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第一章 東京近郊区間
中目黒駅のホーム
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大浴場から出て、着てきた服をそのまま着ると、そのまま銭湯を後にした。
数分ほどきた道を歩いて家に戻ると、そのまま布団に倒れる。
時計を見ると、長い針は10時30分を指していた。
普通はみんな学校に行ってるんだよな…なんて思いながら、スマホを出して青い鳥のマークがついたアプリをタップする。
スクロールすると、政治の過激派のツイートだったり、動物の癒されるツイートだったりと、いろんな人が存在する。
右下のメッセージボックスには、何十件もの通知が来ている。
僕はいわゆる裏垢を作って、そこでお金をくれそうな人たちを探している。
お金もかからないし便利。えっちな写真でも送ればショタコンのおじさんたちが簡単に食いついてくれるからね。
しばらく返信をしたり、スクロールして他の人のツイートを見ていると、いつの間にか時計が12時を回っていた。
思ったより時間が掛かっちゃった…
と、その時、今度は緑のメッセージアプリから通知がきた。
タップして確認すると、
「あっ…」
その人のメッセージに返信すると、布団から立ち上がり、玄関近くにあったリュックの中身を確認する。
「ローション切れてる…えーと…」
部屋の一角にある机の引き出しの中から、透明の液体が入ったボトルを取り出すと、そのままカバンの中に入れた。
さらに中から一箱、「0.01mm」と書かれた箱を取り出し、カバンに突っ込む。
リュックを背負うと、さっき外から帰ってきた時に脱いだジャンパーを再度着直すと、鍵を握って外へ出た。
鍵穴に銀色のギザギザした鍵を差し込んで右に回すと、かちゃりという音がして鍵がかかった。
リュックの肩紐をぎゅっと握ると、そのままアパートを後にする。
駅までは大体徒歩10分だ。小さな住宅街ではあるけど、駅に近づくと、大きなビルも増えてくる。
小道を抜けると、大きな通りに出た。その真っすぐには道路を横切る大きな構造物が、地上数メートルに架けられていた。
高架橋の下に入ると、人がたくさん出入りする改札が見える。向かい側には書店とコーヒーショップが複合した店が見える。
財布と取り出し、改札にぴっと当てると、そのまま扉が開き、前に進む。
私鉄と地下鉄、2路線が乗り入れるのは、ここ中目黒駅。
都内でも住みやすいと言われているエリアだ。
正面改札から駅内へと入ると、そのまま左のエスカレーターを上がる。
エスカレーターを降りると、平日の昼間にもかかわらず人がそれなりにいるホームに出る。
すると、頭上のスピーカーから、男の人の声でアナウンスが流れる。
「まもなく3番線に、当駅始発の、東武スカイツリーライン直通、南栗橋行きが、七両編成で参ります…」
するとすぐに、太陽に照らされながら輝く銀色の車体が駅内へと滑り込んできた。
青いマークを輝かせ、LED表示の方向幕に、「南栗橋」という文字を表示している。
そのドアとホームドアの位置をほぼピッタリと合わせると、チャイムとともに二つのドアが開いた。
始発電車なので、中には誰も乗っていない。先頭のおばちゃんの後ろに続いて乗り込むと、ドアの近くの席に腰を下ろす。
少しして、アナウンスが流れると、銀色のドアが閉まり、電車は少しずつ加速して走り出した。
インバータの音がどんどん高くなっていくとともに、ガタンゴトンという、レールの境目を車輪が踏む音の感覚がどんどん短くなっていく。
窓に目をやると、高架から見える景色がどんどん横へと流れていき、時々隣のレールを進行方向から来た電車が通過する。
「本日も、東京メトロをご利用いただきありがとうございます。この電車は…」
というアナウンスが聞こえると、電車は次の駅、恵比寿に向かって走り出す。
続く
数分ほどきた道を歩いて家に戻ると、そのまま布団に倒れる。
時計を見ると、長い針は10時30分を指していた。
普通はみんな学校に行ってるんだよな…なんて思いながら、スマホを出して青い鳥のマークがついたアプリをタップする。
スクロールすると、政治の過激派のツイートだったり、動物の癒されるツイートだったりと、いろんな人が存在する。
右下のメッセージボックスには、何十件もの通知が来ている。
僕はいわゆる裏垢を作って、そこでお金をくれそうな人たちを探している。
お金もかからないし便利。えっちな写真でも送ればショタコンのおじさんたちが簡単に食いついてくれるからね。
しばらく返信をしたり、スクロールして他の人のツイートを見ていると、いつの間にか時計が12時を回っていた。
思ったより時間が掛かっちゃった…
と、その時、今度は緑のメッセージアプリから通知がきた。
タップして確認すると、
「あっ…」
その人のメッセージに返信すると、布団から立ち上がり、玄関近くにあったリュックの中身を確認する。
「ローション切れてる…えーと…」
部屋の一角にある机の引き出しの中から、透明の液体が入ったボトルを取り出すと、そのままカバンの中に入れた。
さらに中から一箱、「0.01mm」と書かれた箱を取り出し、カバンに突っ込む。
リュックを背負うと、さっき外から帰ってきた時に脱いだジャンパーを再度着直すと、鍵を握って外へ出た。
鍵穴に銀色のギザギザした鍵を差し込んで右に回すと、かちゃりという音がして鍵がかかった。
リュックの肩紐をぎゅっと握ると、そのままアパートを後にする。
駅までは大体徒歩10分だ。小さな住宅街ではあるけど、駅に近づくと、大きなビルも増えてくる。
小道を抜けると、大きな通りに出た。その真っすぐには道路を横切る大きな構造物が、地上数メートルに架けられていた。
高架橋の下に入ると、人がたくさん出入りする改札が見える。向かい側には書店とコーヒーショップが複合した店が見える。
財布と取り出し、改札にぴっと当てると、そのまま扉が開き、前に進む。
私鉄と地下鉄、2路線が乗り入れるのは、ここ中目黒駅。
都内でも住みやすいと言われているエリアだ。
正面改札から駅内へと入ると、そのまま左のエスカレーターを上がる。
エスカレーターを降りると、平日の昼間にもかかわらず人がそれなりにいるホームに出る。
すると、頭上のスピーカーから、男の人の声でアナウンスが流れる。
「まもなく3番線に、当駅始発の、東武スカイツリーライン直通、南栗橋行きが、七両編成で参ります…」
するとすぐに、太陽に照らされながら輝く銀色の車体が駅内へと滑り込んできた。
青いマークを輝かせ、LED表示の方向幕に、「南栗橋」という文字を表示している。
そのドアとホームドアの位置をほぼピッタリと合わせると、チャイムとともに二つのドアが開いた。
始発電車なので、中には誰も乗っていない。先頭のおばちゃんの後ろに続いて乗り込むと、ドアの近くの席に腰を下ろす。
少しして、アナウンスが流れると、銀色のドアが閉まり、電車は少しずつ加速して走り出した。
インバータの音がどんどん高くなっていくとともに、ガタンゴトンという、レールの境目を車輪が踏む音の感覚がどんどん短くなっていく。
窓に目をやると、高架から見える景色がどんどん横へと流れていき、時々隣のレールを進行方向から来た電車が通過する。
「本日も、東京メトロをご利用いただきありがとうございます。この電車は…」
というアナウンスが聞こえると、電車は次の駅、恵比寿に向かって走り出す。
続く
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