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【ニ】市場に溢れる、難解過ぎる般若心経の解説本!
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「般若心経」は僧侶達だけではなく、古くから一般の民衆からも大変愛され続け今に至ります。
子供達や文字が読めない人の為に、全て絵解きで表した「絵心経」というのも流行したそうです!
般若心経に秘められた、神秘的な「呪文」としてのパワーもさることながら、266文字という、写経するにも読誦するにも手軽な「短さ」がその理由でしょう。
また、真言宗の開祖、あの弘法大師こと空海が「般若心経秘鍵」という書物を著した影響も大きいと思います。
思えば空海の「般若心経秘鍵」は日本で最古の「般若心経解説本」ですねぇ(笑)
また、これは思いっきり余談ですが「般若」というと、あの角の生えた怖い鬼女の能面が連想されますが、般若心経とあの鬼女のお面は全く関係がないそうです。
私は子供のころ、般若心経というとあの般若の面が思い出されて、なにか怖くてヤバいものだと思っていましたが・・・(笑)
般若=鬼女、というイメージが定着したのは、室町時代の能面づくりの名人に「般若坊」という人がいたからだと言われています(諸説あり)
そもそも「般若」というのは、サンスクリット語の「プラジュニャー」、パーリ語だと「パンニャー」の音訳で「智慧」(悟りに至る智慧)という意味です。
パンニャーから「般若」へ・・・おおっ、これだと納得!
さて、この般若心経、大乗仏教で重要視される「空」の思想を説いたものとして良く知られています。
「色即是空 空即是色」などはあまりに有名なフレーズですね。
・・・でも、実は般若心経の「意味」「内容」って物凄く難解だったりします。
実際、自分でネットなどで簡単に拾える般若心経の訳文を読んでみても、難し過ぎて一体何のことやら・・・というのが本音だと思います。
誦経や写経などで少しでも般若心経に触れた方は、どうしてもその「真の意味」を知りたくなるのが人情というもの(私もそうです!)
巷では、「誰でも幸せになれるエッセンスが詰まった有難いお経」とか(笑)
「癒しを得られる究極のお経」
「人生の教訓に満ち溢れたお経」
「全ての悩みを解決出来る!」
「生きる知恵を与えてくれる」
「心がホッとする」
「みるみる幸せになれる!」
「幸運を呼び寄せる」
「恋人が出来る」(え、えぇ・・・)
・・・などなど、般若心経のうたい文句は様々、もう百花繚乱!!
もう完全に万能薬みたいなノリですねぇ、「般若心経さえあればもうなにも要らねぇぜ!」みたいなノリです(いいのか、それで?)
そして、難解な般若心経の「真の意味を知りたい」というニーズに呼応して、般若心経に関する本は星の数ほど出版されています。
いや、ネットで検索すれば出るわ出るわ・・・ほんと凄いですよ、般若心経の「解説本」
おそらく仏教関係の本でも、般若心経に特化した書籍の数はナンバーワンでしょう。
いわば「般若心経」本というジャンルさえ形成していいます。
・・・で、ここからが本題なのですが。
般若心経の解説本って、実は最高に玉石混交!うっかりするとまんまと騙されることがあるんですよねぇ。
いえ、実際のところ「般若心経の解説」を謳った本の半分以上は・・・ゴニョゴニョ(汗)
い、いや、そこをボカすとこのエッセイの意味が無いので、心を般若にして・・・いえ「鬼」にしてはっきり言ってしまうと「般若心経の解説、真の意味」を謳っていながら、実は中身は般若心経の内容とはまるで関係ない「著者自身主義思想」「強引なこじつけ」を羅列した書籍があふれているのが現状です!
いわゆる「牽強付会」(自分の都合のいいように無理にこじつけること)っていうヤツです。
・・・そんな本を読んでも「般若心経」の本当の意味はわかりっこありません、これは断言できます!
