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ヘッドホンと時計
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読んでいた本から目を離すと、時計は夜中の3時を指していた。
ヘッドホンから流れる音楽はインターネットから拾ってきたものをランダム流し、どうやって行き着いたのか、今は聞いたこともない海外のバンドの曲が流れていた。
ふと携帯を見ると、昨日貼り替えたばかりの保護フィルムと本体の間に挟まった埃が気になった。
もっとちゃんと綺麗に拭いてから貼るべきだったと、自分のガサツな性格に苛立ちを覚えると同時に、そのうちこの画面にも慣れるだろうという諦めもあった。
高校3年生の夏である今読むべきは、本来参考書だろう。
そもそも今更参考書を読むより問題を解いた方がいいのかもしれない。
大学受験はとても難しく大変らしいが、正直俺には関係ない。
ちなみに今読んでいるのも参考書の類ではなく小説だ。
完全なるフィクションだ。
いや、どうだろう。
完全なフィクションにしては、内容の一部が生々しく、人間の汚い部分を突きつけて喉の奥にねじ込まれるような感覚に陥った。
もしかすると “半”フィクションかもしれない。
恋愛小説や夢を仲間とともに追いかける感動ものに、スポ根や涙を誘う家族の物語だって嫌いじゃない
ただ、俺はこっちの方が好きだ。
主人公は何度倒れても立ち上がり、仲間との絆を深めながら夢を追いかけ、常に努力を惜しまず自己犠牲も厭わない。
そんな人間がいてたまるか気持ち悪い。
だってそうだろう。
生きていれば人の嫌なところも見え、時にはずるいことだってする。
そう思うと、今読んでいた物語は明治辺りの文豪に似ている気がする。
昔の物語が名作として残っているのは、人のそういった部分を忘れるなということかもしれない。
あー違う。
こうじゃない。
これではただの本の感想じゃないか。
俺が言いたいのはこんなことじゃない。
長々と話をして申し訳ない。
俺が言いたいのは、つまるところ
人間みんな結局は自分が1番かわいいってことだ。
ヘッドホンから流れる音楽はインターネットから拾ってきたものをランダム流し、どうやって行き着いたのか、今は聞いたこともない海外のバンドの曲が流れていた。
ふと携帯を見ると、昨日貼り替えたばかりの保護フィルムと本体の間に挟まった埃が気になった。
もっとちゃんと綺麗に拭いてから貼るべきだったと、自分のガサツな性格に苛立ちを覚えると同時に、そのうちこの画面にも慣れるだろうという諦めもあった。
高校3年生の夏である今読むべきは、本来参考書だろう。
そもそも今更参考書を読むより問題を解いた方がいいのかもしれない。
大学受験はとても難しく大変らしいが、正直俺には関係ない。
ちなみに今読んでいるのも参考書の類ではなく小説だ。
完全なるフィクションだ。
いや、どうだろう。
完全なフィクションにしては、内容の一部が生々しく、人間の汚い部分を突きつけて喉の奥にねじ込まれるような感覚に陥った。
もしかすると “半”フィクションかもしれない。
恋愛小説や夢を仲間とともに追いかける感動ものに、スポ根や涙を誘う家族の物語だって嫌いじゃない
ただ、俺はこっちの方が好きだ。
主人公は何度倒れても立ち上がり、仲間との絆を深めながら夢を追いかけ、常に努力を惜しまず自己犠牲も厭わない。
そんな人間がいてたまるか気持ち悪い。
だってそうだろう。
生きていれば人の嫌なところも見え、時にはずるいことだってする。
そう思うと、今読んでいた物語は明治辺りの文豪に似ている気がする。
昔の物語が名作として残っているのは、人のそういった部分を忘れるなということかもしれない。
あー違う。
こうじゃない。
これではただの本の感想じゃないか。
俺が言いたいのはこんなことじゃない。
長々と話をして申し訳ない。
俺が言いたいのは、つまるところ
人間みんな結局は自分が1番かわいいってことだ。
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