二重異世界行ったり来たりの付与魔術師 ~不幸な過去を変えるため、伝説のダンジョンを攻略して神様の武芸試合で成り上がる~

けろ壱

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第4章 迷宮の異世界 ~パンドラエクスプローラーⅡ~

第139話 雛月のご褒美

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「まったく……」

 慌てる三月を、してやったりの雛月がにやにやしながら見ている。
 三月はこほんと咳払いして、落ち着いてから言った。 

 思いもよらない雛月のおちゃらけに心かき乱されたものの、三月が望んだ願いはささやかなものであった。

「いつだったか、雛月。俺の好みに合わせて、髪形を変えてくれてたことがあっただろ? 日和みたいなお団子ヘアだよ。またあれ、やってくれないか?」

「えっ?」

 雛月にとってそれは本当に意外な願いだったらしい。
 しばらく目を瞬かせきょとんとしていて、三月に何を望まれたか理解すると嬉しそうに微笑んだ。

「ふふふ、何だそんなことか。いいよ、実はちょっと練習したんだ。三月が喜ぶと思ってね。……ほら、上手なもんだろ。どう、似合うかい?」

 どこから取り出したのか、ゴムとピンを器用に使い、ボブカットの髪をくるくると巻いて、左右の耳の上あたりに可愛らしいお団子を二つ登場させた。
 二度目になる雛月のお団子ヘアを見て、三月は穏やかに笑った。

「ああ、似合うよ。何か悔しいけど凄く似合う。俺のために髪形を結う練習をしてくれてたなんて、可愛いところあるな、雛月」

「そんなに素直に喜ばれると、何だか照れるな。ぼくは三月と心を共にしてるんだ。好意的な気持ちはそのままぼくに伝わってしまうぞ」

 からかい気味な雛月に、三月は気持ちを隠さず言うのだった。
 その目はどこか遠いところを見ている。

「……別に構わないよ。今更だ」

 三月の虚ろな視線は雛月を見ておらず、宙をさまよっていた。
 感傷に浸り、胸の内の気持ちを吐露とろしていく。

 忘れて閉じ込めようとしていた想いを再び呼び起こしたのは、間違いなく雛月の存在があったからである。

朝陽あさひはそういう髪形にしたことがなくて新鮮でさ……。10年も前にいなくなってしまった朝陽と同じ姿の雛月がいて、こんなにもあの時の気持ちを思い出させてくれるとな……。そりゃ感慨も湧くさ」

「三月……」

「雛月、ありがとな。初めは朝陽をかた偽物にせものとか思ってたけど、今は感謝してる。これが夢や幻だろうとも、俺がこうして感じてる感慨は本物だ」

「ふふっ、偽物とは酷いな。でも、そっか。感慨か……」

 試練や異世界渡りはともかく、雛月には感謝をしていた。
 無念の内に失ってしまった朝陽の面影を、今もこうして感じることができる。
 二人はしばらく穏やかな雰囲気で見つめ合っていた。

 と、目の前で座っていた雛月の姿が、光の粒子になってぱちんと消える。
 次の瞬間には三月の座るすぐ隣に現れ、両手を腕に巻き付かせて親し気な様子でしなだれかかってきた。

「ねえねえ、三月」

 顔のすぐそばまで近づけてきた雛月の瞳には蠱惑的こわくてきな光がある。

「じゃあさ、いっそのこと、アイアノアとみたいにぼくとも仲良しこよしになってみるかい?」

「えっ!?」

 面食らう三月の言葉を待たず、雛月は楽しそうに先を続けた。
 結構な肉感のある胸を、遠慮なくぎゅうぎゅうと押し付けてくる。

「ぼくは精神的に三月をサポートするのが役目だし、第一ここは三月の心の中なんだから、思うまましたいように好きにしてくれてもいいんだよ? ぼくの見た目だって、三月の大好きな朝陽なんだから申し分はないだろ? そのくらいの役得があっても、きっとバチは当たらないと思うな」