だって、そういう本の著者の伝えたいのは「般若心経の意味」ではなく、自分自身のメッセージなり主張なワケですからねぇ。
私自身も、もうたくさんの般若心経の本を読み漁りましたが、読んでいてちょっと首をかしげたくなるような内容も非常に多いのです。
・・・そこで、
とりあえず般若心経の真のエッセンスには到底届かないまでも、解説本の「善し悪し」くらいは判断できる、程度の知識をもって少しお話ししてみたいと思います、これがこのエッセイの本題です!
どうにも回りくどいですが(笑)、サンスクリット語や漢語の専門知識もない私自身が般若心経の内容について「解説」するなどおこがましい、それこそ「トンデモ本」の最たるものになってしまいます。
(実際、現在は般若心経に限らず仏典の研究をするには、漢語は当然として、インドの古代文字であるサンスクリット語や、その「俗語」であるとされるパーリ語など原典を読めないとお話しにならない、という時代です)
でも、仏教や般若心経に興味をもって、それらに関する数多くの書籍を実際に読んでいるうち、一つの傾向が判ってくるものです、その点については自信をもって言えます。
・・・それはつまり、ぶっちゃけて言うと「有益な本」と「読むだけムダ」なダメ本の見分け方なんですね。
ええと・・・その前に、まずはその「前段階」として、ごく一般的に「ある知識を得ようとする時に有益な書籍を選ぶ方法」をお話ししたいと思います。
(なお、娯楽関連の本は娯楽そのものが目的ですからこの限りではありません)
いわば、「地雷本」「ダメ本」・・・といった、時間にもお財布にも優しくない「読んで時間を損したわ!」「買って損した~」という本の避け方「三か条」です。
そんな「お金をドブに捨てるダメ本三か条」とはズバリ!
① 「〇〇しなさい」の命令形タイトルの本
② 著者の顔写真が表紙の本
③ 「〇〇の真実」などの定説に異を唱えるようなタイトル
・・・シンプルですが結構役に立つ「三か条」です。
次回は、その各々について詳しくご説明したいと思います♥
子供達や文字が読めない人の為に、全て絵解きで表した「絵心経」というのも流行したそうです!
般若心経に秘められた、神秘的な「呪文」としてのパワーもさることながら、266文字という、写経するにも読誦するにも手軽な「短さ」がその理由でしょう。
また、真言宗の開祖、あの弘法大師こと空海が「般若心経秘鍵」という書物を著した影響も大きいと思います。
思えば空海の「般若心経秘鍵」は日本で最古の「般若心経解説本」ですねぇ(笑)
また、これは思いっきり余談ですが「般若」というと、あの角の生えた怖い鬼女の能面が連想されますが、般若心経とあの鬼女のお面は全く関係がないそうです。
私は子供のころ、般若心経というとあの般若の面が思い出されて、なにか怖くてヤバいものだと思っていましたが・・・(笑)
般若=鬼女、というイメージが定着したのは、室町時代の能面づくりの名人に「般若坊」という人がいたからだと言われています(諸説あり)
そもそも「般若」というのは、サンスクリット語の「プラジュニャー」、パーリ語だと「パンニャー」の音訳で「智慧」(悟りに至る智慧)という意味です。
パンニャーから「般若」へ・・・おおっ、これだと納得!
さて、この般若心経、大乗仏教で重要視される「空」の思想を説いたものとして良く知られています。
「色即是空 空即是色」などはあまりに有名なフレーズですね。
・・・でも、実は般若心経の「意味」「内容」って物凄く難解だったりします。
実際、自分でネットなどで簡単に拾える般若心経の訳文を読んでみても、難し過ぎて一体何のことやら・・・というのが本音だと思います。
誦経や写経などで少しでも般若心経に触れた方は、どうしてもその「真の意味」を知りたくなるのが人情というもの(私もそうです!)
