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第14話
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ダンジョン街の冒険者ギルドで登録し、そのままダンジョンへ向かおうと広場へ出る。
円形の広場にはその外縁部に露店が並んでおり、商品を見ていたり店主と交渉している客の姿が見える。
その中でちょっと異質なのがとあるテントだ。
テントと言ってもキャンプで寝泊まりするものではなく、前世では催し物などで使われる屋根と柱のみの物なのだが……その下には似たような服装の集団が居た。
10人ぐらい居て、生成り色のローブに革のブーツや鞄を身に着けている。
テーブルと椅子を持ち込んでいて本を読んだりしており、何かを売っているようには見えない。
あれは何だ?と思ってそちらを見ながらダンジョンへ向かっていると、集団の中に居た年の近そうな娘が席を立ち、俺の方へやって来た。
金髪の長い髪で美少女であり、席を立った時やこちらへ近づいてきた時に揺れて目立つほどの胸部をしていたのでつい足を止める。
ローブだけなら体型はわかりづらそうだが、腰に小さめの鞄をベルトで提げているので、ウェスト部分は絞られ胸部が強調される形になってるんだよな。
自分ではなく、後ろの別人に用があるのかと振り返ってみるが……行き交う人々がいるだけで、定位置にいるのは遠くで露店に居る人ぐらいだ。
やっぱり俺に用なのか?と思っていると、予想通りに彼女は俺の前で足を止めて声を掛けてくる。
「お一人ですか?」
逆ナンか?とも一瞬思ったが、武装した俺がダンジョンへ向かっていたのは見ていただろうから……何か物を売ろうとしてるのか?
そう考え、押し売りに警戒しつつ言葉を返す。
「まぁ、そうですが……何か?」
意識して若干怪訝そうな顔をしたつもりではあるが、そんな俺に彼女はにこやかに用件を伝える。
「あ、私は教会所属の聖職者でセリアと言います。ダンジョンへ向かわれるようですが……お一人では危険ですし、怪我を直せる聖職者はいかがですか?」
彼女はそう言いながら自身を指差す。
売り込みという予想自体は当たっていたようだ。
本人を、というのは予想外だったが。
ただ、わざわざ売り込みをということは……需要があまりないのだろうか?
「聖職者がこうして自分を売り込むのは普通のことなんですか?」
「えーっと……多くはないですね。私は何と言いますか、使う聖水の量に対して治癒魔法の効果が小さいので……」
気まずそうに言う彼女へ、俺はテントの方を見て質問をする。
「あそこにいる人達もそうなんですか?」
「え?いえ、あれはダンジョンからの急な怪我人に対応するための人達ですね。冒険者の方達が聖職者をお借りになる場合、基本的には前もって教会で予約を入れることになっておりますので」
「はぁ、そうなんですね。で、何故俺に?」
自分に不利な情報を話してまで売り込んでくる理由がわからん。
「お一人でしたら、あまり奥まで行かれないのではと思いまして。今日中には戻られるでしょうから派遣費用は1日分で済みますし、治癒魔法を使う機会も少ないでしょうから……ちょっとした備えに丁度いいのではないかと」
「つまり自分の治癒魔法で十分な相手を探していた、と。でも、そうしてまで客を探さないといけないんですか?」
「派遣費用の半分が個人の収入になるというのもありますが、ダンジョンの中に滞在する時間が多いほど聖職者としての能力が高まり、治癒魔法の効果が上がったり使える回数が増えたりするそうでして」
「そうしたい理由がある、と」
「ええ、まぁ……」
その様子から、詳しい理由までは話す気がないようだが……目的からして誰かを治したいのだろう。
だが、それを自分でやらなければならないのは何故だろうか。
「それは人に頼むわけにはいかないんですか?聞いた限りでは、治癒魔法の効果が大きい人も居るようですが」
「そういった方は、立場のある方や奥深くまで入られる冒険者の方に対応されるため、費用が高額ですし予約も中々……」
「取れませんか」
「取れませんね」
派遣費用は一律でなく、教会内でも冒険者のようにランクがあるそうだ。
金さえあれば何とかなるわけでもなさそうだということはわかったが……
「ダンジョンの中に居れば良いんだったら、入ってすぐの所に居ればいいんじゃないですか?」
「そういうわけには……どうも魔物と遭遇する必要があるようでして。過去に人の魔力量を数字で把握するスキルをお持ちの方が居たそうで、その方のご協力によりダンジョンの中ならどこでも良いというわけではないことがわかっております」
もしかすると、ゲームのようにレベルや経験値でもあるのか?
