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第31話 コーハンの街

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 微睡みの中。

『お客様~』

 遠くから声が聞こえる。

「お・きゃ・く・さ・ま!」

「ひぃ!?」

 声が急に間近で聞こえて、ラヴィポッドは目を覚ました。

「まったく……」

 丸っこい体躯。
 翼を胸の前で組んで呆れているのは、フライトキャップを被った大きなツバメだった。

「あ、あのぅ……どうしたんですか?」

「着きましたよ」

 泣きつかれて眠っている間に、目的地に到着していたらしい。

「お客様は初めてのフライトですよね? だというのに空の旅を楽しまず眠りこけるだなんて、勿体ないですよ」

 自分の仕事に誇りを持っているのだろう。
 初めての乗客には空の旅を是非とも楽しんでもらいたかったのに、肝心のお客様はずっと寝ていた。
 仕方のないことだが、不満が漏れてしまう。

「……鳥さんが風の精霊なんですか?」

 ツバメを上から下までまじまじと見る。
 なんだか怒られているような気がして少し怖いが、それよりも興味が勝った。

「……そこからですか」

 コホン、と咳ばらいを一つ。

「如何にも、我々こそ『交通』を司る風の精霊──ツバティカ族です!」

 バサァッ、と翼を広げて尊大に言った。

「おおー」

 ラヴィポッドが拍手をする。

 気持ち良くなったツバティカ族はむっふんと胸を張る。
 舞台の上でスポットライトを独占しているかのように、翼を振って見えない観客たちの声援に応えた。

 スター気分を堪能して満足したのか、ラヴィポッドを出口まで案内してガイドを始める。

「お客様は王都ニムイディットを目指していると伺っております。次に王都方面への便が出るのは三日後となりますので、それまでは観光などしながらこのコーハンの街を楽しんでみてはいかがでしょうか。一押しはなんといっても街の中心にある巨大な湖、カカラオ湖ですね。カカラオ湖の水は赤々と輝き、それはもう美しいのですよ」

「み、水が、赤いんですか?」

「ええ。大陸広しと言えど赤い湖を見れるのはここだけです!」

 ニコニコと説明するツバティカ族。

 しかしラヴィポッドが赤い水と言われて真っ先に思い浮かべたのは血だった。
 血の湖。
 到底美しいとは思えない。

「そ、そうなんですね……行ってみよっかな。予定もないですし」

 気にはなる。
 コーハンの街での過ごし方については考えていなかったため、暇つぶしにちょうど良かった。

「ぜひぜひ! それでは良い旅を!」

「あ、ありがとうございました!」

 ラヴィポッドはぺこりとお辞儀して空港を出た。



 長時間のフライトで固まった体を伸ばし、大きく息を吸う。

「きもちぇ~!」

 ドリサとは違う空気、違う匂い。

 建物など街並みはドリサと似ている。
 隙間なくびっしりと建ち並ぶ家屋。
 だがカラフルなドリサに比べて、コーハンは白い建物が多くグリーンの屋根が印象的。

 コーハンの街はカカラオ湖を中心に、その外周を取り囲むようにできているため、少し歩けば真っ赤な湖が見えてきた。

「きれー!」

 視界に広がるのは日光を反射し宝石のように輝く赤く透き通った湖。
 透き通っているからか桃色に近く見えたりもする。

 思い浮かべていたようなドス黒い血の湖ではなかった。

 赤い湖にはヨットやボートが行きかっており、湖畔には飲食店や露店が建ち並ぶ。
 湖を眺めながら食事できるテラス席が人気なようで、大きなパラソルがあちこちに設置されている。

 そこかしこから美味しそうな香りが漂ってきた。
 ラヴィポッドがスンスンと匂いを嗅ぐ。
 立ち昇る様々な香ばしい香りを嗅ぎ分け、至高の料理を提供しているであろうレストランへ突撃した。

「いらっしゃいませ! 何名様でのご来店でしょうか?」

「い、一名です……!」

 一名と聞き、猫耳の店員は少し困ったように笑う。

「……お金はちゃんと持ってきてますか?」

 子ども一人。
 身なりは綺麗なので貧民街の子どもではないだろう。
 遊び感覚で入ってきたのかもしれない。

 そう思っていたのだが。

「これ」

 ラヴィポッドがカウンターに小袋を置く。
 ダルムから貰った報酬のお金。
 内側でジャラジャラと硬貨がぶつかり、小袋が小躍りしているように見えた。

 いったいお幾ら程入っているのか。

 猫耳の店員はゴクリと唾を呑む。

「か、確認しますね。失礼します」

 そして小袋の紐を解く。
 すると内側から金貨の輝きが溢れ出した。

「ギニャァァァァ!?」

 ま、眩しすぎるぅ……!

