上 下
1 / 232
プロローグ

第1話 幼馴染みとの夜から

しおりを挟む
 男は暗く広大な地下迷宮で絶体絶命の危機を迎えていた。
 目の前にそびえ立っているのは伝説の魔物である。

「……ドラゴン……!?」

 自分で言ってみて呆れた。
 赤い鱗の巨体、レッドドラゴンである。
 頭に浮かんだ表現はそれしかなかったが、こんなもの居るはずがない。
 少なくとも現実の世界には──。

「あ、あ……!」

 なんだこれは、どういうことだという言葉も出てこない。
 あまりの突然の出来事に頭も身体もついてきていなかった。

──俺はただ、幼馴染みの夕緋ちゃんが忘れたストールを届けようと、アパートの部屋のドアを開けて外に出ただけだ。なのに、なんでダンジョンでドラゴンと戦う羽目になっているんだよ……!?

 男は、佐倉三月さくらみづき、28歳。
 身長は成人男性平均程度の172センチ。
 今日も仕事を終え、自宅アパートに帰宅し、幼馴染みと夕食を共にしていた。
 それがどうして今はこんなことになっているのか訳がわからない。

 ともかく、三月は無我夢中であった。

 暗い回廊がゴオオッと真っ赤に光り、ドラゴンが凄まじい火炎を吐き出した。
 標的はもちろん三月である。
 問答無用で迫るこんな炎を浴びれば、骨も残らず燃やし尽くされてしまう。

「な、なんだ……!? これ、俺がやってるのか……!?」

 知らない内に三月はドラゴンに背を向ける形で立っていて、両手を精一杯に広げて仁王立ちをする格好をしていた。
 驚くべきは自分を中心にして光の壁が巻き起こり、炎の勢いと熱を防いでいる。

 これは自分がやっている、という確かな感覚があった。
 ドラゴンの炎は届いていない。
 続けて自然に身体が動く。

「食らえッ! ちょっとは燃やされるほうの身にもなってみやがれッ!」

 威勢の良い台詞が口から滑り出る。
 炎を防ぐ障壁を展開しつつ、身体を捻ってドラゴンのほうへ向いた。

 姿勢を低くして、顔を突き出し、口をぐぁっと開ける。
 瞬間的に身体の奥から熱い何かが込み上がり、開けた口から噴き出した。

 ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォッ……!!

 何と三月の口から飛び出したのは、巨大な炎の息であった。
 直前にこの赤いドラゴンが吐き出した炎とそっくり同じである。
 意趣返しとばかりに噴き返した炎は、ドラゴンの炎とぶつかり合い、空中で相殺されて互いに消えてしまった。

──俺、なんでバリアなんか張ってドラゴンの炎を防いでるんだ? しかも、それとおんなじくらいの火を噴いてドラゴンと張り合ってるだって!? いったいこれは何の悪い冗談なんだ……!?

 人間の三月にこんな芸当ができる訳も無い。
 だが、知らない能力が身体の内に備わっていて、できてしまう。

 驚愕する表情に嫌な脂汗が浮かび、たらりと流れていった。
 三月の見上げる視線とドラゴンの見下ろす視線が交錯し、一瞬時間が止まったかのような感覚を覚えるが、直後にそれが錯覚だと気付くきっかけが訪れた。

「ミヅキーッ、逃げろーッ!!」

 あらん限りの声を張り上げる黄色い叫びが背後から飛んできた。
 悲鳴にも似たその声は通路に響き渡り、反響する。
 それが誰の叫び声なのか確かめる余裕はなく、ドラゴンはまたしても大きい口を開き、赤く燃え盛る炎を吐き出しそうである。

 そういえば名前を呼び捨てで呼ばれるのは随分と久しぶりだと感じた。
 その程度には現実逃避できていて、錆びついた思考が軋むようにゆっくりと動き出していた。

──だけど、なんで……?!

 問い掛けるのは、訳のわからない状況に対してだけではない。
 頭の中に降って湧いたみたいに発生した記憶に驚いていた。

──なんで、どうしてこうなったのかを思い出せるんだ……!? 俺には、これが何なのかが理解できてしまう……!

 瞬間的に思い出した、という表現は適切ではない。
 こんな状況に至る記憶をどういう訳か、三月は以前から予め知っていたみたいに思い出すことができた。

 何故こんな場所でドラゴンなんて化け物と出くわしたのかを思い返していた。
 思えば確かにこの場所、地下迷宮ダンジョンへ入る前から不穏で危険な気配はあった。

 それなのに連れの少女、キッキが不用意に飛び込むものだから。
 三月は思いも寄らない危険に見舞われてしまったのである。

──キッキって誰だっけ……? それにダンジョンだって……?!

 覚えているようないないような記憶が頭を混乱させた。
 動揺する思いとは裏腹、脳ははっきりと状況を把握していく。

──いや、待てよ……。

 思考は徐々に回り出した。
 混乱は少しずつ収まってきていた。

──落ち着け、初めから思い出せ……! どうしてこうなった……!?

