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12話 困難を乗り越えて
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まずは、剣を作るところから始めようかな。
鍛治は作らなければ手に入らないし。
「鍛冶場はどこにあるの? 」
「鍛冶場はこの家の裏にある」
この家の裏に鍛冶場があるなんて初耳だな。
「では、剣を作りに行ってきます! 」
「そうか、頑張れ」
私は家の裏の鍛冶場に向かう。
おぉー。すごい。
鍛冶場にあるような鍛治用金床や炉、冷却用バケツがある。
また、炉はレンガで出来ている。
そして、鍛治に必要な道具も揃っている。
「さて、早速剣を作ってみるか」
私はまず、剣の材料の鉄を切り出し、溶接を試みる。
次に炉を温め、温まるまで待つ。
よし、炉も温まったし炉に鉄を入れ、熱する。
熱したら金床でハンマーで叩く。
がしかし、冷めすぎてしまったのか剣にはならなかった。
「難しすぎる...... 」
次はもう少し長く温めて叩かないと。
「様子を見ていたが、初めてにしてはいい滑り出しだな」
アリオンに声をかけられ、私はびっくりした。
「アリオン、急に話しかけないで」
「すまない」
気を取り直し剣を作る。
だが、2回、3回と続けるが全くと言っていいほどうまくいかない。
何が問題なんだろうか。
私は考える。
溶接が違うのか?
鍛冶場に接合剤がないかを探す。
「あった! 」
これを使って剣を作る。
前よりかはましだけどまだだな。
次は、んーー。
もう少し試行錯誤を続けながら剣を作成する。
すると、一番まともな剣が出来上がった。
「これは一番ましな剣だわ」
「おぉー、すごいじゃないか」
「やっとの思いで完成したわ」
私は嬉しさを抑えきれず自慢してしまう。
「それより、スキルは手に入ったか? 」
「あ、そうだった。忘れていたわ」
私はスキルを確認すると《鍛治》が手に入っていた。
「やったー! 」
苦労したかいがあった。
「反応を見る限り手に入ってたのか」
「はい! 」
私は新しいスキルをかなりの時間と労力を使い手に入れた。
その達成感に浸ろうとするとアリオンからまた剣を作ってくれと言われ私は絶句する。
「また~? もうやだよ」
「今回は楽に作れるからやってみるといい」
私はアリオンに騙されたと思いながらスキル《鍛治》を使う。
するとどうだろう、私の体は勝手に動き、あんなに苦労して作った剣以上のクオリティーをたたきだした。
「信じられない」
「ねっ、便利だろ」
「そ、そうね」
私が作った剣はいわゆるロングソードだが、刃の部分は銀色に光り輝き、刃先は素晴らしいほどに鋭利である。
そして、持ち手部分もしっかりと黒く作られており感動した。
「その剣で剣術を教えてあげるよ」
「剣術? 」
剣術といえば誇り高い上級な者しか使えない戦闘手段なはず。
どうして、私ができようか。
「剣術は上級な者しか使えない。だが、今の世界ではそんなことはおかまいなしだ。これからは、世界を変え、生きるか死ぬかの二択だ。これだけは肝に命じておくんだ! 」
アリオンはいつにもまして真剣にこれからについて語った。
そして、私はアリオンに流されるかのように答えてしまう。
「私、精一杯剣術を学びます! 」
だって、世界を変えたいから。
クウとの誓いも果たさなきゃ。
鍛治は作らなければ手に入らないし。
「鍛冶場はどこにあるの? 」
「鍛冶場はこの家の裏にある」
この家の裏に鍛冶場があるなんて初耳だな。
「では、剣を作りに行ってきます! 」
「そうか、頑張れ」
私は家の裏の鍛冶場に向かう。
おぉー。すごい。
鍛冶場にあるような鍛治用金床や炉、冷却用バケツがある。
また、炉はレンガで出来ている。
そして、鍛治に必要な道具も揃っている。
「さて、早速剣を作ってみるか」
私はまず、剣の材料の鉄を切り出し、溶接を試みる。
次に炉を温め、温まるまで待つ。
よし、炉も温まったし炉に鉄を入れ、熱する。
熱したら金床でハンマーで叩く。
がしかし、冷めすぎてしまったのか剣にはならなかった。
「難しすぎる...... 」
次はもう少し長く温めて叩かないと。
「様子を見ていたが、初めてにしてはいい滑り出しだな」
アリオンに声をかけられ、私はびっくりした。
「アリオン、急に話しかけないで」
「すまない」
気を取り直し剣を作る。
だが、2回、3回と続けるが全くと言っていいほどうまくいかない。
何が問題なんだろうか。
私は考える。
溶接が違うのか?
鍛冶場に接合剤がないかを探す。
「あった! 」
これを使って剣を作る。
前よりかはましだけどまだだな。
次は、んーー。
もう少し試行錯誤を続けながら剣を作成する。
すると、一番まともな剣が出来上がった。
「これは一番ましな剣だわ」
「おぉー、すごいじゃないか」
「やっとの思いで完成したわ」
私は嬉しさを抑えきれず自慢してしまう。
「それより、スキルは手に入ったか? 」
「あ、そうだった。忘れていたわ」
私はスキルを確認すると《鍛治》が手に入っていた。
「やったー! 」
苦労したかいがあった。
「反応を見る限り手に入ってたのか」
「はい! 」
私は新しいスキルをかなりの時間と労力を使い手に入れた。
その達成感に浸ろうとするとアリオンからまた剣を作ってくれと言われ私は絶句する。
「また~? もうやだよ」
「今回は楽に作れるからやってみるといい」
私はアリオンに騙されたと思いながらスキル《鍛治》を使う。
するとどうだろう、私の体は勝手に動き、あんなに苦労して作った剣以上のクオリティーをたたきだした。
「信じられない」
「ねっ、便利だろ」
「そ、そうね」
私が作った剣はいわゆるロングソードだが、刃の部分は銀色に光り輝き、刃先は素晴らしいほどに鋭利である。
そして、持ち手部分もしっかりと黒く作られており感動した。
「その剣で剣術を教えてあげるよ」
「剣術? 」
剣術といえば誇り高い上級な者しか使えない戦闘手段なはず。
どうして、私ができようか。
「剣術は上級な者しか使えない。だが、今の世界ではそんなことはおかまいなしだ。これからは、世界を変え、生きるか死ぬかの二択だ。これだけは肝に命じておくんだ! 」
アリオンはいつにもまして真剣にこれからについて語った。
そして、私はアリオンに流されるかのように答えてしまう。
「私、精一杯剣術を学びます! 」
だって、世界を変えたいから。
クウとの誓いも果たさなきゃ。
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