 お金の力の奔流で吹き飛ばされそうになるも、必死に堪えた。
 猫耳と尻尾の毛がぶわっと逆立つ。

 天に選ばれし者が授かると言われる希少な光元素。
 熟練の魔術師が放つ光魔術をその身に受けたなら、今のような感想を抱くのかもしれない。

 慌てて紐を縛り、小袋を閉じてラヴィポッドに返却。
 お金に焼かれた猫耳店員の目はお金のマークになっていた。

「し、失礼しました……一名様ですね。座席の希望はございますか?」

 支払い能力があるなら子どもであっても一人のお客様。
 猫耳店員はプロとして接客する。
 目がおかしいが。

「そ、外の席がいいです!」

「テラス席ですね、かしこまりました。ではご案内しますのでこちらへどうぞ」

 猫耳店員に促されるままテラス席につく。
 通常の椅子から、ビーチチェアのようにゆったりとした椅子まである。

 ラヴィポッドの嗅覚は優れているようで、この店の料理は評判が良い。
 値段も少しお高め。

 したがって用意されたテラス席からの眺めも絶景。
 宝石のように輝くカカラオ湖を一望できる最高の景色だった。

「こちらメニューになります。お先にドリンクの方をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

「や、野菜ジュースありますか?」

「はい。ご用意できます」

「あ、あと料理はおすすめのをお願いします」

「かしこまりました。では失礼しますね」

 注文をメモに取り、猫耳店員が一礼して店に戻っていった。

 すぐに届いた野菜ジュースをストローで飲みながら絶景を堪能する。
 野菜ジュースが舌先に触れた瞬間、この店を選んだことが間違いではなかったと確信する。

 昼日中。
 最高の景色。
 最高のドリンク。

「これが、リッチ……!」

 ラヴィポッドのイメージする富裕層の休日は大体こんな感じだった。

 続いてメインディッシュが運ばれてくる。
 銀のカクテルグラスのような器。
 中には肉、パプリカ、玉ねぎ、じゃがいも等を煮込んだスープが盛り付けられていた。

 さっそく口に運ぶと数種類のスパイスの香りが広がり、ホロホロに煮込まれた具材が溶けるように消えていく。

 控えめに言って。

「コーハン最高……!」

 頗る順調に観光を満喫していた。



 その裏で動き出すものの影に気づかずに……



 ◇

 サングラスにスーツ姿の男たちは、普段よりもリッチな食事を楽しんでいた。
 マフィアの下っ端の彼らでは到底、頻繁には来れないお高いレストラン。

 腹も満たされ、そろそろ至福の時も終わろうかという頃。

 このレストランには不釣り合いな客が訪れた。
 おひとり様の小さな少女。

 間違って入って来たのだろう。
 もしくは近くで迷子になって店員を頼ったか。

 そう高を括っていたのだが……

 少女が小袋をカウンターに置いた。

「なんだ、ありゃ……」

「袋が、踊っていやがる……」

 小袋に入っているであろう硬貨が優雅に揺れていた。
 まるで幸福、金運の象徴。
 ご利益があるどころかご神体そのものにさえ見える。

 男の一人が思わずサングラスを外し、肉眼で確認する。

「夢じゃ、ねえ……」

 そうして幻覚ではないことを確信した時。

 猫耳店員が小袋を開けた。

「ぬあぁぁぁぁ!?」

 離れているにもかかわらず、小袋から放たれる眩い輝きに目を焼かれた。

「……グラサンしててよかった」

 サングラスを外した男の末路。
 目がお金のマークになってソファに凭れ掛かっている様を見て、こうならなくて良かったと仲間たちは安堵する。

 そして一拍の間を置き、マフィアの下っ端たちが目を合わせる。
 言葉を交わさずとも、彼らの考えることは同じ。

「カモ発見」

 ◇

 小汚くもないが、清潔でもない。
 少し皺のついたシャツを着た青年が将来を憂いながらサングラス越しにカカラオ湖を眺めている。

 彼は貧民街のエース。
 コソ泥界隈の猛者。

 今日も今日とて精一杯身なりを整え、油断している小金持ち共を虎視眈々と狙っていた。

 すると一人の少女がテラス席に案内された。

「んあ? あそこはハイクラスのテラス席じゃなかったか……?」

 同じ店のテラス席でも配置によってグレードが分かれる場合がある。
 ハイクラスとは、その店の中で最もグレードの高い席ということだ。

 用意された椅子やテーブルも通常より大きく、豪華仕様。