 三月は思い出す。
 今ここに至るまでの顛末を。

 意識と記憶が巡り、これが何であったのかを理解する。
 夢か幻か、はたまた紛れもない現実かどうかを思い知る。

「はぁ、はぁ……。はぁ……」

 息は乱れ、全身に冷や汗を浮かべ、心臓がどくどくと脈打っていた。
 焦りと戸惑いを抑え、三月は認めざるを得ない事実を思うのであった。

──多分、俺は巻き込まれてしまったんだ……! 異世界転移ってやつに!


◇◆◇


 時間は幾らかを遡る──。

 仕事から帰ってきた三月は2階建ての自宅アパートの部屋へと向かう。
 鉄製の階段をカン、カン、と音を立てて上がった。
 自室の前に立ち、ディンプルシリンダーの鍵のくぐもった金属音が鳴ると、ドアはゆっくりと開いた。

 薄暗い部屋の中にひゅうと木枯らしが吹き込んだ。
 季節は秋も終わり、11月の末。

 三月はくたびれた表情にため息をつき、靴を玄関に最低限に脱ぎ揃えて部屋の中へ上がり、歩きながら照明のスイッチを入れた。
 仕事帰りに作業着のまま、部屋の中央の炬燵テーブルに顎を乗せて座り込む。

「ふぅ……」

 一息をついてしばし動きを止める。
 ふと向ける目線の先、テレビが鎮座する白いサイドボードが設置されている。
 その上には写真立てがあった。

 茶褐色のフォトフレームには、古ぼけて色褪せた写真が収まっている。
 それは一枚の懐かしい思い出の一幕だ。
 学生服を着た自分を挟んで両隣に、二人の女子生徒が同じ高校の制服姿で写っていた。

 しばらく写真を眺め、三月はもう一度短いため息をつく。
 わずかに口角が上がった。

「……ただいま」

 そして、呟くように写真立てに向かってそう言った。

 今日も仕事を終え、帰宅後の束の間の休憩中。
 しばらくもぞもぞとそうしていたが、時計を見やると午後7時少し前。

「よし」

 誰に言うでもない声を発して三月は立ち上がる。
 部屋の入り口の横にあるキッチンの前に立った。

 アパートの間取りは1DKで、一人暮らしには特に不自由しない何の変哲も無い普通の部屋である。
 キッチンの板張りの足元の隅に置かれた、精米済みの米袋から計量カップで米をすくい出し、手馴れた手つきで米を流しで洗い始めた。

 ただ、その分量は一人分ではなく、二人分だった。
 当然、分量を間違えた訳でも、二人分の量を一人で食べる訳でもない。
 三月が米を研ぎ終えて炊飯器のスイッチを入れる頃、すぐ横にある玄関のインターホンがピンポーン、と鳴った。

「どうぞー、開いてるよー!」

 ドアの向こうにいる相手に三月は声を掛ける。
 すると、よく見知った来訪者がドアを開けた。

「こんばんわ、三月さん」

 物静かな笑顔を浮かべ、ストールを巻いた冬服姿の、綺麗な黒のロングヘアーの女性が部屋を訪れた。
 ドアノブを押した手の、もう片方の手には食材の詰まったビニールの買い物袋が下げられている。

「お仕事お疲れ様です。お邪魔しますね」

 澄んだ通る声でそう言うと、自分の脱いだ靴だけでなく、三月が適当に脱いだ靴も揃え直し、長い黒髪の女性はぺこりとおじぎをしながら部屋に上がった。

 神水流夕緋かみづるゆうひ
 年齢は三月と同じ28歳で、身長はこちらも平均程度の162センチほど。
 どこか影のある内向的な美人という印象で、控えめそうなその姿は見た目よりも小さく映ってしまうかもしれない。

「こんばんわ、夕緋ちゃん」

「遅くなってしまってごめんなさい。お米、炊いてくれてたんですね、ありがとうございます」

 親しげに声を掛ける三月に笑顔で応え、夕緋はベージュのストールと黒地の上着を脱ぐといそいそとキッチンに立った。
 きゅっと備え付けてある紺色のエプロンの紐を後ろ手に結び、長く綺麗な髪を後ろで一つに結い、振り向きながら三月に柔らかい視線を投げる。

「お腹空いてますよね。すぐお夕食つくります」

「うん、いつもありがとうね。お世話になります」

「好きでやってることなので……。三月さんは座って待っててください」

 伏せ目がちに柔らかい微笑を浮かべる夕緋。

 これは彼女の日課だった。
 お互いに仕事を終えてから夕緋が三月の家に夕食をつくりにきて、食事の時間を共に過ごす。

 その日あったことや思ったことをあれやこれやと和気藹々と話すのである。
 そんな夕餉のひとときは、二人のささやかな楽しみだった。

 ただ、このアパートは三月が一人で住んでいるもので、夕緋とは寝食を共にしているわけではない。
 夕緋はこの近くに住んでおり、傍から見れば通い妻のように見えるが、これまた二人は付き合っているわけでもない。
 普通に考えれば、二人はおかしな関係と他人には映ることだろう。