いや、それよりも……そういうことを調べられるってことは、他人の情報を知るスキルは確実に存在するってことだよな。
それなら物を調べるスキルもあると思っていいだろうし……やはり、変に目立ったりはしない方が良いってことか。
とりあえず、今現在そのスキルを持つ者がいるのかを聞いてみる。
「過去にってことは、今は?」
「いいえ。そのスキルが確認されたのは300年以上前ですので」
現状で同様のスキルを持つ者は確認されていないようだが……気をつけるに越したことはないな。
「ああ、そうなんですね。でも、付いてくるのは俺じゃなくてもいいような……」
俺以外でも、お試しでダンジョンに1人で入る人はいるはずだ。
その発言に、彼女は微妙に言いづらそうな顔で事情を説明する。
「その……何と言いますか。冒険者は基本的に男性が多く、教会の威光もあって最後までされることはありませんが……色々とありますので」
魔物ごとにある領域という仕様で、ダンジョン内に安全な場所があることでの弊害か。
この外見だし、治癒魔法の効果が小さいというデメリットは他にも聖職者を雇ってしまえば……金に余裕のある者が別の目的で雇うこともあるのだろう。
ただ……
「俺も男なんですが」
「えっと……今までの受け答えで貴方が荒っぽい方でないことはわかりましたし、身綺麗になさっていて何処か確かな家の出でいらっしゃるのではないかと。ならばわざわざ私に手を出さなくても、女性にはお困りではないだろうと思いまして」
それで手を出されにくいと思って声を掛けてきたのか。
そんなもの、好みによると思うんだが……というか確かな家って、おそらく貴族家という意味だよな。
確かに身綺麗にはしているが、ほぼ一目でわかるほどなのか?
ん?もしかして……ギルドの受付さんもそう思って、何かがあったら面倒なことになるからやたらと心配していたのか。
でも、実家と関係が切れてない貴族なんて1人で彷徨いたりしないだろうに……あぁ、切れていても面倒なことになった事例があるのかもしれないな。
まぁいい、とりあえず貴族家出身なのは否定しておこう。
「いや、俺はそういった出自ではありませんよ。それにそう言った方面で不安があるなら、女性の冒険者に売り込んだ方がいいんじゃないですか?」
「数が圧倒的に少ないですし、居たとしても男性と一緒であることが多いのです。男女が同数であればいいのですが、基本的には男性が多いので……女性がどなたかと仲良くしてらっしゃった場合、他の男性が私に目を向けることも」
先程聞いた通り、聖職者は予約を入れて派遣されるが、下手な真似をすれば報告されて聖職者の派遣を断られることもあるそうだ。
それもあって今のところは無事であるとのこと。
だが……余程決定的な証拠がない限りは、派遣する聖職者を同性に限定する程度の対応になるだけらしい。
まぁ、誰がどの聖職者を雇ったのかは記録されているので、そういった報告が多い者は教会に呼び出しを受け、事実かどうかを特殊な方法で確認するらしいが。
「毎回その方法は使えないんですか?」
「それは難しいようです。詳しいことは担当者にしか伝えられていないようなので、私にはわからないのですが」
「なるほど。なら、女性だけのチームなんかは無いんでしょうか?」
「無いことはないのですが……」
やはり数が少ないからか、治癒能力に難のある自分が指名される可能性は低いそうだ。
「あの、いかがでしょうか?一日5000オールですが」
胸の前で両手を組み、再び売り込んでくるセリア。
意図したわけではないであろう、強調された胸には惹かれるが……
「いや、単純にお金が無いんで」
そう、現実として俺にはあまり金がなかった。
そもそも、5000って新人がチームで稼ぐ1人分だ。
そんな金は無い。
「えっと、ギルドへお預けになられているとかでは……」
「いえ、預けてませんし宿代と食事代ぐらいしか持ってませんね」
「あー……そう、ですか。では、仕方ありませんね」
そう言うと彼女はあっさりテントに戻り、元の席で本を読んでいるフリをしながら客探しを再開した。
成長の機会も大事だが、金も同じぐらい大事だってことだな。
教会がどういう制度なのかはわからないにしても、向こうにだって生活はあるだろうし仕方ない。
惜しいとは思うが……目立たないように暮らすつもりなので、1人のほうが都合はいいしな。
そういうことは稼いで余裕が出来たら、だな。
収入も目立たない程度に抑える必要があるってのが問題だが。
ま……飲食物は自作して、その魔力を戦利品の魔石で賄うので、必然的にギルドへ売る魔石は少量になるから目立ちはしないはずだ。
