84 / 196
第5章 振り返れば、そこには。
Part10 ハンバーガー
しおりを挟む
翌日。
依然強い風が吹き荒れているものの、カーテンの隙間から日光が差し込んでいた。
悠人が起きると、時刻はすでに10時半を廻っていた。
悠真の様子を確認すると、すでに顔は赤くなくなり、息も元に戻っていた。
また、昨日の夜まで額に貼ってあった貼ってあった冷えピタもない。
「おっ、お目覚めか。」
「徳井さん…おはようございます…」
「悠真くんに薬とお水、飲ませといたよ。8時ぐらいに測ってみたら、37度6まで下がってた。今日中に回復できるんじゃないかな。」
「あっ、ありがとうございます!」
「今更他人行儀しないでよ~。あっそうだ。」
「ふえ…?」
「ハンバーガー買ってきたけど、食べる?」
「えっ、そんなものまでいいんですか…?」
「そんなものまでってwいつも晩御飯食べさせてあげてるじゃん~?」
「あはは…それはそうなんですけど…じゃあいただいときます。」
悠人は布団から起き上がり、いつの間にか服が着替えられていたことに気がついた。
「服…替えられてる…まさか」
「なんのことかな~」
悠人にちょうどいいサイズのTシャツとズボンで食卓に座ると、目の前にはハンバーガーとドリンクが添えられていた。
よくあるファストフード点のものである。
「…いただきます。」
ハンバーガーの包み紙を開けると、中からフライドエッグと焼かれた肉のいい匂いが食欲をそそる。
それを一口食べ、ドリンクに手を伸ばす。ストローで一口啜ると、
「にがっ!?」
「ブラックコーヒー、嫌いだった?」
「いや…別に…」
「嫌いだったらジュースにする?オレンジかリンゴか」
「嫌いではないですけど…今日はリンゴジュースの気分なので…」
「はははw了解了解~」
顔を真っ赤にしながら出されたリンゴジュースを一口のみ、ストローが刺されたファストフード店のカップを一瞥した。
朝食を食べ終わると、徳井はキッチンへと向かった。
どうやら米を研いでいるようだ。
悠人は悠真のことに気をかけながらも、スマホをみていた。
だが本当はスマホを見る気にはなれなかった。
徳井の友人について行くか、迷っているのである。
「昨日の夜の話、考えてくれた?」
「徳井さんの友人さんのやつですか」
「そそ。今日中にも連絡したいんだけど、考えは定まった?」
「…もうちょっと時間をください」
「うんうん。じっくり考えてもらって構わないからね」
徳井は木べらでグツグツ何かを煮込んでいる。
そのうちキッチンからいい匂いがしてきた。
続く
=天の声=
昨日は長かったので短めのお話です!
結局研究員Z登場しなかった...
隙間隙間を書いときたいのでもうちょいかかります()
来週いっぱい毎日投稿します~
ではでは
依然強い風が吹き荒れているものの、カーテンの隙間から日光が差し込んでいた。
悠人が起きると、時刻はすでに10時半を廻っていた。
悠真の様子を確認すると、すでに顔は赤くなくなり、息も元に戻っていた。
また、昨日の夜まで額に貼ってあった貼ってあった冷えピタもない。
「おっ、お目覚めか。」
「徳井さん…おはようございます…」
「悠真くんに薬とお水、飲ませといたよ。8時ぐらいに測ってみたら、37度6まで下がってた。今日中に回復できるんじゃないかな。」
「あっ、ありがとうございます!」
「今更他人行儀しないでよ~。あっそうだ。」
「ふえ…?」
「ハンバーガー買ってきたけど、食べる?」
「えっ、そんなものまでいいんですか…?」
「そんなものまでってwいつも晩御飯食べさせてあげてるじゃん~?」
「あはは…それはそうなんですけど…じゃあいただいときます。」
悠人は布団から起き上がり、いつの間にか服が着替えられていたことに気がついた。
「服…替えられてる…まさか」
「なんのことかな~」
悠人にちょうどいいサイズのTシャツとズボンで食卓に座ると、目の前にはハンバーガーとドリンクが添えられていた。
よくあるファストフード点のものである。
「…いただきます。」
ハンバーガーの包み紙を開けると、中からフライドエッグと焼かれた肉のいい匂いが食欲をそそる。
それを一口食べ、ドリンクに手を伸ばす。ストローで一口啜ると、
「にがっ!?」
「ブラックコーヒー、嫌いだった?」
「いや…別に…」
「嫌いだったらジュースにする?オレンジかリンゴか」
「嫌いではないですけど…今日はリンゴジュースの気分なので…」
「はははw了解了解~」
顔を真っ赤にしながら出されたリンゴジュースを一口のみ、ストローが刺されたファストフード店のカップを一瞥した。
朝食を食べ終わると、徳井はキッチンへと向かった。
どうやら米を研いでいるようだ。
悠人は悠真のことに気をかけながらも、スマホをみていた。
だが本当はスマホを見る気にはなれなかった。
徳井の友人について行くか、迷っているのである。
「昨日の夜の話、考えてくれた?」
「徳井さんの友人さんのやつですか」
「そそ。今日中にも連絡したいんだけど、考えは定まった?」
「…もうちょっと時間をください」
「うんうん。じっくり考えてもらって構わないからね」
徳井は木べらでグツグツ何かを煮込んでいる。
そのうちキッチンからいい匂いがしてきた。
続く
=天の声=
昨日は長かったので短めのお話です!
結局研究員Z登場しなかった...
隙間隙間を書いときたいのでもうちょいかかります()
来週いっぱい毎日投稿します~
ではでは
0
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる