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30話

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魔物の集落を潰した後。

助けた女性の中から、せっかく送ってもらえるのなら俺の村へ連れて行ってくれないか?という人が現れた。

込み入った事情があるのかと話を聞けばそこまで複雑ではなく、同居している兄の元へ嫁入りしてきた女性と折り合いが悪いとのこと。

自分もどこかに嫁入りできれば良かったが、生憎そういった相手は今のところいないのだそうだ。

普通に美少女だし、スタイルも良いと思うのだが……と、彼女の身体を見ているとアニスエラに脇を抓られる。

それはさておき。

件の彼女はそんな事情で村を出て町へ行くことにし、行商のためというより物資輸送の通過点として村にやってきた商隊に同行して町へ向かうことにしたそうだ。

やはり見た目もあって道中で護衛の冒険者達に言い寄られ、ちょっとイイ感じになった男もいたらしいのだが……そこで魔物達の襲撃を受け、護衛は気づいたら全員殺されていたらしい。

おろらくここのボスが出張ってきていたのだろうが……その後はお察しの通りというわけだ。


「じゃあ、その町へ向かったら良いんじゃないですか?」


俺のそんな言葉に、彼女は難しそうな顔をする。


「誰の紹介もなしに仕事を見つけるのは難しいかと……商人さんが紹介してくれる予定だったのですが」

「あぁ、身分というか身元の保証をしてくれる人が必要なんですね」

「ええ。なのでその商人さんがいないとなると……」


そういう場合に見つかる仕事というのは大抵、危ないか性的なものだというのが相場だろう。

商人に仕事を紹介してもらうつもりだったわけだし、彼女はそういった仕事をしたくはなかったのだと思われる。



その話を聞き終えたところで、事情は様々だが元いた所には帰りづらいという似た境遇の女性が数人おり、彼女同様に俺の村へと言い出した。

俺の力を知ってのことだとは思うが……正直困る。

うちの村は別に裕福というわけでもないし、俺がずっと村に居られるとは限らないので面倒は見きれない。

なのでどうしたものかと悩んでいると……あの軍人らしき女性が口を挟んできた。


「待て。北の街道沿いではそこまで余裕のある村はほとんど無いだろう。それに魔物を孕んでいないかを確認する隔離期間もあるし、人数を考えると村の規模では持て余すことになるぞ」


あぁ、その問題もあるな。

女性が魔物に犯された場合は村の中で魔物を生んでしまう可能性を考え、隔離した状態で魔物が生まれてもすぐに処分できるよう暫く監視しておかなくてはならない。

そうなると、何人もうちの村へ連れて行っては対応ができないはずだ。

続けて、彼女は微妙な顔で監視役について言及する。


「それに……監視役の身体がもたないだろうからな」


これは監視で手間を取らせる代償として、監視役に要求されれば股を開くという話だな。

この辺では常識らしいので、その点についてはうちの村以外でもそうなのだろう。

なら女性に要求しなければいいのではないかと思うのだが……これにも一応事情があるらしい。


「あぁ、確かに。魔物に犯された事を忘れるぐらいシて欲しいから、体力のある男が多い所が良いわね」


ある女性がそう言ったように、魔物に犯された人は人間らしさを欲するのか人と交わることを望んでしまう場合があるらしい。

サリーさん達母娘は未遂だったからその気にならなかったのだろうが、手遅れなら誰もがそう思うわけではないようで……最初に俺の村に来たいと言った人は人が相手でも誰でもいいという気にはなっていないのだろう。

結果……彼女以外で元居た場所に帰りたくない人は、軍人らしい女性と南側の街道を西に行った先の町へ向かうことになった。





ジュルルルルッ!

「ンンッ!♡」


そんな声を上げるのは……軍人らしき女性である。

帰る準備として地下にあった物資を持ち出し、全裸のままだった女性達に何か着る物を……と思ったのだが、そこで軽く拭いたとはいえ魔物の精液が身体の内外に残っていた。

このまま服を着ても不快だろうと思い、俺は彼女達の身体から魔物の精液を魔石に収集して除去しているところなのだ。

すでに孕んでいてお腹が大きい人もいたのだが、その場合は中の魔物を殺した後、ゴーレム化して"格納庫ハンガー"に仕舞い除去しておいた。


クチュ、クチュ……

「んっ、ふぅ……その、刺激されるからか微妙に変な気になるな」


若干赤い顔でそう言う彼女は股間に手を当て、自分の指でを確認している。

あくまでも確認なのだが……彼女も今は人のを欲しているのか、微妙に俺へ見せつけるような体勢となっていた。

まぁ、確認は大事だと思うのだが……この人も美女であり、多少は筋肉質ながらも柔らかさを失ってはいない外見だ。

なので十分魅力的であり、松明で照らされたその様子に俺は見入ってしまう。

当然股間もしていて、それを見たのか彼女は妖しい目で俺に声を掛けてくる。


「その歳なら十分興味はあるか。魔物にヤられていたところを見ていてヤり方はわかるだろうし、良ければヤッてみるか?」

ニュパッ


そう言いながら指で開かれたソコは、魔物に使い込まれたはずなのにキレイな形を保っており、人を欲している事と確認として弄ったことから俺を誘うようにぬらぬらと蠢いていた。