「ひ、雛月、本気か……? それとも、からかってるのか?」

「からかってなんかないよ、ぼくは本気さ。三月さえ良ければ、ね」

「……」

 無邪気な子供みたいに見える雛月のお誘いだが、その意味がわからないほど三月は子供ではない。

 ここが現実世界ではなく、三月だけの無意識の世界だというなら尚更遠慮も迷いもいらないだろう。
 三月と朝陽は、かつて結ばれ合っていた仲睦まじい恋人同士だったのだから。

「雛月……」

 だから、三月は自然と雛月に向き直り、朝陽と同じく小柄な両肩に手を掛けた。
 それに抵抗しない雛月も目を閉じて、あごをくいっと前に差し出した。

 目の前でキスを待つ無防備な少女の姿。
 閉じた瞳はわずかに震え、可愛らしくも艶やかな唇はとても柔らかそうだった。

「……っ?!」

 但し、三月は雛月の両肩に置いた手をぐいっと押して、互いの身体を突き放す。

 予想外の行動に驚く雛月は、大きく開けた目をぱちぱちと瞬かせた。
 その目が見る三月の顔は、申し訳なさそうに笑っていた。

「いいや、雛月。すまんけどそれはやめとくよ。10年経ってもまだ引きずってる朝陽のことに踏ん切りをつけて、ようやく夕緋との新しいスタートを切れそうなんだ。夢の中とはいえ、やっぱりそういうのは浮気みたいで良くないと思う。ありがとな、気ぃ遣ってくれてさ。気持ちだけ受け取っておくよ」

 まだ表情を失っている雛月の肩をぽんぽん叩いて、ごめんと謝る三月。
 そして、自分を笑うみたいな複雑な顔で言った。

「そもそも、雛月は俺自身から生まれた人格なんだろ? いくら朝陽の姿だからって、自分同士といちゃいちゃするのはなぁ……」

 三月の言葉に、ようやく我に返った雛月の顔はひきつっていた。
 乾いた笑いが、何だかショックを受けているみたいである。

「あ、あはは……。思いもよらず振られてしまったよ。覚悟を決めた女の申し出を無下むげに断った挙げ句、恥をかかせるだなんて三月は男の風上にも置けないな。ぼくの乙女心はいたく傷ついてしまったよ。据え膳喰わぬ意気地なし」

「わ、悪かったよ……。朝陽の顔でぼろくそ言うのは勘弁してくれないか。もろにへこむ……」

 悪びれる様子で小さくなる三月を見て、また雛月は笑う。

「冗談だよ。朝陽と同じ姿のぼくに迫られたら三月はどうするのか、ちょっと気になっただけさ」

 炬燵こたつテーブルに片肘を掛けてもたれる雛月は、すっかりいつもの感じだ。

「なんだやっぱり試してたのか? 雛月、その姿と声で俺を誘惑するのは変な気を起こしそうになるからほんと勘弁してくれ。心配しなくたって、もう今は夕緋一筋に気持ちを切り替えてるよ。……まったく、どうせ手を出したら出したで、また口すっぱくお説教するつもりだったんだろ」

「ふふっ、それはご想像にお任せするよ。ただ、ちょっぴりぼくは残念がっている、とだけ言っておこうかな。くすくす……」

 いたずらっぽく笑い、けむに巻く雛月にはため息が漏れる。

「はぁ、まったくもう……」

 律儀で不器用で、本当ならごく普通の人生を送ったであろう三月。
 そんな参った風の、三十路みそじ前の男の顔を雛月は無言で眺めていた。

「……」

 さっき言った通り、雛月は三月の人格から生まれた化身であり分身。

 だから、雛月は三月が何を思い、何を考えているのかがよくわかる。
 どうすれば悲しみ、どうすれば喜ぶのかも心得ている。

 雛月に心があるのなら、その心はうずうずしていたのかもしれない。
 それとも、朝陽とそっくりな自分を差し出したというのに、これをけんもほろろに拒絶されてしまったのが悔しかったのか。

「ねぇ、三月。一つ、聞きたいことがあるんだ」

 その声色こわいろは慌てたり、おどけたりしていない落ち着いたもの。
 神妙な表情でいて試すように──。

 問い掛ける。
 三月の驚く顔を心底期待して。


「この異世界巡りの冒険の果てに三月に与えられるご褒美ほうびのことだよ。そのご褒美がさ、三月が最も欲しがる「もしも」だったら……。──どうする?」


 雛月の言葉の後に、一瞬の静寂が流れた。
 期待通り、三月は両目を見開き、瞳を驚きに震わせている。

「おい、雛月……」

 驚愕に心を揺らして息を呑んだ。
 三月は確かめるようにゆっくり静かに問い返す。

「俺が求めてるもしもだなんて、一つだけだぞ……。わかってて聞いてるのか?」

 すぐにでも詳しく問い返したい衝動に駆られながら言った。

愚問ぐもんだよ。ぼくは三月のことは何でもお見通しなんだから、そこは外さないさ」

 雛月は当然だと言うばかりにそう答えた。

「じゃあ、雛月……。本当に……」

 三月の反応に雛月は満足そうに頷いた。
 そして、今まで黙っていた事実を、不意に明かしたのである。


「ああ、そうさ。朝陽に会える。在りし日の朝陽にもう一度会えるんだ」


 弾かれた勢いみたいに、三月は興奮して荒々しく雛月の両肩を掴んだ。
 今度はさっき雛月が誘惑してきたときみたいに優しくはない。

「雛月ッ! そっ、それはどういうことだっ!? 本当に朝陽とまたっ……?!」

「きゃっ!? い、痛いよ、三月っ……。ちょっと、落ち着いてったら」

 三月は大声でまくし立てて我を忘れて掴み掛かっていた。
 想像以上だったリアクションに、雛月は思わず悲鳴をあげる。

 雛月の聞き慣れない女の子の悲鳴に、はっとした三月は慌てて手を離した。

「あっ、すまん! 俺、つい……。痛くなかったか?」

「まったくもう、大丈夫だよ。やれやれ、さっきは夕緋一筋に気持ちを切り替えてるって言ったばかりだっていうのに、朝陽とまた会えるって聞いた途端にそんなに取り乱しちゃって……。三月ったら本当にしょうがない奴だな」

 揶揄やゆするように言うが、本気でそんなことを思っている訳ではない。
 だから、雛月は小声でぼそりと漏らす。

「……まぁ、そうこなくっちゃぼくも困るんだけどね」

 くっくっく、と雛月は含み笑う。
 
 対して三月は、期せずして示された報酬が気になって仕方がない。
 異世界渡りの試練のあかつきにあるのは、悲願の成就そのものだったのだから。

「それでっ、さっきのはどういうことなんだ!? 朝陽にまた会うために俺はどうすればいいんだっ!? 教えてくれっ、雛月!」

 雛月の術中にはまっていようが、そんなことは関係ない。

 もし、思い出の中だけの存在になったあの子に本当にまた会えるなら──。
 異世界を巡る冒険だろうが、女神様の試練だろうが何だってやってみせる。

 前のめりの三月に雛月はご満悦に答えた。

「その答えを知りたければ、次の異世界巡りをどうか頑張ってきてよ。その果ての結果を見れば、察しの良い三月ならぼくの言ったことがどういうことなのか、何をどうすればいいのかはきっとわかるはずさ。ぼくが話せるのはそこまで」

 ぱちんと片目を閉じて、片方の手の立てた人差し指を口許に当てた。
 そして、もう片方の無造作に伸ばした手で三月の頭を撫で始める。

「……って、何でこの流れで俺の頭を撫でているんだ? 雛月のほうこそ、アイアノアみたいに頭を撫でて欲しいんじゃなかったっけか」

 困惑する三月だったが、その頃になって身体の自由が利かないことに気付く。
 身じろぎもできず、為すがまま頭を優しく撫でられる。

「ぼくがやっているわけじゃないよ。そろそろ次の目覚めが近いんだろうね。誰かが三月の頭を撫でているんだろう。以前、エルトゥリンに張っ倒された時みたいに現実とこの心象空間が同期してる」

