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【付録】 原典「老婦密通奇談の事」根岸鎮衛著 「耳嚢」巻之九より
しおりを挟む浅草蔵前札差渡世の者といへ共、其証は定かならず。
文化九年の夏の事也と、人の語りしを爰に記しぬ。
渡世豊にてある町人、十八、九年以前、軽き町人の倅にて母もなく兄弟多にて、右札差の許へ丁稚に出しけるが、漸八、九歳なれば、札差の妻是を憐れがりて、子供ながら抱寝などして殊にいつくしみ育てけるが、夫も身まかりて其子の代に成ても、相替わらず右丁稚をいつくしみ育てけるに、丁稚も年頃に成しに、いつの程にや彼後家といつくしみのあまり蜜(原文ママ)通して、衣食とも右後家より厚く世話いたし、重手代にて別家などなしける。
実の父母・兄弟とも右余陰を得て不貧暮らしける。
然るに年頃にも成候間、右別家の手代に妻迎へんと父母・知音など世話いたしけれど、当人曾て不聞入、さて又主人の老婆何分得心せず、今に無妻にて有りしと、笑ひ語りぬ。
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退会済ユーザのコメントです
退会済ユーザのコメントです
黒井芯様、こんばんは!
大変ありがたいご指摘有難うございます!
確かに、以前にもどなたかから指摘を受けたことがあるのですが(笑)「くどい」のは悪文の最たるもの。
なるべく直すようにきをつけます!
こういう点は、書いている自分ではなかなか気が付かない点なので、客観的な目でご指摘頂けるのは大変有り難いです。
有難うございます。
これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします!