は同じではないのか。
一つの掲示板だけでは無く、複数の掲示板を渡り歩くのがプロの自宅警備員である。そうしていると吾輩、見覚えがある輩を目に留めた。いや、別に人の姿を見た訳ではないのだが。
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