7 / 32
第一章 澄清
クリスマスデート大作戦③
しおりを挟む
8時を過ぎたころだろうか。
アパートから少し離れたコンビニの駐車場で、俺は見覚えのある影が階段を降りてくるのが見えた。
茶色のコートに赤いマフラー、手袋を身にまとったりょうやだ。なんとも可愛らしい…おっと店長が急に憑依したようだ。
俺は意を決して彼の後ろを20mほどの距離を離れてついていくことにした。
当の本人はスマホを確認していて後ろを見る気配もしない。
さては連絡してるな…
駅に到着。りょうやが改札を財布ですっと抜けると、俺も同じように財布を改札に当てて中に入る。
クリスマスイブということで人がたくさんだ…ただでさえ身長が低いのに見失いそうだ。
なんとかホームにたどり着き、同じ列車に乗り込むが、人混みのせい別の車両に追いやられてしまった。
このままではどの駅で降りるかわからない。こうなったら秘密道具を発動させるしかない。
俺はスマホを取り出し、危なそうなアイコンのアプリを開いた。
スパイグッズその①。位置情報通信機だ。
犯罪スレスレの通信機。バレなきゃ犯罪じゃないんだよ理論でりょうやの位置を探る。
今はまだ列車内にいるようだ。
外はちらちらと雪が降り始めたようだ。
ホワイトクリスマスにデートか。ちくしょう。羨ましい憎たらしい妬ましい
おっと本音が優先されてしまった。
列車は南の方へと方向をむけ、若者の街の駅に到着する。
りょうやの位置情報が…動いた!
俺もすかさずここで下車する。
入り組んだ都会の駅は複雑で、俺はりょうやの姿をすっかり見失ってしまった。
ただし通信機はまだ動いている。送られてくる情報をもとに、俺は人海に埋め尽くされた駅構内をゆっくりと進んでいく。
改札を抜けると、主人を待ち続けた犬の像がすぐ目の前に見えた。
この犬はどんな気持ちだったのだろうか。きっと主人が大好きだったのだろう。
そしてその横にちょこんとたつ人影。りょうやだ。
いざ並んでみると犬が2匹いるようにしか見えない。一方は恋人を待っている子犬だがな。
10分ほどすると、りょうやが改札の方へ手をふった。
ついに彼女さんのお出ましだ。ダウンジャケットを着こなしたスリムな人のようだ。
胸は…A…B…いやCか!?
ジャケットのせいでよくわからない。
貧乳ではないはず。
それから1時間ほど、二人は若者の街をぶらぶらと練り歩き、
時々お店に入って服を選んだり、スナックを買って食べ歩きをしていた。
なんと羨ましい羨ましい羨ましい…
ついに本音だけを吐き始めてしまった。お見苦しいところを見せてしまい大変申し訳ない。
おしゃれなレストランでランチをすました二人は、再び駅に戻り改札を潜る。
時間はもう2時を回っている。
どうせならうちで消費してけよリア充が
ちなみに俺はコンビニで適当に買ったロールケーキを食した。
少しぐらいはクリスマスムードを感じたいしな。
続く
アパートから少し離れたコンビニの駐車場で、俺は見覚えのある影が階段を降りてくるのが見えた。
茶色のコートに赤いマフラー、手袋を身にまとったりょうやだ。なんとも可愛らしい…おっと店長が急に憑依したようだ。
俺は意を決して彼の後ろを20mほどの距離を離れてついていくことにした。
当の本人はスマホを確認していて後ろを見る気配もしない。
さては連絡してるな…
駅に到着。りょうやが改札を財布ですっと抜けると、俺も同じように財布を改札に当てて中に入る。
クリスマスイブということで人がたくさんだ…ただでさえ身長が低いのに見失いそうだ。
なんとかホームにたどり着き、同じ列車に乗り込むが、人混みのせい別の車両に追いやられてしまった。
このままではどの駅で降りるかわからない。こうなったら秘密道具を発動させるしかない。
俺はスマホを取り出し、危なそうなアイコンのアプリを開いた。
スパイグッズその①。位置情報通信機だ。
犯罪スレスレの通信機。バレなきゃ犯罪じゃないんだよ理論でりょうやの位置を探る。
今はまだ列車内にいるようだ。
外はちらちらと雪が降り始めたようだ。
ホワイトクリスマスにデートか。ちくしょう。羨ましい憎たらしい妬ましい
おっと本音が優先されてしまった。
列車は南の方へと方向をむけ、若者の街の駅に到着する。
りょうやの位置情報が…動いた!
俺もすかさずここで下車する。
入り組んだ都会の駅は複雑で、俺はりょうやの姿をすっかり見失ってしまった。
ただし通信機はまだ動いている。送られてくる情報をもとに、俺は人海に埋め尽くされた駅構内をゆっくりと進んでいく。
改札を抜けると、主人を待ち続けた犬の像がすぐ目の前に見えた。
この犬はどんな気持ちだったのだろうか。きっと主人が大好きだったのだろう。
そしてその横にちょこんとたつ人影。りょうやだ。
いざ並んでみると犬が2匹いるようにしか見えない。一方は恋人を待っている子犬だがな。
10分ほどすると、りょうやが改札の方へ手をふった。
ついに彼女さんのお出ましだ。ダウンジャケットを着こなしたスリムな人のようだ。
胸は…A…B…いやCか!?
ジャケットのせいでよくわからない。
貧乳ではないはず。
それから1時間ほど、二人は若者の街をぶらぶらと練り歩き、
時々お店に入って服を選んだり、スナックを買って食べ歩きをしていた。
なんと羨ましい羨ましい羨ましい…
ついに本音だけを吐き始めてしまった。お見苦しいところを見せてしまい大変申し訳ない。
おしゃれなレストランでランチをすました二人は、再び駅に戻り改札を潜る。
時間はもう2時を回っている。
どうせならうちで消費してけよリア充が
ちなみに俺はコンビニで適当に買ったロールケーキを食した。
少しぐらいはクリスマスムードを感じたいしな。
続く
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
三限目の国語
理科準備室
BL
昭和の4年生の男の子の「ぼく」は学校で授業中にうんこしたくなります。学校の授業中にこれまで入学以来これまで無事に家までガマンできたのですが、今回ばかりはまだ4限目の国語の授業で、給食もあるのでもう家までガマンできそうもなく、「ぼく」は授業をこっそり抜け出して初めての学校のトイレでうんこすることを決意します。でも初めての学校でのうんこは不安がいっぱい・・・それを一つ一つ乗り越えていてうんこするまでの姿を描いていきます。「けしごむ」さんからいただいたイラスト入り。
転生したので異世界でショタコンライフを堪能します
のりたまご飯
BL
30歳ショタコンだった俺は、駅のホームで気を失い、そのまま電車に撥ねられあっけなく死んだ。
けど、目が覚めるとそこは知らない天井...、どこかで見たことのある転生系アニメのようなシチュエーション。
どうやら俺は転生してしまったようだ。
元の世界で極度のショタコンだった俺は、ショタとして異世界で新たな人生を歩む!!!
ショタ最高!ショタは世界を救う!!!
ショタコンによるショタコンのためのBLコメディ小説であーる!!!
ショタコンおじさんが異世界で少年達と冒険します
フェア
BL
少年パーティーの危機をたまたま救ったタカヒロは、真面目な没落騎士、ツンデレエルフ、ワンコ獣人という3人の少年達と一緒に冒険することに。ショタに命の恩人として大事にされるおじさんのハーレムストーリーです。
第2章 完結、第3章 構想中
異世界で新型ウイルスが流行したために、少年達に子作りしてもらうことになりました
あさきりゆうた
BL
異世界転移者が新型ウイルスを持ち込んでしまい、異世界は大変なことになった!
女性の大半は死に絶え、成人男性は身体能力と生殖機能をなくし、そして少年だけがなぜかずっと子供の姿のままとなり、赤ちゃんを産める体となってしまった!?
そんな世界に腐女子の富場 詩代が転移することになり、少年達の子作りの活性のため、少年を探し当て、カップリングを成立させ、時には自作のショタの薄い本で性教育をして、子孫繁栄のために頑張っていく物語である!
22.02.03
元々似たような小説を投稿しましたが、設定が面白くなりそうで、性癖が個人的に刺さるという理由で大幅にリニュアールして投稿し直しました。とりあえず二話投稿。三話目でR18行く予定です。
22.02.06
新しいお話を投稿しました。
初めてショタ同士でエッチする回を書いたが、気がつけば性癖のチョモランマ盛り回となりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる