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魔法屋さんへ
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「まぁ、どうしてそんなことが分かりますの?」
「だっていきなりピアスくれるなんて不自然でしょ。いくら同族って言っても知らん顔だってできるわけだし」
「確かに……」
「しかも教えてくれる魔法が浮遊ときた。絶対にあの風の大精霊の面倒、押し付ける気だと思う」
「えっ!!!?」
そんないきなりピンポイントな!? って思ったけど、アイルゥ先生は自信ありげだ。
「さ、腹が減ってはなんとやら、だ。とりあえずさっさとご飯食べるよ!」
それだけ言うと、どんどんと先に歩いて行ってしまう。
「……ホントかねぇ」
「行けば分かる」
ジェードさんのボヤきに、リカルド様が何てことないみたいに答えた。リカルド様ってホント基本は落ち着き払ってるんだよね。
確かにリカルド様の言う通り、行ってみれば分かるんだろうけど……。
宿屋で美味しくご飯を食べて、早速エルフのおばあちゃんが営むという魔法屋さんに来たあたし達。
そのお店は街並みの中に紛れ込むみたいに普通な外観なのに、中に入ると木のウロみたいにまあるくて、ランプでもないぼんやりしたあかりがあっちこっちに灯ってるような、そんな不思議なお店だった。
あ、よく見たら天井が一面木の葉っぱで覆われてる。木漏れ日みたいに葉っぱの間から光が漏れて、店の中だなんて思えないくらい幻想的だ。いったいこれ、どうなってるの?
「いらっしゃい」
物珍しくてキョロキョロしていたら、奥の木の扉から白髪の小柄なおばあちゃんが現れた。このお方がエルフとは……まったくもって外見では分からない。おばあちゃんはあたし達をひとしきり見回してジェードさんの姿を認めると、柔和な顔に笑みを浮かべた。
「おや、こりゃあまた大勢で来たねぇ」
「すみません」
「初めまして。王立魔法学校で指導員を務めます、ステファン・アイルゥ・ザッカメントと申します」
申し訳なさそうに謝るジェードさんの前に、アイルゥ先生がずいっと進み出た。エルフ? のおばあちゃんは意外にもさほど驚いた様子も見せない。やっぱりお年を召すとちょっとしたことじゃ驚かなくなるのかな。
「おや、見た目通りのお人じゃないとは思ったが。先生さんかね」
「はい、うちの生徒に希少な浮遊の術を授けていただけると知りまして。ぜひ授かるところも目にしたく、彼に無理を言って同行させて貰ったのですよ」
アイルゥ先生が……! すごく真面目な先生っぽい会話を成立させている!!!
「随分と若いのを沢山連れてきたもんだねぇ」
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「確かに……」
「しかも教えてくれる魔法が浮遊ときた。絶対にあの風の大精霊の面倒、押し付ける気だと思う」
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そんないきなりピンポイントな!? って思ったけど、アイルゥ先生は自信ありげだ。
「さ、腹が減ってはなんとやら、だ。とりあえずさっさとご飯食べるよ!」
それだけ言うと、どんどんと先に歩いて行ってしまう。
「……ホントかねぇ」
「行けば分かる」
ジェードさんのボヤきに、リカルド様が何てことないみたいに答えた。リカルド様ってホント基本は落ち着き払ってるんだよね。
確かにリカルド様の言う通り、行ってみれば分かるんだろうけど……。
宿屋で美味しくご飯を食べて、早速エルフのおばあちゃんが営むという魔法屋さんに来たあたし達。
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あ、よく見たら天井が一面木の葉っぱで覆われてる。木漏れ日みたいに葉っぱの間から光が漏れて、店の中だなんて思えないくらい幻想的だ。いったいこれ、どうなってるの?
「いらっしゃい」
物珍しくてキョロキョロしていたら、奥の木の扉から白髪の小柄なおばあちゃんが現れた。このお方がエルフとは……まったくもって外見では分からない。おばあちゃんはあたし達をひとしきり見回してジェードさんの姿を認めると、柔和な顔に笑みを浮かべた。
「おや、こりゃあまた大勢で来たねぇ」
「すみません」
「初めまして。王立魔法学校で指導員を務めます、ステファン・アイルゥ・ザッカメントと申します」
申し訳なさそうに謝るジェードさんの前に、アイルゥ先生がずいっと進み出た。エルフ? のおばあちゃんは意外にもさほど驚いた様子も見せない。やっぱりお年を召すとちょっとしたことじゃ驚かなくなるのかな。
「おや、見た目通りのお人じゃないとは思ったが。先生さんかね」
「はい、うちの生徒に希少な浮遊の術を授けていただけると知りまして。ぜひ授かるところも目にしたく、彼に無理を言って同行させて貰ったのですよ」
アイルゥ先生が……! すごく真面目な先生っぽい会話を成立させている!!!
「随分と若いのを沢山連れてきたもんだねぇ」
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