30 / 115
第30話
しおりを挟む
解体場の受付であるフレデリカとの話の後。
ここまで話し込んでおいて戦利品の査定をしないのは不自然だ、ということで魔石の査定をしてもらうことにした。
だが……
「多すぎ」
背負っていた鞄から出した戦利品の袋は鞄とさほど変わらない大きさに膨らんでおり、それを見たフレデリカは非常に面倒臭そうな顔をする。
「そう言われてもな……大手のカンパニーはもっと沢山稼いでくるんじゃないか?その場合はどうしてるんだ?」
「一定以上の数なら仕分けに手数料が掛かるから、事前にそれぞれのカンパニーで大きさごとに分けてから持ってくるのよ。大抵の場合、所属してるけど冒険者じゃない人にやらせてるわね」
「大きさを誤魔化されたりはしないのか?」
「数はこっちで数えるんだし、その過程で大きさだって見てるわよ。意図的に誤魔化してるのがバレたら相応の処罰があるから、ただのミス以外で混ざってることは基本的に無いわね」
「そうなのか……で、コレはどうすればいいんだ?」
「手数料が掛かってもいいならここで対応できないことはないけど……あっ、良い所があるわ!」
ガタッ
戦利品の袋を指して言う俺に渋い顔をしていたフレデリカだったが、何かを思いついたように席を立つと奥の部屋へ入っていった。
「「?」」
それを疑問に思った俺達が顔を見合わせていると、程なくして彼女は戻ってくる。
何故か着替えており、受付としての制服からおそらく私服であろう、上質そうなブラウスとスカートで良家のお嬢様に見える格好となっていた。
「さ、行くわよ」
「何処にだよ。というか受付はいいのか?」
「用事が済んだら戻るって言ってきたから大丈夫よ。行き先は……魔石の仕分け作業を頼めるところね」
「ちゃんと言ってきたんならいいが……だが魔石の仕分けって、信用できるところじゃないと困るぞ。金と同じような物だし」
「そっちも大丈夫よ。うちの……というか、私の管理下にあるところだから。何かあったら私が補償するわ」
「なら、まぁ……」
そこまで言うのならと承諾し、解体場を出る彼女に俺達も続いた。
「ここよ」
フレデリカが用意した馬車に乗せられて運ばれたのは、街の北西部にある職人街に近い建物だった。
家と言えば家なんだろうけど……一軒家にしては大きく、屋敷と言うには小さい。
彼女が万が一の際には補償すると言うぐらいには信用しているのだろうし、自分の家の関係者が数人で暮らしている社宅のようなものだろうか。
俺がそんな予想をしていると、イリスがその点についてフレデリカへ質問した。
「あの、ここは?」
「知人がやってる孤児院よ。親がわからない子を可能な範囲で引き取ってるわ」
「へぇ……ということは、魔石の仕分けを子供たちに仕事としてやらせるの?」
「そうよ。小さすぎる子は口に入れて飲み込む可能性があるから近づけさせられないけど、それ以外に危険はないでしょうしね」
「そう……えっと、いいの?」
その返答に、イリスは俺へそう聞いてくる。
「何がだ?危険には配慮しているようだけど……」
「いえ、仕事として頼むのなら報酬が必要なはずでしょ?そうなれば当然あなたの収入は減ることになるし、それが嫌なら私が仕分けしても構わないのだけど……」
そう言いながらも孤児院の方をチラチラと見るイリス。
優しい女だし、孤児院の子供達のことを気にかけているのだろう。
ただ、建物の外観や門の周囲はそれなりに整備されており、そこまで財政状況が悪いようには見えないんだよな。
そこについてフレデリカに聞いてみると……複雑そうな顔をした彼女からこう答えられた。
「……良いとは言えないわね。私の私費でやってるだけで、とりあえず体面は保ててる形だから。それで可能な限りしか受け入れられてないし」
「ああ、可能な範囲でって言ってたな。でも何でこんなことを私費でやってるんだ?」
「家でもこういう施設を運営してはいるけど、そっちは将来の利益を考えて男を優先してるから。こういう所に入れない女の子は……色々と危ない目に遭いやすくて、それが気に入らないからよ」