さて、参考になる話は聞けたがその分時間を使ってしまったので、さっさとダンジョンに入ってしまおう。
円形の広場にはその外縁部に露店が並んでおり、商品を見ていたり店主と交渉している客の姿が見える。
その中でちょっと異質なのがとあるテントだ。
テントと言ってもキャンプで寝泊まりするものではなく、前世では催し物などで使われる屋根と柱のみの物なのだが……その下には似たような服装の集団が居た。
10人ぐらい居て、生成り色のローブに革のブーツや鞄を身に着けている。
テーブルと椅子を持ち込んでいて本を読んだりしており、何かを売っているようには見えない。
あれは何だ?と思ってそちらを見ながらダンジョンへ向かっていると、集団の中に居た年の近そうな娘が席を立ち、俺の方へやって来た。
金髪の長い髪で美少女であり、席を立った時やこちらへ近づいてきた時に揺れて目立つほどの胸部をしていたのでつい足を止める。
ローブだけなら体型はわかりづらそうだが、腰に小さめの鞄をベルトで提げているので、ウェスト部分は絞られ胸部が強調される形になってるんだよな。
自分ではなく、後ろの別人に用があるのかと振り返ってみるが……行き交う人々がいるだけで、定位置にいるのは遠くで露店に居る人ぐらいだ。
やっぱり俺に用なのか?と思っていると、予想通りに彼女は俺の前で足を止めて声を掛けてくる。
「お一人ですか?」
逆ナンか?とも一瞬思ったが、武装した俺がダンジョンへ向かっていたのは見ていただろうから……何か物を売ろうとしてるのか?
そう考え、押し売りに警戒しつつ言葉を返す。
「まぁ、そうですが……何か?」
意識して若干怪訝そうな顔をしたつもりではあるが、そんな俺に彼女はにこやかに用件を伝える。
「あ、私は教会所属の聖職者でセリアと言います。ダンジョンへ向かわれるようですが……お一人では危険ですし、怪我を直せる聖職者はいかがですか?」
彼女はそう言いながら自身を指差す。
売り込みという予想自体は当たっていたようだ。
本人を、というのは予想外だったが。
ただ、わざわざ売り込みをということは……需要があまりないのだろうか?
「聖職者がこうして自分を売り込むのは普通のことなんですか?」
「えーっと……多くはないですね。私は何と言いますか、使う聖水の量に対して治癒魔法の効果が小さいので……」
気まずそうに言う彼女へ、俺はテントの方を見て質問をする。
「あそこにいる人達もそうなんですか?」
「え?いえ、あれはダンジョンからの急な怪我人に対応するための人達ですね。冒険者の方達が聖職者をお借りになる場合、基本的には前もって教会で予約を入れることになっておりますので」
「はぁ、そうなんですね。で、何故俺に?」
自分に不利な情報を話してまで売り込んでくる理由がわからん。
「お一人でしたら、あまり奥まで行かれないのではと思いまして。今日中には戻られるでしょうから派遣費用は1日分で済みますし、治癒魔法を使う機会も少ないでしょうから……ちょっとした備えに丁度いいのではないかと」
「つまり自分の治癒魔法で十分な相手を探していた、と。でも、そうしてまで客を探さないといけないんですか?」
「派遣費用の半分が個人の収入になるというのもありますが、ダンジョンの中に滞在する時間が多いほど聖職者としての能力が高まり、治癒魔法の効果が上がったり使える回数が増えたりするそうでして」
「そうしたい理由がある、と」
「ええ、まぁ……」
その様子から、詳しい理由までは話す気がないようだが……目的からして誰かを治したいのだろう。
だが、それを自分でやらなければならないのは何故だろうか。
「それは人に頼むわけにはいかないんですか?聞いた限りでは、治癒魔法の効果が大きい人も居るようですが」
「そういった方は、立場のある方や奥深くまで入られる冒険者の方に対応されるため、費用が高額ですし予約も中々……」
「取れませんか」
「取れませんね」
派遣費用は一律でなく、教会内でも冒険者のようにランクがあるそうだ。
金さえあれば何とかなるわけでもなさそうだということはわかったが……
「ダンジョンの中に居れば良いんだったら、入ってすぐの所に居ればいいんじゃないですか?」
「そういうわけには……どうも魔物と遭遇する必要があるようでして。過去に人の魔力量を数字で把握するスキルをお持ちの方が居たそうで、その方のご協力によりダンジョンの中ならどこでも良いというわけではないことがわかっております」
もしかすると、ゲームのようにレベルや経験値でもあるのか?
