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23話 交渉
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沈黙が続いていたがフローズはなんとしてでも取り入れたいのか私に交渉を迫り出す。
「デイの街を僕の配下にするのはどうかな? 」
配下か。
配下になってどうなるんだ。
私の一存だけで多くの種族を巻き込むなんて無責任なことは私にはできない。
私は唾を呑みこみ慎重に言葉選びをする。
「残念ですが、それはできません」
だが、フローズは諦めることなく二の矢、三の矢を繰り出す。
「では、提携という形ではいかがかな? 」
提携というやり方をとったことがない私はどのようなものなのかのイメージが沸かず聞き返す。
「提携? 」
「はい。お互いの良きものを取り入れる自然なやり方です」
確かに、提携という選択なら誰にも違和感を覚えられることはないし、むしろ私の街にいる種族たちは自分たちが街の発展に努めたという証になって喜ぶのではないか。
さすがは、大国だ。
交渉の質、その国の良さが伺える。
良し、ここは乗り掛かった船。
私がクウに誓ったことを完全に成し遂げなきゃ。
「そういうことなら、私も賛成です! 」
「では、ここにサインを」
フローズは私との会話を記録した紙を出してきた。
いわゆるスキルを使った記録だ。
そこに書かれていることはお互いに不利益のない内容でむしろこちらが得のようにも思える。
私は内容を隅から隅までチェックをし記録にサインをする。
もちろん、直筆で。
私の持つペンの黒いインクが記録の紙とペン先の摩擦によって生まれる軽やかな音が響き渡る。
「では、交渉成立ということで」
「はい! 」
私とフローズは固い握手を交わす。
互いの右手がしっかりと厚みをおび結束する提携の良さがわかる。
「せっかく、僕の国に来たんだからしっかりと見ていくといいよ」
提携も済んだことだし大国の文化や技術を学んでみようかな。
フローズも一緒に案内をしてくれるのかな?
知らない土地に私一人はさすがに無いよな。
「ぜひとも、見学させていただきます! でも......」
「ん? 」
フローズは頭を傾げる。
「その、案内をしていた、だけると嬉しいです......」
私は言いにくい雰囲気を出しながら恥ずかしそうな顔をして頼んでみる。
すると、何かに気づいたのか少し笑顔になり優しい言葉で了承をしてくれた。
「もちろんだよ」
私は知らぬ土地に一人で見学をする不安が無くなり嬉しくなったのか下を向いていた顔が上に上がりフローズに笑顔を向け、感謝を述べる。
「あ、ありがとうございます! 」
フローズは笑顔のまま、ライトの大都市を案内し出す。
ここは、ライトという国の一番の都市。
つまりは大都市。
私はその大都市”ケルン”にいる。
ケルンには鉄筋で出来た建物やガラスで出来たビル、他にも見たことのないようなものばかりがあり、私は興味深々にフローズについて行く。
「ケルンを見て、どう? 」
フローズは誇りがあるのかすごく発展した街をもっていて鼻が高いのかわからないが嬉しそうに感想を求めてくる。
「凄すぎます! 」
しかし、私はこの街の凄さに見惚れていてフローズの考えに身もくれずに
感動したことを伝え、フローズも喜んでいる。
その後も、食文化や技術的な話なんかも教えてもらいとても勉強になったと思う。
あまりに関心していると、上っていた太陽があっという間に沈んでしまい、家に帰ることを思い出す。
「私、そろそろ帰らなきゃ」
「じゃあ、送ってくよ」
フローズは最後まで優しく接してくれて、デイまでテレポートをしてくれる。
場所は移りデイの広場に着く。
「僕の国にも自由と平等を取り入れさせてもらうよ」
「はい! お願いします! 」
最後に提携したことを言い、フローズは一瞬にしてテレポートで帰ってしまった。
なんか、色々とすごかったな。
アリオンやライズに今日見た建造物や技術、それに食文化なんかも教えなきゃ。
私もこの街を発展させよう!