 貧民街で暮らす男では到底座れないスペシャルシート。

 そんなハイクラス席に不釣り合いな少女が一人、ちょこんと座っている。

「……金持ち夫婦の子どもを先に案内しただけか」

 そう結論付けたが、親はいつまで経っても現れない。

 子どもの方はと言えば、手を頭の後ろで組み、膝まで組みながらストローを咥えて完全にバカンス気分。
 一度はやってみたいビーチチェアの正しい使い方を実践している。

「なんか腹立つな……」

 嫉妬と言われればそれまで。
 しかしそれを抜きにしても鼻につく。

 青年は生まれが悪く、ただ生きるために食べ物を盗むことも多かった。
 結果として地元民には警戒されてしまい、雇ってもらうこともできず。

 現状でも生きていくだけなら困らない技術を身に着けたが今の生活、生き方が幸福かと考えれば疑問が残る。

「世間知らずのガキが。間抜け面でストロー咥えやがって……」

 現実の厳しさを痛感している青年には、生を謳歌している少女が憎たらしくて堪らなかった。

 両親はついに姿を見せず、少女はこの街の名物料理を平らげて店を後にした。

 つまり、あの少女は守ってくれる大人も連れず、大金を持ち歩いてうろちょろしているということ。
 金を盗むのにこれほど都合の良い人材はいない。
 むしろ盗んでくださいと言っているようなものだ。

 そこまで言うのなら仕方がない。

「教えてやろうじゃないの。社会の厳しさってやつをよぉ……!」

 ◇

 店を後にしたラヴィポッド。

「カカラオ湖も見れたし、美味しいご飯も食べれたし。泊るところさーがそ!」

 指を立てながらご満悦な様子。

 観光は十分楽しんだ。
 そろそろ宿を探さなければとキョロキョロ辺りを見回しながら歩く。

 すると、

「お嬢ちゃん、迷子にでもなったのかい?」

 スーツ姿の男に後ろから声をかけられた。

「ひぃ!?」

 突然のことに驚き逃げようとするが、男に回り込まれて逃げ道を塞がれる。

「な、なんですか……」

「用があるわけじゃないんだ。ただ何か探してるみたいだったから、おじさんこの辺りに詳しいし力になれるかなって」

 ラヴィポッドがきょとんとする。

(怖い人かと思ったけど……ダルムさんみたいな感じかな。服もスモーブローファミリーの皆と似てるし)

 強面だが親切な人物はいる。
 ダルムパターンを知っているラヴィポッドは、スーツ姿の男への認識を改める。
 似たような服装の気の良い奴らを知っていたことも大きい。

「え、えっと……泊るところを探してて」

「宿を探してるのかい? おうちは?」

「は、はぃ。おうちは遠くです。旅をしてて……」

「旅かー、いいね。親御さんとは別々に見て回ってるのかい?」

「ひ、一人で旅してるので」

 しっかり話相手の目を見れないラヴィポッドは気づかなかった。
「一人で旅しているので」、そう告げた瞬間。
 男の口角が吊り上がったことに。

「そうかいそうかい。その歳で一人旅なんて凄いね。親切なおばさんのいる宿を知ってるからそこまで案内してあげるよ」

「ほ、ほんとですか!?」

「うん。ついておいで」

「お、おじさんいい人ですね」

「そんなことないよ。いや本当に」

 スーツの男はまんまと引っかかるカモに笑いを堪ながら案内を始めた。



 それから少し歩き、スーツ姿の男が所属するマフィアの拠点の一つに到着しようという頃。

 ラヴィポッドが通行人とぶつかった。

「痛ぁ!?」

 相手は体重が倍はある青年。

 ラヴィポッドが衝撃で弾かれて尻もちをつく。

「っち、ちゃんと前見て歩けよガキ!」

「ひぃぃ!」

 ぶつかったのだからお互い様。
 にもかかわらず青年に一方的に怒鳴られて竦み上がる。

「どうしようもない奴がいたものだ。大丈夫かい?」

 青年に呆れながら、スーツの男がラヴィポッドに手を差し伸べる。

「あ?」

 そして気づいた。

 大事な大事なカモの荷物。
 大金の詰まったバックパックが、開いている。

 先刻までは間違いなく開いていなかった。
 確認している。
 ならばバックパックが開いている理由は……

「あんのやろう、スリか! ぶっ殺す!」

 カモとぶつかった青年。
 あの時、バックパックの中身を盗んだのだろう。
 僅かな時間で相手に悟られず狙いの物だけを奪い取る技術。
 この辺りでそんなことをできる人物の心当たりはただ一人。

 大金を手に入れるまであと一歩のところまで来ていたというのに。
 逃がしてなるものか。

「お前らぁ! 獲物が横取りされた! 相手は貧民街のクソガキ! 死んでもとっ捕まえろぉ!」

 スーツの男が叫ぶと、周囲で待機していた仲間たちが一斉に散る。
 スーツの男本人も青年を追って駆け出した。

「……」

 ぽつん、と残されたラヴィポッド。

 何を怒っていたのかはわからないが、豹変したスーツの男の怖い顔を思い出し、ぐすんと涙ぐむ。

 立ち上がり、ズボンについた汚れをはたく。
 肩を揺らしてバックパックを背負い直した。

「怖い顔の人はやっぱ怖いよ……」

 ダルムやスモーブローファミリーは例外。
 そう思い直したラヴィポッド。
 先ほどまでより少し重たい足取りで歩き出した。

 人を頼る気にはなれず、宿っぽい建物を探して回る。

 そして小一時間ほど経過し、何とかそれらしき場所にたどり着いた。

「ここなんじゃないの……!」

 見上げると、建物には『憩いのお宿~ネコフェ~』と書かれている。

 やっと見つけた。
 達成感が込み上げ、落ち込んでいた気分も回復していく。

 そしていざ扉を開くと、中から嗅ぎ慣れた深い自然の香りが鼻を抜ける。

 木目調の床。
 天然の木で作られたであろう家具の数々。
 エントランスに生えた大きな樹木の周りには螺旋階段。

 街中なのにまるで森の中に居るような、非現実的な光景が広がった。

「ようこそ憩いのお宿ネコフェへ! おひとり様でのご宿泊ですか?」

 極めつけに、受付は喋る猫だった。

「は、はぃ一人です……もしかして精霊さんですか?」

「はい! 私たちは『豊穣』を司る木の精霊、ネコフェ族です!」

「ねこふぇぞく……」

 本日二度目の精霊。

 今まで出会った精霊たちは皆優しかった。
 直近で怖い人に会ってしまったため、人のスタッフよりも落ち着ける。

 しかも宿の中は森のようで、ラヴィポッドの育った環境を思い出すような造り。

「良いとこみっけちゃったかも!」

 泊まるならここしかない。
 そう思わせるような巡り合わせに感激する。

「恐れ入りますが当宿ではお会計を先に済ませていただく手順となっております」

 ふむふむ、とラヴィポッドがバックパックから小袋を取り出そうとする。
 その時、バックパックが開きっ放しになっていたことに気づいた。

 嫌な予感を覚えつつ、バックパックに手を突っ込む。

「……ない」

 そんなはずは……

 バックパックをガサゴソと漁り、顔まで突っ込んで中身を確認するがお金の入った小袋が見つからない。

「お、お客様……? どうかなさいましたか?」

 心配するネコフェ族の受付。

 ラヴィポッドの冷や汗が止まらない。
 無くなっているのは、お金だけじゃなかった。

 銅色の人形も、赤土色の仮面も、水色の単結晶も。
 大事なゴーレムたちが、石板だけ残して三体とも無くなっていた。

「は……ぁ、ぁ……」

 声にならない声が漏れる。

 押し寄せる喪失感。
 今ラヴィポッドの手元にある中で最も大切なものが無くなった。

 悪寒が止まらず、吐き気さえ込み上げる。

 いざとなればゴーレムたちが助けてくれる。
 側にいてひとりぼっちじゃない、と思わせてくれる。

 ゴーレムがいるから、ラヴィポッドは一人でも母を探そうと思えたのに……

 ネコフェ族に宿泊をキャンセルする旨を伝えることもできず、バックパックを抱きしめて宿を出る。

「ど、どこで落としちゃったんだろ……バッグ開けたのはカカラオ湖の近くのお店でだけだから、来たとこ戻れば見つかるかな……」

 今ラヴィポッドにできることを考える。

「さ、探さなきゃ……!」

 今度は荷物を落とさないようバックパックをきちんと閉め、背負い直す。
 落ち込んでる場合じゃない。

 すると気を引き締めたラヴィポッドの慎ましい胸元に何かが当たった。

「あ……」

 何かを手に取り、見つめる。

 その正体は……ユーエスから貰った、ホイッスル。



『その笛を吹くと、音に乗せてすごく小さなマナを拡散させることができるんだ。チビが笛を吹けば三体のゴーレムを同時に起動できる筈だよ』



 まだ一度も試していない。
 けれど理論上、音の届く範囲なら離れていてもゴーレムを起動できるはず。

「ありがとう騎士さん……!」

 ラヴィポッドが大きく息を吸い込む。

 そして。

 ピイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!

 思いっきり笛を吹いた。

 甲高い音色がコーハンの街の一角で鳴り響き、街ゆくものたちが何事かと振り返った。

 微弱なマナが音に乗って拡散していく。
 どこまでもどこまでも。
 ラヴィポッドの目に見えない遠いところまで。



 ──ラヴィポッドの想いは、笛の音となってゴーレムへ届く。



 突如として轟音が上がり、とある建物が内側から弾け飛んだ。
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