上 下
17 / 24
ネイルサロンをやりたいです

order sheet 16

しおりを挟む
 ファイルやバッファ、つまりは爪ヤスリですが、これは金属製のものでしたがあるようです。
 しかし、わりと粗めのものの方が多いので、使い心地を確かめてからご相談でしょうか。

 甘皮処理用のルビーストーンは無いようです。素材さえ見つかれば形を整えるだけなので、これも要相談ですね。

 そしてニッパーですが、工具としてのニッパーはあるようですが、大きいので手指に使うのはちょっと……

 つまりはほぼほぼご相談案件ということです。

 ですが、ファイルが獣人さんの種族毎に置いてあったのは大きな収穫でした。

 ここでは人は人間だけじゃありませんからね。

 あぁ、そうなるとマッサージオイルなども確認が必要になりますね。

 これはお金が幾らあっても足らない予感がします。

「とりあえず、直ぐに必要なわけじゃないんだろ?なら飯にしないか?」

 一人で「あれがない。これも欲しい。」と考えに浸りながら見ていたので、リズさんもカーライルさんも意識の外でした。
 声をかけられて気付きましたが、連れてきていただいてるのに放置は失礼でしたよね。

「申し訳ありませんでした。先ずは色々お二人にもご相談したいので移動しましょうか。」

 店員さんには何も買わない事をお詫びしてお店の外へ移動しましょう。

「デージアが、サナが良ければ店に来てくれって言ってたんだが、昼は彼処で良いか?」
「勿論です!助けて頂いたお礼もきちんと出来ていませんでしたし、またお会いしたかったんです。」
「ではぁ、お昼はぁ、『大地の恵み亭』ですねぇ。楽しみですぅ。」

 おぉ、デージアさんご夫婦のお店は『大地の恵み亭』というのですね。
 お二人に会うのも楽しみですが、またあの美味しいご飯が食べられるのも凄く楽しみです。


 ***

「いらっしゃい!三人さん、奥のテーブルに座っとくれ。」

 お店のドアを開けると、デージアさんの元気な声がかかります。
 示されたテーブル以外は埋まっているようなので、タイミングが良かったようですね。

「昼は肉か野菜のセットしかないんだが、どっちにする?」

 席に着けばカーライルさんからメニューの説明がありました。日替わりで何が出てくるかは壁の黒板に書いてあるそうです。

 今日のメニューは煮込みハンバーグか野菜のトマト煮&カボチャのポタージュのようですね。

 勿論、ハンバーグですよ。ご飯かパンが選べたので勿論ご飯です。

 初代王妃様はやっぱりお米を探して普及させてました。ありがたや~。
 日本人はやはりご飯がないと物足りなさを感じますよね。

 今では普通に出回っているので、皆さんその日の気分でパンとご飯を選ぶそうです。

 が、"お昼は軽く"、が多いこの国では冒険者以外で、特に女性がお肉とご飯のセットを選ぶのは珍しいようです。
 カーライルさんにご飯は少な目に頼むか確認されてしまいました。
 今日は久し振りに歩いたのでお腹も空いてますし、大丈夫だと思うのです。
 他のテーブルを見る限りメガ盛りという訳でもありませんし。

 デージアさんは違うテーブルに料理を運んでいたので、別の店員さんに注文して料理を待ちます。

 店内は美味しそうな匂いが漂っているので期待も大で、胃袋は早く食べたいとばかりにきゅうきゅう鳴っています。

 お腹の音が聞こえてしまったのでしょうか、カーライルさんに小さな子供を見るような目で見られてしまいましたよ。お恥ずかしい。
 いやでも、絶体美味しいって分かってる物を食べれると思うと楽しみで余計にお腹空いたりしませんか?

 え?それが子供っぽいですか?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

テイマーズライフ ~ダンジョン制覇が目的ではなく、ペットを育てるためだけに潜ってしまうテイマーさんの、苦しくも楽しい異世界生活~

はらくろ
ファンタジー
時は二十二世紀。沢山のユーザーに愛されていた、VRMMORPGファンタズマル・ワールズ・オンラインに、一人のディープなゲーマーさんがいた。そのゲーマーさんは、豊富な追体験ができるコンテンツには目もくれず、日々、ペットを育てることに没頭している。ある日突然ゲーマーさんは、ゲームに似た異世界へ転移してしまう。ゲーマーさんははたして、どうなってしまうのか?

異世界楽々通販サバイバル

shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。 近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。 そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。 そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。 しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。 「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

転封貴族と9人の嫁〜辺境に封じられた伯爵子息は、辺境から王都を狙う〜

HY
ファンタジー
主人公は伯爵子息[レインズ・ウィンパルト]。 国内外で容姿端麗、文武両道と評判の好青年。 戦場での活躍、領地経営の手腕、その功績と容姿で伯爵位ながら王女と婚約し、未来を約束されていた。 しかし、そんな伯爵家を快く思わない政敵に陥れられる。 政敵の謀った事故で、両親は意識不明の重体、彼自身は片腕と片目を失う大ケガを負ってしまう。 その傷が元で王女とは婚約破棄、しかも魔族が統治する森林『大魔森林』と接する辺境の地への転封を命じられる。 自身の境遇に絶望するレインズ。 だが、ある事件をきっかけに再起を図り、世界を旅しながら、領地経営にも精を出すレインズ。 その旅の途中、他国の王女やエルフの王女達もレインズに興味を持ち出し…。 魔族や他部族の力と、自分の魔力で辺境領地を豊かにしていくレインズ。 そしてついに、レインズは王国へ宣戦布告、王都へ攻め登る! 転封伯爵子息の国盗り物語、ここに開幕っ!

処理中です...