「ふーん、そうなのか……ん?じゃあ、ここは女の子のほうが多いのか」
「いいえ。多いというか……だけ、ね」
そう言うフレデリカの表情には、何か込み入った事情がありそうに見えた。
その事情を考慮しなければならない義務はないが、今後"宝石蛇"についての情報を聞かせてもらうわけだし、彼女との関係を悪化させるべきではない。
それに……こういう世界というか街だし女性には職業に選択の幅が少ないとも聞いているので、せめて健康的であったほうが良いだろう。
「まぁ、きっちり仕事してくれれば良いよ。手持ちが必要ならちょっとダンジョンに入って稼いでくるから、必要以上に急かさなくてもいい」
「仕事はちゃんとやらせるつもりだけど……いいの?」
「そこは報酬次第だな。あまりにも高額だったら断るぞ」
「そんな真似はしないわよ。じゃあ、詳しい話もしなきゃいけないし中に入りましょ。管理人にも紹介するわ」
話が上手くいきそうだからか、機嫌良さそうに門へ手を伸ばすフレデリカ。
そんな彼女を俺は止める。
「あ、ちょっと待った」
「え?何よ。まさか気が変わったの?」
その表情が一気に反転するが……
「違う。この格好のままでいいのか?女の子ばかりなら怖がるかもしれないだろ」
そう、俺は"モーズ"のままであり、大きな盾を持つ厳つい見た目となっている。
なのでこうして確認すると……フレデリカの機嫌は戻った。
「ああ……でも人目のある所で"それ"を脱ぐわけにはいかないんでしょ?」
「ああ」
"宝石蛇"がイリスの件で動かないというのはあくまでも現時点での情報で、彼女が確実に安全になったわけではないからな。
そのイリスは……俺がこの孤児院に魔石の仕分けを任せると言ってからニコニコだが。
そんなわけで魔鎧の解除ができないことを告げると、フレデリカは腕を組んで俺を上から下まで眺めてから頷いた。
「まぁ、大丈夫でしょ。この街じゃそんな人多いし、ここの子だって外出はしてるから見慣れてるはずよ。小さい子は怖がるかもしれないけど……そういう子は施設の奥の方にいるから、入ってすぐの受付までなら会うこともないわ」
「ああ、それなら大丈夫か。別に奥まで入る用事はないし」
そう返すと……フレデリカはホッとした表情を見せた。
「ふぅ……アンタを捕まえられて良かったわ」
「ん?どういう意味だ?」
「中には寄付するからってその……ここの娘に相手をさせようとする奴がいるのよ。自分で判断できる歳の娘ならいいんだけど……」
彼女の見たくもない虫を見てしまったような顔からすると……おそらくそういう趣味の奴なのだろう。
個人か複数人かはわからないが、そういう奴に比べれば俺は安心できるってことだな。
「なるほど。まぁ、俺はある程度育ってないとダメな方だから」
「ああ、そう言えばそうね。私のこれも見てたし」
そう言って組んだままだった両腕を上下させ、十分な大きさの胸を強調するフレデリカ。
「良家のお嬢様にしては"はしたない"んじゃないか?」
「人である以上、その根底にあるものは大して変わらないものよ。結局、上手く隠せるかどうかなんじゃない?」
「まぁ、わからなくはないが……」
その辺りは人によるだろうと思っているので適当にそう返すと……横からイリスが身を寄せてくる。
「あの、間に合ってるから。そういうの」
さっきの笑顔は影を潜め、今は警戒するようにフレデリカを見つめていた。
彼女との関係が悪化するのは困るとわかっているからか、その態度は控えめとなっているが。
それを理解しているフレデリカは、スッと組んでいた腕を解いて胸を自然な形に戻してみせた。
「ハイハイ、わかってるわよ。この件はこっちにだって良い話なんだし、つまらないことで揉める気はないから」
そう言うと彼女は施設の門を通りつつ、自分についてくるよう手で誘導する。
「ふう……」
「……ほら、行くぞ」
ぺんっ
「ひゃっ。え、ええ」
そうして、先行するフレデリカにホッとしているイリスの尻を軽く叩き、俺はその孤児院の中へ入るのだった。
