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23話

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アニスエラが村に来た翌日。

彼女とそのお付きのメリーさんが俺の家に泊まったことはバレず、朝風呂に入りに来たということになった。

それが通ったのは、村長のそれを肯定する言葉があったからだ。

まぁ……彼は事前に知っていたわけだしな。

村長の息子であるゴラン君は彼女達の部屋に近づかないよう言いつけられていたらしく、それを素直に守った彼は彼女達の動向を把握していないようである。

俺の働き次第で彼を助けられるかもしれないし、やると決めたからには全力で取り組もう。

そう張り切っていた俺だったが……まずはアニスエラの兵と父が様子見に、ということになった。

まぁ、彼女の兵達はそれが主な目的のつもりだろうし、それが終われば帰るつもりなのだろう。

今回この村に来たのは、村では手に負えない魔物の出現に際して何もしていないわけではない、という体裁を保つ意味が大きいようだからな。

ただ、アニスエラとしてはそういうわけにもいかず、父達が戻るまでに作戦会議となる。

聞かせられない事が多いので場所は俺の家に決まり、ゴーレムスキルを披露して彼女を楽しませるという名目で朝食後に再び来てもらう。

他の兵達が居ないのは、南の領への派遣で男手が減っていた上で今回の派遣であり、皆かなりのお疲れなのでアニスエラが今日は休ませることにしたからだ。




そんなわけで、俺の部屋にやって来た2人は俺を挟んでソファに座ると早速本題に入る。


「で、どうやって魔物の集団を倒すかは考えてる?」

「まぁ……一応は」

「そうなんだ。夕は結構遅くまで楽しんでたし、考えてる時間はなかったと思うけど♪」


言いながらニヤリとするアニスエラに苦笑しつつ、俺は策と言うほどでもない案を彼女に話す。


「ハハ、それはそうなんですが……まぁ、そこまで複雑な事を考えてるわけじゃなくて。簡単に言うと、土で大きな柱を作って転がしてみようかな、と」


イメージ的にはロードローラーか……と言うより麺棒に近いか。

魔物の布陣によっては臨機応変にコントロールしなくてはならず、近くに俺が居る必要がある。

なので真ん中あたりに車軸のような部分を用意し、それに石製のゴンドラを吊り下げて乗り込む形にしようと考えた。


「えっと、それで押し潰すってこと?」

「そうですね。狙っている魔物の集団が同じかはわかりませんが、南側の街道からも討伐隊は出てますよね?それを利用してこちらの北側から追いやるように動こうかと」


アニスエラの家に兵が残っていないのは、南側の街道にある川を渡るための橋が落とされ、それが魔物の集団によるものであると予想されたことでその土地の領主が周辺の領に援軍を求めたからだ。

こっちに来るはずだった戦力が向こうにあるわけだし、逃げられた分をあちらに押し付けるぐらいは構わないだろう。

そこまで話すとアニスエラは納得したのだが……困る提案をしてきた。


「うん。こっちはこっちの街道が使えるようになればいいし、それでいいと思うわ。あ、そのゴンドラは私も乗れる大きさにしなさいよ?」

「え、来るんですか?」

「確認は必要でしょ?」

「それは終わった後でもいいんじゃないですか?」

「それはそうだけど……」

「何かあるんですか?」


上手くいけばだが、現場には魔物達の轢死体が残るはずなのでそれを見て確認すればいい。

だが、彼女には確認以外の目論見もあったようだ。


「えっと……もしかしたら魔物との戦いでスキルに目覚めたり、ステータスが上がって強くなるかもしれないじゃない?早いうちから強くなれれば主人公に対抗できるようになるかもしれないし」

「なるほど……それに関してはそのゲームについて知らないので、直接戦わなくてもいいのかが気になりますが」

「ああ、主人公は応援してるだけなのにステータスが上がったりするから、可能性は十分あると思うわよ?」

「そうなんですか。でもなぁ……」


石のゴーレムとして作るゴンドラの中とはいえ、魔物に近づけるのは気が引ける。

外を見るために網目状の窓を作るつもりだし、そこから何か有害な物が入ってくるかもしれない。

そう言ったのだが……彼女は引かなかった。


「どうせ危なくなったら逃げるでしょ?なら問題ないわ」

「それはそうなんですが……ん?」


すでに決定している彼女の表情に、俺は説得を諦めかけていると……ある疑問が湧いてきた。


「あの、ゲームでは強くなるんですよね?」

「そうね。最終的には、だけど」

「なら、追放自体はともかく、護送する冒険者達や魔物にヤられるっていうのはどういう事なんですか?抵抗する力はあったんじゃ……」

「ああ、それはマジックアイテムでスキルを封じられるからよ。そうなればただの女だしね」

「え?そんな物があるんですか?」


一般的に出回っている物であれば自分に使われる可能性もあり、不安になって聞いてみたのだが……一旦その不安は解消される。


「ゲームの終盤で主人公が作るのよ。私を倒しきれないからって、弱ったところでそれを使うの」

「そうなんですか。なら、今のところは存在しないんですね」

「たぶんね」


その答えにホッとしていると、アニスエラは魔物を倒しに行く具体的なスケジュールを決めようとしてきた。


「で、いつやるの?」

「問題はそこですね。目立ちたくはないんですけど、夜じゃ魔物が森の奥に引っ込んでると思いますし」

「でしょうね。まぁ、現地に行けば出てきそうではあるけど」

「あぁ、人が来たとわかれば出てくるか……それなら魔物を倒すのは夜でもいいんですが、暗い中で現地に辿り着けるかって問題が」


目立たないためには村の出入り口を使えず、村から見えなくなるまでは松明などの明かりを使えない。

見られたら何のために西へ向かうのかと思われるだろうから、村長に根回しさせることもできないし。

で、街道に辿り着けてもずっと直線というわけではないらしく、道から外れずに村から離れた後、明かりで道の確認をしながら進まなければならないのだ。

その上、明かりをつけたまま進めば魔物達に先制攻撃をされてしまいそうでもある。

その点を問題として挙げると、アニスエラはゴーレムへの指示について質問してきた。


「ゴーレムに"道に沿って進め"って指示はできないの?」

「それはできませんね、道とそれ以外の判別ができませんから」

「そっかぁ……」


ガッカリする彼女だったが、続けて言った俺の言葉に表情を好転させる。


「まぁ、"真っ直ぐ進め"ならいけると思いますが」

「えっ、そうなの!?」

「ええ。この家を作るために村の外で石を集めましたが、そのときはそういう指示を出して移動してましたから」


村に帰るときだがそうだったはずだ。

それを聞いた彼女はこんなことを言い出した。


「なら……いけるかもしれないわ。村から伸びる道は途中から曲がりくねってるけど、塞がれた場所は曲がる前の道から真っすぐ行った先なのよ」

「そうだったんですか?それは聞いてなかったな……」

「まぁ、普通は道があればそれに沿って進めばいいって感じでしょうからね。私がそれを知ってるのはゲームでその件に言及されてたからだし」


なんでも、今回の塞がった街道を開通させるイベントがあるらしく、現地へ向かう主人公が攻略対象の男と同じ馬に乗るのだそうだ。

そこで、原因は不明だがその馬が暴走し、直進してしまうのだが……結果的に早く着き、他の人員が到着するまでイチャイチャするらしい。

本当に直進し続けたのかは確認のしようがないが……作中では真っ直ぐ進んだという表現だったそうなので信じてもいいかな。


「だったらまぁ、行けなくはないですね。鉢合わせしないように、偵察へ出た父達が戻ってからの出発になると思いますが……日が暮れる前に塀を越えて外に出るとして、夜に姿を見せない理由は……」


アニスエラにそう聞くと、彼女は笑顔で俺の上に跨ってきた。


ギシッ、スリッ、スリッ……


更には、その上で股間同士を擦り合わせるように腰をくねらせる。


「んっ……決まってるでしょう?」

「あぁ、やっぱりなりますか」


彼女はまたしてもということにするつもりのようだ。

ただ、実際にヤるわけではないし、その上でこうして刺激されると困るのだが……

そんな内心を察したのか、アニスエラは俺の顎を手でクィッと上げ、即座に唇同士を触れ合わせる。


「んむっ」

「んっ……レロッ」


そのまま当然のように舌を侵入させてくる彼女に合わせ、逆サイドに座っていたメリーさんも動き出す。


スッ……むにゅり

「どうぞ、お好きに」


俺の手を取って自分の胸に触れさせた彼女はそう言うと、その手で胸をグリグリと捏ねさせ始めた。

それに応じてかアニスエラは腰を浮かし、俺の股間を露出させようとしてくる。

座っているのもあって手間取っているようだが……そこをメリーさんがサポートし、あえなく俺の硬くなったが晒された。

それはキスをされたまま、アニスエラのスカートの中で行われたので直接は見えていない。

当然、そのアニスエラも見えてはいないはずだが、彼女はを握って位置を調節する。


「ん……」

ヌッ

「んっ♡」


前世も含めての経験か、上手く位置が合って先端が温かいものに包まれた。

あれ?下着は?と思っていると、彼女はキスをやめて口を解放する。


「今日は泊まらないから、暗くなるまで……ね?♡」

ヌプッ!


そう言いながら、勢いよく腰を下ろしたアニスエラの足元には……いつの間にか、紐の解けた紐パンが落ちていた。
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