 どうやら、次の世界からのお迎えが来ているらしい。

「もうあんなひどい寝起きは勘弁して欲しいけどな……」

 ほっぺたが爆発したかと思った痛みを思い出して苦笑した。
 今度は精々、優しい目覚めを期待する。

 手を伸ばして、三月の頭をさする雛月の表情は柔らかい。
 今回も一方的な送り出しだったが、三月は諦めた感の薄ら笑顔でそれに応える。

「いってらっしゃい、三月。次の物語が待ってるよ。頑張ってね」

「ああ、行ってくるよ。またな、雛月」

 そう三月が言った直後、部屋からその姿は忽然こつぜんと消えた。
 初めから雛月しかここにいなかったかのように、瞬間的にいなくなった。

 次の異世界を巡る冒険へと旅立っていったのである。

「……」

 雛月は無言で、後ろ向きにごろんと寝転んで肢体を投げ出す。

「……はぁぁぁ……」

 天井の蛍光灯の照明を仰いで、ぼんやりしながら長いため息を漏らした。
 その息使いは心なしか艶っぽく、顔は上気して赤らんでいる。

 見上げる視界の中、自らの内からふわふわと立ち昇る黄龍氣こうりゅうきの粒子が、シャボン玉みたいにぱちんぱちんと消えていった。

「結局、情報の精査、念入りにやっちゃった……。休まないといけないのに……。多分、三月ともっと長くおしゃべりをしていたかったからなんだろうなぁ……」

 思わず漏らすのは、胸の奥からこみ上げる抑えられない気持ちだ。
 それは機械に等しいはずの雛月が抱える、困った悩みでもあった。

「どうにか三月の喜ぶ顔が見たいがために、朝陽と再会できるご褒美のことを口走ってしまった。まだ時期尚早じきしょうそうだったかなぁ……。でも、三月もやる気になってくれたし結果オーライだよね。うん、そう思うことにしよう」

 朝陽と同じ姿の自分が三月を慰め、喜ばせてあげたかったのが本音である。
 しかし、三月が目先の誘惑に甘んじなかったのでそれは叶わなくなった。

 だから、まだ言うつもりはなかったのに、異世界冒険のご褒美の件を持ち出してしまったのは内緒の話だ。
 赤い顔のまま、目を閉じてまた、はぁ、とため息。

「これは朝陽と同じ姿になったことの副作用かな。三月の気持ちと交わる度に胸の奥が熱くなる。朝陽もよほど三月のことが好きだったんだな……」

 会ったことのない、三月の記憶の中だけの少女を思う。

 すると、胸を焦がすどうしようもない感情が心の内から湧き出した。
 後から後からとめどなく。

「人間同士の情愛の心か……。まったく、こんなのたまらないよ。あてられるぼくの身にもなってほしい。人ベースのパーソナリティで、三月のサポートをするよう設定したぼくの創造主様は何を考えているんだ。いちいちこんな熱い気持ちを共有しないといけないなんて非効率極まりないよ」

 ちらりと見るのは、写真立ての三月と朝陽の仲の良さそうな姿。

「……」

 意識すると心乱されるので一度は突き放したが──。
 蜘蛛の着物の男に与えられた苦痛を共にして、三月から向けられた気持ちが、実は雛月にしっかりと刻まれていた。

「──三月が、ぼくのことを心配していた。それはきっと、ぼくが朝陽と同じ姿をしているからで、単に情が移ってしまっているだけなんだろう。そのせいでぼくのことが気に掛かっている。ただ、それだけだっていうのにこんなにも気持ちがたかぶるだなんてね。三月め、文字通りの余計な心配だよ……」

 それは嬉しいと思う感情だ。

 思わず緩みかける火照ほてった両頬を、ぺちぺちと両手で叩く。
 がばっと勢いよく起き上がると、目に入ったのは何も映っていない黒いテレビ画面に反射する自分の照れた赤い顔。

「やれやれ、なにを喜んでいるんだぼくは……」

 ぶんぶんと顔を振り、自嘲気味に笑う。

 雛月はすぐにいつもの調子を取り戻して、やはり超然としながら意味ありげな言葉を口にするのだった。
 間接的な恋煩こいわずらいをする疑似人格は、本来の仕事もちゃんとこなす。

「まぁいい。三月にはせいぜい朝陽と夕緋の間で心を揺らしてもらおう。そこから生まれる因子の数々は正しく物語を進めるための鍵だ。──お次は神々の異世界の物語が待っている。太陽と星の加護が無い分、ぼくが頑張らなくっちゃ」

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