巷では、「誰でも幸せになれるエッセンスが詰まった有難いお経」とか(笑)
「癒しを得られる究極のお経」
「人生の教訓に満ち溢れたお経」
「全ての悩みを解決出来る!」
「生きる知恵を与えてくれる」
「心がホッとする」
「みるみる幸せになれる!」
「幸運を呼び寄せる」
「恋人が出来る」(え、えぇ・・・)
・・・などなど、般若心経のうたい文句は様々、もう百花繚乱!!
もう完全に万能薬みたいなノリですねぇ、「般若心経さえあればもうなにも要らねぇぜ!」みたいなノリです(いいのか、それで?)
そして、難解な般若心経の「真の意味を知りたい」というニーズに呼応して、般若心経に関する本は星の数ほど出版されています。
いや、ネットで検索すれば出るわ出るわ・・・ほんと凄いですよ、般若心経の「解説本」
おそらく仏教関係の本でも、般若心経に特化した書籍の数はナンバーワンでしょう。
いわば「般若心経」本というジャンルさえ形成していいます。
・・・で、ここからが本題なのですが。
般若心経の解説本って、実は最高に玉石混交!うっかりするとまんまと騙されることがあるんですよねぇ。
いえ、実際のところ「般若心経の解説」を謳った本の半分以上は・・・ゴニョゴニョ(汗)
い、いや、そこをボカすとこのエッセイの意味が無いので、心を般若にして・・・いえ「鬼」にしてはっきり言ってしまうと「般若心経の解説、真の意味」を謳っていながら、実は中身は般若心経の内容とはまるで関係ない「著者自身主義思想」「強引なこじつけ」を羅列した書籍があふれているのが現状です!
いわゆる「牽強付会」(自分の都合のいいように無理にこじつけること)っていうヤツです。
・・・そんな本を読んでも「般若心経」の本当の意味はわかりっこありません、これは断言できます!
だって、そういう本の著者の伝えたいのは「般若心経の意味」ではなく、自分自身のメッセージなり主張なワケですからねぇ。
私自身も、もうたくさんの般若心経の本を読み漁りましたが、読んでいてちょっと首をかしげたくなるような内容も非常に多いのです。
・・・そこで、
とりあえず般若心経の真のエッセンスには到底届かないまでも、解説本の「善し悪し」くらいは判断できる、程度の知識をもって少しお話ししてみたいと思います、これがこのエッセイの本題です!
どうにも回りくどいですが(笑)、サンスクリット語や漢語の専門知識もない私自身が般若心経の内容について「解説」するなどおこがましい、それこそ「トンデモ本」の最たるものになってしまいます。
(実際、現在は般若心経に限らず仏典の研究をするには、漢語は当然として、インドの古代文字であるサンスクリット語や、その「俗語」であるとされるパーリ語など原典を読めないとお話しにならない、という時代です)
でも、仏教や般若心経に興味をもって、それらに関する数多くの書籍を実際に読んでいるうち、一つの傾向が判ってくるものです、その点については自信をもって言えます。
・・・それはつまり、ぶっちゃけて言うと「有益な本」と「読むだけムダ」なダメ本の見分け方なんですね。
ええと・・・その前に、まずはその「前段階」として、ごく一般的に「ある知識を得ようとする時に有益な書籍を選ぶ方法」をお話ししたいと思います。
(なお、娯楽関連の本は娯楽そのものが目的ですからこの限りではありません)
いわば、「地雷本」「ダメ本」・・・といった、時間にもお財布にも優しくない「読んで時間を損したわ!」「買って損した~」という本の避け方「三か条」です。
そんな「お金をドブに捨てるダメ本三か条」とはズバリ!
① 「〇〇しなさい」の命令形タイトルの本
② 著者の顔写真が表紙の本
③ 「〇〇の真実」などの定説に異を唱えるようなタイトル
・・・シンプルですが結構役に立つ「三か条」です。
次回は、その各々について詳しくご説明したいと思います♥
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