ここまで話し込んでおいて戦利品の査定をしないのは不自然だ、ということで魔石の査定をしてもらうことにした。
だが……
「多すぎ」
背負っていた鞄から出した戦利品の袋は鞄とさほど変わらない大きさに膨らんでおり、それを見たフレデリカは非常に面倒臭そうな顔をする。
「そう言われてもな……大手のカンパニーはもっと沢山稼いでくるんじゃないか?その場合はどうしてるんだ?」
「一定以上の数なら仕分けに手数料が掛かるから、事前にそれぞれのカンパニーで大きさごとに分けてから持ってくるのよ。大抵の場合、所属してるけど冒険者じゃない人にやらせてるわね」
「大きさを誤魔化されたりはしないのか?」
「数はこっちで数えるんだし、その過程で大きさだって見てるわよ。意図的に誤魔化してるのがバレたら相応の処罰があるから、ただのミス以外で混ざってることは基本的に無いわね」
「そうなのか……で、コレはどうすればいいんだ?」
「手数料が掛かってもいいならここで対応できないことはないけど……あっ、良い所があるわ!」
ガタッ
戦利品の袋を指して言う俺に渋い顔をしていたフレデリカだったが、何かを思いついたように席を立つと奥の部屋へ入っていった。
「「?」」
それを疑問に思った俺達が顔を見合わせていると、程なくして彼女は戻ってくる。
何故か着替えており、受付としての制服からおそらく私服であろう、上質そうなブラウスとスカートで良家のお嬢様に見える格好となっていた。
「さ、行くわよ」
「何処にだよ。というか受付はいいのか?」
「用事が済んだら戻るって言ってきたから大丈夫よ。行き先は……魔石の仕分け作業を頼めるところね」
「ちゃんと言ってきたんならいいが……だが魔石の仕分けって、信用できるところじゃないと困るぞ。金と同じような物だし」
「そっちも大丈夫よ。うちの……というか、私の管理下にあるところだから。何かあったら私が補償するわ」
「なら、まぁ……」
そこまで言うのならと承諾し、解体場を出る彼女に俺達も続いた。
「ここよ」
フレデリカが用意した馬車に乗せられて運ばれたのは、街の北西部にある職人街に近い建物だった。
家と言えば家なんだろうけど……一軒家にしては大きく、屋敷と言うには小さい。
彼女が万が一の際には補償すると言うぐらいには信用しているのだろうし、自分の家の関係者が数人で暮らしている社宅のようなものだろうか。
俺がそんな予想をしていると、イリスがその点についてフレデリカへ質問した。
「あの、ここは?」
「知人がやってる孤児院よ。親がわからない子を可能な範囲で引き取ってるわ」
「へぇ……ということは、魔石の仕分けを子供たちに仕事としてやらせるの?」
「そうよ。小さすぎる子は口に入れて飲み込む可能性があるから近づけさせられないけど、それ以外に危険はないでしょうしね」
「そう……えっと、いいの?」
その返答に、イリスは俺へそう聞いてくる。
「何がだ?危険には配慮しているようだけど……」
「いえ、仕事として頼むのなら報酬が必要なはずでしょ?そうなれば当然あなたの収入は減ることになるし、それが嫌なら私が仕分けしても構わないのだけど……」
そう言いながらも孤児院の方をチラチラと見るイリス。
優しい女だし、孤児院の子供達のことを気にかけているのだろう。
ただ、建物の外観や門の周囲はそれなりに整備されており、そこまで財政状況が悪いようには見えないんだよな。
そこについてフレデリカに聞いてみると……複雑そうな顔をした彼女からこう答えられた。
「……良いとは言えないわね。私の私費でやってるだけで、とりあえず体面は保ててる形だから。それで可能な限りしか受け入れられてないし」
「ああ、可能な範囲でって言ってたな。でも何でこんなことを私費でやってるんだ?」
「家でもこういう施設を運営してはいるけど、そっちは将来の利益を考えて男を優先してるから。こういう所に入れない女の子は……色々と危ない目に遭いやすくて、それが気に入らないからよ」
「ふーん、そうなのか……ん?じゃあ、ここは女の子のほうが多いのか」
「いいえ。多いというか……だけ、ね」