さて、家にかーえろ!
「デイの街を僕の配下にするのはどうかな? 」
配下か。
配下になってどうなるんだ。
私の一存だけで多くの種族を巻き込むなんて無責任なことは私にはできない。
私は唾を呑みこみ慎重に言葉選びをする。
「残念ですが、それはできません」
だが、フローズは諦めることなく二の矢、三の矢を繰り出す。
「では、提携という形ではいかがかな? 」
提携というやり方をとったことがない私はどのようなものなのかのイメージが沸かず聞き返す。
「提携? 」
「はい。お互いの良きものを取り入れる自然なやり方です」
確かに、提携という選択なら誰にも違和感を覚えられることはないし、むしろ私の街にいる種族たちは自分たちが街の発展に努めたという証になって喜ぶのではないか。
さすがは、大国だ。
交渉の質、その国の良さが伺える。
良し、ここは乗り掛かった船。
私がクウに誓ったことを完全に成し遂げなきゃ。
「そういうことなら、私も賛成です! 」
「では、ここにサインを」
フローズは私との会話を記録した紙を出してきた。
いわゆるスキルを使った記録だ。
そこに書かれていることはお互いに不利益のない内容でむしろこちらが得のようにも思える。
私は内容を隅から隅までチェックをし記録にサインをする。
もちろん、直筆で。
私の持つペンの黒いインクが記録の紙とペン先の摩擦によって生まれる軽やかな音が響き渡る。
「では、交渉成立ということで」
「はい! 」
私とフローズは固い握手を交わす。
互いの右手がしっかりと厚みをおび結束する提携の良さがわかる。
「せっかく、僕の国に来たんだからしっかりと見ていくといいよ」
提携も済んだことだし大国の文化や技術を学んでみようかな。
フローズも一緒に案内をしてくれるのかな?
知らない土地に私一人はさすがに無いよな。
「ぜひとも、見学させていただきます! でも......」
「ん? 」
フローズは頭を傾げる。
「その、案内をしていた、だけると嬉しいです......」
私は言いにくい雰囲気を出しながら恥ずかしそうな顔をして頼んでみる。
すると、何かに気づいたのか少し笑顔になり優しい言葉で了承をしてくれた。
「もちろんだよ」
私は知らぬ土地に一人で見学をする不安が無くなり嬉しくなったのか下を向いていた顔が上に上がりフローズに笑顔を向け、感謝を述べる。
「あ、ありがとうございます! 」
フローズは笑顔のまま、ライトの大都市を案内し出す。
ここは、ライトという国の一番の都市。
つまりは大都市。
私はその大都市”ケルン”にいる。
ケルンには鉄筋で出来た建物やガラスで出来たビル、他にも見たことのないようなものばかりがあり、私は興味深々にフローズについて行く。
「ケルンを見て、どう? 」
フローズは誇りがあるのかすごく発展した街をもっていて鼻が高いのかわからないが嬉しそうに感想を求めてくる。
「凄すぎます! 」
しかし、私はこの街の凄さに見惚れていてフローズの考えに身もくれずに
感動したことを伝え、フローズも喜んでいる。
その後も、食文化や技術的な話なんかも教えてもらいとても勉強になったと思う。
あまりに関心していると、上っていた太陽があっという間に沈んでしまい、家に帰ることを思い出す。
「私、そろそろ帰らなきゃ」
「じゃあ、送ってくよ」
フローズは最後まで優しく接してくれて、デイまでテレポートをしてくれる。
場所は移りデイの広場に着く。
「僕の国にも自由と平等を取り入れさせてもらうよ」
「はい! お願いします! 」
最後に提携したことを言い、フローズは一瞬にしてテレポートで帰ってしまった。
なんか、色々とすごかったな。
アリオンやライズに今日見た建造物や技術、それに食文化なんかも教えなきゃ。
私もこの街を発展させよう!
さて、家にかーえろ!
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