嬉しい提案ではあるが……


「いやあの、人目も多いですし」


周囲にはを終えた女性達がおり、軍人だからか最後でいいと言った彼女の処理を待っていた。

実際に軍人なのかは未だに不明だが、そんな彼女は周囲の視線を気にせず誘う。


「適当な家を使えばいいだろう。魔物の死体を追い出してな」


地上の集落には警備班が常駐するための建物がいくつもあり、その住人は俺が始末してそのままである。

なので、彼女はそれを排除して楽しもうと言っているわけだ。

直接されるよりはマシだが……その建物の中でヤッていることを把握され、外でそれが終わるのを窺いながら待機されるというのも気不味いものがある。

そう思っていると……俺の村へついて来る予定の女性も声を挙げた。


「あの、良ければ私も。お世話になるのですし、助けていただいたお礼としても受け取っていただけますと……」

ニチュッ


その女性も控えめにだが股を開き、指でも開いてみせる。

彼女の場合は人との交わりを欲しているわけではないはずだが、これは俺へのお礼という意味合いが大きいのだろう。

まぁ、時間的には2人ぐらいなんとかなるが、貴族のアニスエラをこんなことで待たせるのはどうだろうと思って彼女に目を向ける。


「……ふぅ。ま、いいんじゃない?ここまで頑張ってもらったしね。でも、夜明けが近くなったら終わらせなさいよ」


仕方ないといった表情ではあったが、その彼女の発言に"お許し"が出たと判断した2人。


「よし、じゃあヤるか!」
「はい、ヤリましょう」

ガシッ


と、俺は両腕を掴まれて近くの適当な建物に連れ込まれると、残っていた魔物の死体を追い出した後に押し倒された。




で、暫く時間が経った頃。


「ちょっと。少しだけど夜明けが近くなってると思うからそのへんにしておきなさい」


アニスエラが制止の声を上げたとき、俺の周囲には10人ほどの女性が転がっていた。

最初の2人を取り敢えず熟すと……彼女達のした声が外に聞こえたのかその気になった女性が増えた。

結果、時間が許す限りなら……と追加で1人ずつこの建物に入ってくる事になったのだ。

流石にここまでの人数になると俺の身体が保たないので、高速振動するゴーレムを投入することで誤魔化していた。

まだ希望者は残っていたようで、入口で順番待ちをしていた女性達はタイムアップの声にガッカリしているが……まぁ、他の男と楽しんでほしい。



というわけで。

略奪品の中から服を拝借して女性達に着せ、程よい場所まで送り届ける準備をする。

そんな中、金銭や金目の物の扱いを軍人らしき女性に確認する。


「あの、服は仕方ないとして……ここにあった物は持ち主に返したほうがいいですよね?」

「んー……喜ばれはするだろうが、余程の貴重品でもない限りは自分の物にしても問題はないぞ?」

「貴重品ですか……自分じゃその判断はつきませんし、思わぬ物が誰かにとっては大事な物だったりもしますから、お金と魔石以外は貰いたくないんですが」

「そうか……なら、残った物は私が町に届け出よう。統治者に伝手もあることだしな」


やはり公的な職に就いているのか、キリッとした顔でそう言う彼女に任せることとした。

嘘だったとしても俺は騙されただけだし、俺の責任にはならないだろう。

そんなわけで荷物を分けると、大型の箱型ゴーレムを出して皆で乗り込む。

ここのボスやその側近等の魔石のせいか、これのために合成した魔石ゴーレムは結構な量の魔力を保有することになっている。

巨大だったローラー型ゴーレムを基準にすれば……これならそれぞれの目的地に近い場所まで飛べなくもないので、人目がない限りは送ってあげてもいいだろう。

……何人かはお礼もしてくれているしな。


フワッ

「「わぁ……」」


そのまま宙に浮いたことで感嘆の声を上げる女性達。

夜中に動かなかったのは正解だな。

この時間だからこそ、他者から視認しづらくとも地表の確認をしながら移動できる。

そうしてまずは南の街道を目指し、俺達は明け方の空へ飛び立った。
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