「今日はお鍋にしますね。11月も終わりですし、一段と寒くなってきましたから」

「あぁ、いいねえ。そろそろ鍋の季節かぁ」

 三月の良い反応に夕緋は満足そうに微笑んだ。
 勝手見知ったる、といった動作で土鍋やら包丁などを台所のあちこちから取り出して準備していく夕緋。
 その様子は二人のこの営みが何度も繰り返されているのを物語っている。

 ガサガサッと、スーパーのレジ袋から食材を出して、すぐにまな板の上で包丁の刻む音が響き始めた。
 夕緋の手際のいい調理の様子を眺めながら、穏やかな時間は過ぎていった。
 くらくらと鍋の煮える聞こえのいい音がし始める頃、夕緋は三月に声を掛けた。

「できましたよー。机の上を空けてくださいねー」

 可愛らしい柄の鍋つかみで熱い水炊きの鍋を運んでくる。
 炬燵テーブル上の鍋敷きにゆっくりと腰をかがめて土鍋を置いた。

「よいしょっと」

 ちらりと夕緋の視界に、テレビのサイドボード上の写真立てが入る。
 姿勢的にも動作的にも、自然と目に映る格好だった。

「……」

 写真に写る学生服の三月と二人の少女、その内の一人は紛れもなく懐かしき時分の夕緋のものであった。

 もう一人の少女は儚げな笑顔の夕緋とは対照的で、黒髪のボブカットな髪型。
 明るく弾ける笑顔をたたえて三月を挟んで立っている。
 その少女は、夕緋と顔や容姿がとてもよく似ていた。

「……あ、ご飯よそってくるよ」

 一瞬、夕緋が写真を見ていたのに気づいた三月は、気を遣った風な素振りで立ち上がった。
 夕緋はその背中に、はい、とだけ返事をする。
 ただその後、彼女は特にそれに触れたり、気にしたりすることはなかった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?

ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。 それは——男子は女子より立場が弱い 学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。 拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。 「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」 協力者の鹿波だけは知っている。 大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。 勝利200%ラブコメ!? 既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?

転生してギルドの社畜になったけど、S級冒険者の女辺境伯にスカウトされたので退職して領地開拓します。今更戻って来いって言われてももう婿です

途上の土
ファンタジー
『ブラック企業の社畜」ならぬ『ブラックギルドのギル畜』 ハルトはふとしたきっかけで前世の記憶を取り戻す。  ギルドにこき使われ、碌に評価もされず、虐げられる毎日に必死に耐えていたが、憧れのS 級冒険者マリアに逆プロポーズされ、ハルトは寿退社(?)することに。  前世の記憶と鑑定チートを頼りにハルトは領地開拓に動き出す。  ハルトはただの官僚としてスカウトされただけと思っていたのに、いきなり両親に紹介されて——  一方、ハルトが抜けて彼の仕事をカバーできる者がおらず冒険者ギルドは大慌て。ハルトを脅して戻って来させようとするが——  ハルトの笑顔が人々を動かし、それが発展に繋がっていく。  色々問題はあるけれど、きっと大丈夫! だって、うちの妻、人類最強ですから! ※中世ヨーロッパの村落、都市、制度等を参考にしておりますが、当然そのまんまではないので、史実とは差異があります。ご了承ください ※カクヨムにも掲載しています。現在【異世界ファンタジー週間18位】

性奴隷を飼ったのに

お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。 異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。 異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。 自分の領地では奴隷は禁止していた。 奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。 そして1人の奴隷少女と出会った。 彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。 彼女は幼いエルフだった。 それに魔力が使えないように処理されていた。 そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。 でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。 俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。 孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。 エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。 ※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。 ※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。

エラーから始まる異世界生活

KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。 本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。 高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。 冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。 その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。 某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。 実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。 勇者として活躍するのかしないのか? 能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。 多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。 初めての作品にお付き合い下さい。

NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。 城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。 速人は気づく。 この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ! この世界の攻略法を俺は知っている! そして自分のステータスを見て気づく。 そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ! こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。 一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。 そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。 順調に強くなっていく中速人は気づく。 俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。 更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。 強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』 カクヨムとアルファポリス同時掲載。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

異世界の親が過保護過ぎて最強

みやび
ファンタジー
ある日、突然転生の為に呼び出された男。 しかし、異世界転生前に神様と喧嘩した結果、死地に送られる。 魔物に襲われそうな所を白銀の狼に助けられたが、意思の伝達があまり上手く出来なかった。 狼に拾われた先では、里ならではの子育てをする過保護な里親に振り回される日々。 男はこの状況で生き延びることができるのか───? 大人になった先に待ち受ける彼の未来は────。 ☆ 第1話~第7話 赤ん坊時代 第8話~第25話 少年時代 第26話~第?話 成人時代 ☆ webで投稿している小説を読んでくださった方が登場人物を描いて下さいました! 本当にありがとうございます!!! そして、ご本人から小説への掲載許可を頂きました(≧▽≦) ♡Thanks♡ イラスト→@ゆお様 あらすじが分かりにくくてごめんなさいっ! ネタバレにならない程度のあらすじってどーしたらいいの…… 読んで貰えると嬉しいです!

処理中です...