いや、それよりも……そういうことを調べられるってことは、他人の情報を知るスキルは確実に存在するってことだよな。
それなら物を調べるスキルもあると思っていいだろうし……やはり、変に目立ったりはしない方が良いってことか。
とりあえず、今現在そのスキルを持つ者がいるのかを聞いてみる。
「過去にってことは、今は?」
「いいえ。そのスキルが確認されたのは300年以上前ですので」
現状で同様のスキルを持つ者は確認されていないようだが……気をつけるに越したことはないな。
「ああ、そうなんですね。でも、付いてくるのは俺じゃなくてもいいような……」
俺以外でも、お試しでダンジョンに1人で入る人はいるはずだ。
その発言に、彼女は微妙に言いづらそうな顔で事情を説明する。
「その……何と言いますか。冒険者は基本的に男性が多く、教会の威光もあって最後までされることはありませんが……色々とありますので」
魔物ごとにある領域という仕様で、ダンジョン内に安全な場所があることでの弊害か。
この外見だし、治癒魔法の効果が小さいというデメリットは他にも聖職者を雇ってしまえば……金に余裕のある者が別の目的で雇うこともあるのだろう。
ただ……
「俺も男なんですが」
「えっと……今までの受け答えで貴方が荒っぽい方でないことはわかりましたし、身綺麗になさっていて何処か確かな家の出でいらっしゃるのではないかと。ならばわざわざ私に手を出さなくても、女性にはお困りではないだろうと思いまして」
それで手を出されにくいと思って声を掛けてきたのか。
そんなもの、好みによると思うんだが……というか確かな家って、おそらく貴族家という意味だよな。
確かに身綺麗にはしているが、ほぼ一目でわかるほどなのか?
ん?もしかして……ギルドの受付さんもそう思って、何かがあったら面倒なことになるからやたらと心配していたのか。
でも、実家と関係が切れてない貴族なんて1人で彷徨いたりしないだろうに……あぁ、切れていても面倒なことになった事例があるのかもしれないな。
まぁいい、とりあえず貴族家出身なのは否定しておこう。
「いや、俺はそういった出自ではありませんよ。それにそう言った方面で不安があるなら、女性の冒険者に売り込んだ方がいいんじゃないですか?」
「数が圧倒的に少ないですし、居たとしても男性と一緒であることが多いのです。男女が同数であればいいのですが、基本的には男性が多いので……女性がどなたかと仲良くしてらっしゃった場合、他の男性が私に目を向けることも」
先程聞いた通り、聖職者は予約を入れて派遣されるが、下手な真似をすれば報告されて聖職者の派遣を断られることもあるそうだ。
それもあって今のところは無事であるとのこと。
だが……余程決定的な証拠がない限りは、派遣する聖職者を同性に限定する程度の対応になるだけらしい。
まぁ、誰がどの聖職者を雇ったのかは記録されているので、そういった報告が多い者は教会に呼び出しを受け、事実かどうかを特殊な方法で確認するらしいが。
「毎回その方法は使えないんですか?」
「それは難しいようです。詳しいことは担当者にしか伝えられていないようなので、私にはわからないのですが」
「なるほど。なら、女性だけのチームなんかは無いんでしょうか?」
「無いことはないのですが……」
やはり数が少ないからか、治癒能力に難のある自分が指名される可能性は低いそうだ。
「あの、いかがでしょうか?一日5000オールですが」
胸の前で両手を組み、再び売り込んでくるセリア。
意図したわけではないであろう、強調された胸には惹かれるが……
「いや、単純にお金が無いんで」
そう、現実として俺にはあまり金がなかった。
そもそも、5000って新人がチームで稼ぐ1人分だ。
そんな金は無い。
「えっと、ギルドへお預けになられているとかでは……」
「いえ、預けてませんし宿代と食事代ぐらいしか持ってませんね」
「あー……そう、ですか。では、仕方ありませんね」
そう言うと彼女はあっさりテントに戻り、元の席で本を読んでいるフリをしながら客探しを再開した。
成長の機会も大事だが、金も同じぐらい大事だってことだな。
教会がどういう制度なのかはわからないにしても、向こうにだって生活はあるだろうし仕方ない。
惜しいとは思うが……目立たないように暮らすつもりなので、1人のほうが都合はいいしな。
そういうことは稼いで余裕が出来たら、だな。
収入も目立たない程度に抑える必要があるってのが問題だが。
ま……飲食物は自作して、その魔力を戦利品の魔石で賄うので、必然的にギルドへ売る魔石は少量になるから目立ちはしないはずだ。
さて、参考になる話は聞けたがその分時間を使ってしまったので、さっさとダンジョンに入ってしまおう。
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