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白竜
白竜(4)
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寝て、食べて、出して。寝て、食べて、出して。寝て、食べて、出して。
それをずっと繰り返してまた起きて食べるをしようとしたら、何だか大きいのが増えていた。
大きいのは僕を包んでいるけれど、それとは別の大きいのが上から顔を覗かせていた。
「ピィィ?」
「グルルル」
その唸り声は包んでくれている大きいのよりも低い声で唸る。
「ピィ!ピィ!ピィ!」
「グルルルル」
今何が起きているのかわからなくて、包んでくれている大きいのの体をペチペチと叩くと体を起こして僕を見て、それから別の大きいのを見た。
その別の大きいのは大きいのよりも少し大きくて、何故か茶色いのを咥えていた。
そのもっと大きいのは大きいのの隣に茶色いのを置くと、ドシドシと音を立てて離れてから、出すをする所から出て行ってしまった。
「ピィイ?」
「グル、グルル」
不思議そうに首を傾げる僕に、大きいのは隣に置かれた茶色いのを僕の前に移動させた。
よくはわからなかったけれど、とりあえず空いたお腹を満たすために目の前の茶色いのに齧り付く。
茶色いのを千切って、赤いのを出して食べる。
何度も続ける内にだんだんコツを掴んできて、早く赤いのを出して食べられるようになった。
「ピイィー!」
「グルル」
食べ終えた僕を大きいのが舐めて、それから茶色いのを丸呑み。
それから大きいのは再び僕をぐるりと囲んで静かになった。
あのもっと大きいのが何だったのかと考えてみたものの、段々眠くなってきて、気が付けば夢の中へと旅立っていた。
それをずっと繰り返してまた起きて食べるをしようとしたら、何だか大きいのが増えていた。
大きいのは僕を包んでいるけれど、それとは別の大きいのが上から顔を覗かせていた。
「ピィィ?」
「グルルル」
その唸り声は包んでくれている大きいのよりも低い声で唸る。
「ピィ!ピィ!ピィ!」
「グルルルル」
今何が起きているのかわからなくて、包んでくれている大きいのの体をペチペチと叩くと体を起こして僕を見て、それから別の大きいのを見た。
その別の大きいのは大きいのよりも少し大きくて、何故か茶色いのを咥えていた。
そのもっと大きいのは大きいのの隣に茶色いのを置くと、ドシドシと音を立てて離れてから、出すをする所から出て行ってしまった。
「ピィイ?」
「グル、グルル」
不思議そうに首を傾げる僕に、大きいのは隣に置かれた茶色いのを僕の前に移動させた。
よくはわからなかったけれど、とりあえず空いたお腹を満たすために目の前の茶色いのに齧り付く。
茶色いのを千切って、赤いのを出して食べる。
何度も続ける内にだんだんコツを掴んできて、早く赤いのを出して食べられるようになった。
「ピイィー!」
「グルル」
食べ終えた僕を大きいのが舐めて、それから茶色いのを丸呑み。
それから大きいのは再び僕をぐるりと囲んで静かになった。
あのもっと大きいのが何だったのかと考えてみたものの、段々眠くなってきて、気が付けば夢の中へと旅立っていた。
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