そう言うフレデリカの表情には、何か込み入った事情がありそうに見えた。
その事情を考慮しなければならない義務はないが、今後"宝石蛇"についての情報を聞かせてもらうわけだし、彼女との関係を悪化させるべきではない。
それに……こういう世界というか街だし女性には職業に選択の幅が少ないとも聞いているので、せめて健康的であったほうが良いだろう。
「まぁ、きっちり仕事してくれれば良いよ。手持ちが必要ならちょっとダンジョンに入って稼いでくるから、必要以上に急かさなくてもいい」
「仕事はちゃんとやらせるつもりだけど……いいの?」
「そこは報酬次第だな。あまりにも高額だったら断るぞ」
「そんな真似はしないわよ。じゃあ、詳しい話もしなきゃいけないし中に入りましょ。管理人にも紹介するわ」
話が上手くいきそうだからか、機嫌良さそうに門へ手を伸ばすフレデリカ。
そんな彼女を俺は止める。
「あ、ちょっと待った」
「え?何よ。まさか気が変わったの?」
その表情が一気に反転するが……
「違う。この格好のままでいいのか?女の子ばかりなら怖がるかもしれないだろ」
そう、俺は"モーズ"のままであり、大きな盾を持つ厳つい見た目となっている。
なのでこうして確認すると……フレデリカの機嫌は戻った。
「ああ……でも人目のある所で"それ"を脱ぐわけにはいかないんでしょ?」
「ああ」
"宝石蛇"がイリスの件で動かないというのはあくまでも現時点での情報で、彼女が確実に安全になったわけではないからな。
そのイリスは……俺がこの孤児院に魔石の仕分けを任せると言ってからニコニコだが。
そんなわけで魔鎧の解除ができないことを告げると、フレデリカは腕を組んで俺を上から下まで眺めてから頷いた。
「まぁ、大丈夫でしょ。この街じゃそんな人多いし、ここの子だって外出はしてるから見慣れてるはずよ。小さい子は怖がるかもしれないけど……そういう子は施設の奥の方にいるから、入ってすぐの受付までなら会うこともないわ」
「ああ、それなら大丈夫か。別に奥まで入る用事はないし」
そう返すと……フレデリカはホッとした表情を見せた。
「ふぅ……アンタを捕まえられて良かったわ」
「ん?どういう意味だ?」
「中には寄付するからってその……ここの娘に相手をさせようとする奴がいるのよ。自分で判断できる歳の娘ならいいんだけど……」
彼女の見たくもない虫を見てしまったような顔からすると……おそらくそういう趣味の奴なのだろう。
個人か複数人かはわからないが、そういう奴に比べれば俺は安心できるってことだな。
「なるほど。まぁ、俺はある程度育ってないとダメな方だから」
「ああ、そう言えばそうね。私のこれも見てたし」
そう言って組んだままだった両腕を上下させ、十分な大きさの胸を強調するフレデリカ。
「良家のお嬢様にしては"はしたない"んじゃないか?」
「人である以上、その根底にあるものは大して変わらないものよ。結局、上手く隠せるかどうかなんじゃない?」
「まぁ、わからなくはないが……」
その辺りは人によるだろうと思っているので適当にそう返すと……横からイリスが身を寄せてくる。
「あの、間に合ってるから。そういうの」
さっきの笑顔は影を潜め、今は警戒するようにフレデリカを見つめていた。
彼女との関係が悪化するのは困るとわかっているからか、その態度は控えめとなっているが。
それを理解しているフレデリカは、スッと組んでいた腕を解いて胸を自然な形に戻してみせた。
「ハイハイ、わかってるわよ。この件はこっちにだって良い話なんだし、つまらないことで揉める気はないから」
そう言うと彼女は施設の門を通りつつ、自分についてくるよう手で誘導する。
「ふう……」
「……ほら、行くぞ」
ぺんっ
「ひゃっ。え、ええ」
そうして、先行するフレデリカにホッとしているイリスの尻を軽く叩き、俺はその孤児院の中へ入るのだった。
155
お気に入りに追加
421
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる