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第二幕 「魔女征伐」
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「・・・・なにっ、この水はっ!ぬるくて飲めたもんじゃないわっ、冷たい水はないのっ?」
豪華な装飾を施した四頭立ての馬車。
その柔らかそうなソファの上で、銀杯で水を飲んでいた女王アレクシアが甲高い声を出す。
・・・・ここは、ラルブロッサ山の深い渓谷の中。
数千の完全武装の歩兵が細い山道を長蛇の列を作って行軍してゆく。
そのほぼ中央で護衛兵に前後を固められた、ひと際場違いな豪華な馬車・・・・そこには超大国ロシュニア王国の女王アレクシアが乗座しているのだ。
女王の側で話し相手になっていた侍女長ヴァネッサがおっとりとした口調で口を挟む。
「アレクシア様っ、行軍中ですので、水はどうしても温くなってしまいますの。次の休憩地点で、また冷たい水を補給いたしますので今しばらくの御辛抱を・・・」
「あっそ、じゃワインを頂戴っ・・・」
「は・・・はいっ、今すぐお持ちします!」
女王の言葉に、馬車付きの給仕兵が緊張した顔で慌てて走り出す。
「まったく・・・早くして頂戴っ!・・・・それにしてもヴァネッサ、魔女の住処にはまだ着かないのかしらね、いい加減馬車に乗っているのもお尻が痛くなってきたわ・・・」
「はいっ、先ほど部隊長に聞きましたら、もうそろそろ魔女のテリトリーに入る筈だと申しておりましたから、あと少しの辛抱でございますわ」
・・・・ロシュニア王国の女王アレクシアによる「魔女征伐」
37歳の女王・アレクシアが治めるロシュニア王国は近年、他国への干渉、強圧政策、軍事的圧力を強めていた。
隣国の属州、属国化を推し進めるなか、女王アレクシア自ら立案し実行に移したのが、ラルブロッサ山に住む魔法エウディケ征伐であった。
魔女エウディケは、700歳とも言われる恐ろしい魔女で、たまに周辺国に出没し人や家畜を攫ってゆく等の悪さをするが、その強大な魔力ゆえ、呪いを怖れる各国の歴代の王達はあえて討伐をせずに見て見ぬ振りをしているのである。
周辺国にロシュニア王国の国力を誇示したいアレクシアにとって、魔女退治は絶好の「イベント」であった。
彼女は、自ら馬車に乗って最前線まで出向き「陣頭指揮」を執っているのである。
・・・当然ながらそれは形だけの「指揮」ではあるが。
名誉欲と軍事力の誇示・・・アレクシアの動機はそれだけではなかった。
700歳とも言われる魔女は、その山奥の住処に膨大な財宝を所持しているとも伝えられているのだ。
それは貿易船にして50隻分と言われる金銀財宝だという・・・・。
「陛下っ、失礼します!」
立派な顎髭を生やした部隊長が敬礼をして馬車に入ってきた。
「・・・女王陛下、魔女の住処はそろそろだと思われます、兵には第一警戒態勢を命令しましたが、陛下もどうか甲冑などの御準備を・・・」
「わかったわ、部隊長・・・しっかりおやりなさい、この魔女征伐はいまや全国民の視線が注がれているのですからねっ!」
「はっ!有難いお言葉、恐縮でございます・・・それでは私はこれで・・・」
部隊長は軍人らしいキビキビした動きで、馬車から離れていった。
「あ、あのっ・・・失礼します・・・・先ほど給仕兵から聞きまして、陛下にワインをお届けに上がりました!」
厳めしい部隊長と入れ替わって馬車に入ってきたのは、まだあどけない顔の少年士官であった。
「あら、見かけない顔ねっ・・・名前は?」
「はいっ、近衛師団ブルートゥ部隊准尉のアラミス・ユペールと申しますっ!」
「准尉?軍に入隊したばかりの士官ね?」
「はいっ!そうであります!」
小柄で、まだ制服が板についていない見習い准尉・・・。
貴族の子弟なのであろう、階級は見習いの准尉からはじまり、数か月後には小隊の長となる少尉へと昇進するはずであるが、まだまだ〇供のように可愛らしい少年士官であった。
少し長めのサラサラの金髪、クリクリとした目をした美少年・・・。
彼は初陣であるので、比較的安全な輜重部隊の警護を命ぜられていたのだが、女王陛下がワインを所望ということで慌てて走ってきた給仕兵から話を聞き、自ら馬車まで届けにあがったのである。
「第一警戒態勢に入ったというから、ワインはそこに置いておきなさい・・・お前もはやく部隊に戻りない」
「はいっ!失礼します」
アレクシアがそう言って、傍らの美しい羽飾りのついた儀礼用兜に手を伸ばした瞬間だった。
グオオオンッ・・・グオオオオンッ・・・・。
地鳴りのような音が響いたかと思うと、周りの空気が固体になったように重く粘りついてきた。
「キャアアアアッ・・・・」
侍女長のヴァネッサが叫び声を上げる。
「・・・・な、何事っ!部隊長はっ?・・・・」
重くなった空気が蝋のように肌にまとわりつく・・・・アレクシアが馬車の窓から外を見ると、空から地面まで全てが真っ赤に染まり、数千の兵たちはまるで人形のようにその場で静止していた。
「こっ、これは一体・・・・なんなのっ?どういうことっ?」
馬車の中には、女王アレクシアと侍女長のヴァネッサ、そしてたまたまワインを届けに来た見習い准尉、アラミスだけである・・・それ以外の者達は、真っ赤に染まった大気の中で、まるで魂の無い素焼きの玩具の兵隊ように固まっているのであった。
「・・・・ま、まさかっ・・・・魔女エウディケの仕業・・・・なのっ?」
周囲の時間が真っ赤に固着している中、馬車の中の三人が恐怖に震える。
・・・・その時だった。
大地から湧き出るような、低いしわがれた声が馬車の中に響き渡った。
・・・・私の首を獲りにきた女王というのはお前の事だねっ、ロシュニア王国の女王アレクシアよ!
なんという愚かさ、傲慢さ、強欲さ・・・お前のような愚か者に700年も生きている私を倒せるわけがなかろう・・・・。
どうやら高慢で欲にまみれた女王には、それにふさわしい「罰」を与えないといけないようだねぇ・・・。
そうだ、女王アレクシア・・・お前には、肉欲に身を焼かれる呪いをかけてあげるよっ!
その飽くなき「欲望」をじっくりその身で愉しむがよい・・・そして、お前の、その高慢で欲にまみれた「真実」の姿を千人の民の目で見てもらうのだ・・・それまでは淫欲の炎に身を焼かれ続けよ・・・。
恐ろしい声が、まるで嵐のように耳に流れ込んでくる。
「・・・・おっ、お許しをっ!!エウディケ様っ・・・わ、私が身の程知らずでございました・・・どうかっ、どうか呪いはご勘弁をっ!」
普段は傲慢なアレクシアも、予想だにしなかった魔女エウディケの強大な魔法にすっかり恐れおののき、馬車の中で身を小さくして平伏する。
時間さえも止め、空間をも支配する・・・そんな魔法は女王の想像をはるかに超越していた。
侍女長のヴァネッサと見習い准尉のアラミスもまた、グワングワンと頭の中に響き渡る魔女の恐ろしい声に耳を塞いで床に這いつくばっていた。
「もう遅いのさ・・・女王アレクシアよ・・お前の真実の姿を千人の民にじっくりと見てもらうがよい・・・」
そう言って、嵐のような魔女の声は段々と遠ざかってゆき、固着していた血潮のように真っ赤な空気が次第に溶け始めた。
赤く染まっていた周りの景色は霧が晴れたように元に戻り青空が顔を出す。
・・・と同時に、人形のように固まっていた兵たちが目を覚まし始めた。
「・・・・い、今のは一体なんだったんだ?」
「・・・なにも覚えていないが・・・一瞬時間が止まったような・・・」
「陛下は?陛下はご無事かっ?」
数千の兵たちは蜂の巣を突いたように騒ぎ始めた。
「陛下ッ!ご無事でございますかっ?」
血相を変えて、髭の部隊長が馬車に飛び込んできた。
部隊長が馬車の中で目にしたのは、女王アレクシアと侍女長ヴァネッサ、そして一人の見習い准尉の少年が、呆けたように床に座り込んでいる姿だった。
「・・・えっ・・・ええっ・・・なんともないわっ・・・・」
「今、一瞬時間が止まったように感じたのですが・・・もしかしたら魔女の仕業ではないかと・・・」
「いえ・・・・そんなことは・・・ないと思うわっ・・・私は、この通り無事よ・・・」
女王アレクシアは、赤い顔をしながら焦点の定まらない目で答えたが、その顔は真っ赤に火照っていたのだった・・・。
魔女征伐を目指していた部隊は、「女王急病」を理由に急遽、本国へと引き返した。
・・・・これはもちろん国民には知らされず、「魔女は女王の出陣に恐れをなして山奥に逃込んだ」と喧伝されたのだった。
豪華な装飾を施した四頭立ての馬車。
その柔らかそうなソファの上で、銀杯で水を飲んでいた女王アレクシアが甲高い声を出す。
・・・・ここは、ラルブロッサ山の深い渓谷の中。
数千の完全武装の歩兵が細い山道を長蛇の列を作って行軍してゆく。
そのほぼ中央で護衛兵に前後を固められた、ひと際場違いな豪華な馬車・・・・そこには超大国ロシュニア王国の女王アレクシアが乗座しているのだ。
女王の側で話し相手になっていた侍女長ヴァネッサがおっとりとした口調で口を挟む。
「アレクシア様っ、行軍中ですので、水はどうしても温くなってしまいますの。次の休憩地点で、また冷たい水を補給いたしますので今しばらくの御辛抱を・・・」
「あっそ、じゃワインを頂戴っ・・・」
「は・・・はいっ、今すぐお持ちします!」
女王の言葉に、馬車付きの給仕兵が緊張した顔で慌てて走り出す。
「まったく・・・早くして頂戴っ!・・・・それにしてもヴァネッサ、魔女の住処にはまだ着かないのかしらね、いい加減馬車に乗っているのもお尻が痛くなってきたわ・・・」
「はいっ、先ほど部隊長に聞きましたら、もうそろそろ魔女のテリトリーに入る筈だと申しておりましたから、あと少しの辛抱でございますわ」
・・・・ロシュニア王国の女王アレクシアによる「魔女征伐」
37歳の女王・アレクシアが治めるロシュニア王国は近年、他国への干渉、強圧政策、軍事的圧力を強めていた。
隣国の属州、属国化を推し進めるなか、女王アレクシア自ら立案し実行に移したのが、ラルブロッサ山に住む魔法エウディケ征伐であった。
魔女エウディケは、700歳とも言われる恐ろしい魔女で、たまに周辺国に出没し人や家畜を攫ってゆく等の悪さをするが、その強大な魔力ゆえ、呪いを怖れる各国の歴代の王達はあえて討伐をせずに見て見ぬ振りをしているのである。
周辺国にロシュニア王国の国力を誇示したいアレクシアにとって、魔女退治は絶好の「イベント」であった。
彼女は、自ら馬車に乗って最前線まで出向き「陣頭指揮」を執っているのである。
・・・当然ながらそれは形だけの「指揮」ではあるが。
名誉欲と軍事力の誇示・・・アレクシアの動機はそれだけではなかった。
700歳とも言われる魔女は、その山奥の住処に膨大な財宝を所持しているとも伝えられているのだ。
それは貿易船にして50隻分と言われる金銀財宝だという・・・・。
「陛下っ、失礼します!」
立派な顎髭を生やした部隊長が敬礼をして馬車に入ってきた。
「・・・女王陛下、魔女の住処はそろそろだと思われます、兵には第一警戒態勢を命令しましたが、陛下もどうか甲冑などの御準備を・・・」
「わかったわ、部隊長・・・しっかりおやりなさい、この魔女征伐はいまや全国民の視線が注がれているのですからねっ!」
「はっ!有難いお言葉、恐縮でございます・・・それでは私はこれで・・・」
部隊長は軍人らしいキビキビした動きで、馬車から離れていった。
「あ、あのっ・・・失礼します・・・・先ほど給仕兵から聞きまして、陛下にワインをお届けに上がりました!」
厳めしい部隊長と入れ替わって馬車に入ってきたのは、まだあどけない顔の少年士官であった。
「あら、見かけない顔ねっ・・・名前は?」
「はいっ、近衛師団ブルートゥ部隊准尉のアラミス・ユペールと申しますっ!」
「准尉?軍に入隊したばかりの士官ね?」
「はいっ!そうであります!」
小柄で、まだ制服が板についていない見習い准尉・・・。
貴族の子弟なのであろう、階級は見習いの准尉からはじまり、数か月後には小隊の長となる少尉へと昇進するはずであるが、まだまだ〇供のように可愛らしい少年士官であった。
少し長めのサラサラの金髪、クリクリとした目をした美少年・・・。
彼は初陣であるので、比較的安全な輜重部隊の警護を命ぜられていたのだが、女王陛下がワインを所望ということで慌てて走ってきた給仕兵から話を聞き、自ら馬車まで届けにあがったのである。
「第一警戒態勢に入ったというから、ワインはそこに置いておきなさい・・・お前もはやく部隊に戻りない」
「はいっ!失礼します」
アレクシアがそう言って、傍らの美しい羽飾りのついた儀礼用兜に手を伸ばした瞬間だった。
グオオオンッ・・・グオオオオンッ・・・・。
地鳴りのような音が響いたかと思うと、周りの空気が固体になったように重く粘りついてきた。
「キャアアアアッ・・・・」
侍女長のヴァネッサが叫び声を上げる。
「・・・・な、何事っ!部隊長はっ?・・・・」
重くなった空気が蝋のように肌にまとわりつく・・・・アレクシアが馬車の窓から外を見ると、空から地面まで全てが真っ赤に染まり、数千の兵たちはまるで人形のようにその場で静止していた。
「こっ、これは一体・・・・なんなのっ?どういうことっ?」
馬車の中には、女王アレクシアと侍女長のヴァネッサ、そしてたまたまワインを届けに来た見習い准尉、アラミスだけである・・・それ以外の者達は、真っ赤に染まった大気の中で、まるで魂の無い素焼きの玩具の兵隊ように固まっているのであった。
「・・・・ま、まさかっ・・・・魔女エウディケの仕業・・・・なのっ?」
周囲の時間が真っ赤に固着している中、馬車の中の三人が恐怖に震える。
・・・・その時だった。
大地から湧き出るような、低いしわがれた声が馬車の中に響き渡った。
・・・・私の首を獲りにきた女王というのはお前の事だねっ、ロシュニア王国の女王アレクシアよ!
なんという愚かさ、傲慢さ、強欲さ・・・お前のような愚か者に700年も生きている私を倒せるわけがなかろう・・・・。
どうやら高慢で欲にまみれた女王には、それにふさわしい「罰」を与えないといけないようだねぇ・・・。
そうだ、女王アレクシア・・・お前には、肉欲に身を焼かれる呪いをかけてあげるよっ!
その飽くなき「欲望」をじっくりその身で愉しむがよい・・・そして、お前の、その高慢で欲にまみれた「真実」の姿を千人の民の目で見てもらうのだ・・・それまでは淫欲の炎に身を焼かれ続けよ・・・。
恐ろしい声が、まるで嵐のように耳に流れ込んでくる。
「・・・・おっ、お許しをっ!!エウディケ様っ・・・わ、私が身の程知らずでございました・・・どうかっ、どうか呪いはご勘弁をっ!」
普段は傲慢なアレクシアも、予想だにしなかった魔女エウディケの強大な魔法にすっかり恐れおののき、馬車の中で身を小さくして平伏する。
時間さえも止め、空間をも支配する・・・そんな魔法は女王の想像をはるかに超越していた。
侍女長のヴァネッサと見習い准尉のアラミスもまた、グワングワンと頭の中に響き渡る魔女の恐ろしい声に耳を塞いで床に這いつくばっていた。
「もう遅いのさ・・・女王アレクシアよ・・お前の真実の姿を千人の民にじっくりと見てもらうがよい・・・」
そう言って、嵐のような魔女の声は段々と遠ざかってゆき、固着していた血潮のように真っ赤な空気が次第に溶け始めた。
赤く染まっていた周りの景色は霧が晴れたように元に戻り青空が顔を出す。
・・・と同時に、人形のように固まっていた兵たちが目を覚まし始めた。
「・・・・い、今のは一体なんだったんだ?」
「・・・なにも覚えていないが・・・一瞬時間が止まったような・・・」
「陛下は?陛下はご無事かっ?」
数千の兵たちは蜂の巣を突いたように騒ぎ始めた。
「陛下ッ!ご無事でございますかっ?」
血相を変えて、髭の部隊長が馬車に飛び込んできた。
部隊長が馬車の中で目にしたのは、女王アレクシアと侍女長ヴァネッサ、そして一人の見習い准尉の少年が、呆けたように床に座り込んでいる姿だった。
「・・・えっ・・・ええっ・・・なんともないわっ・・・・」
「今、一瞬時間が止まったように感じたのですが・・・もしかしたら魔女の仕業ではないかと・・・」
「いえ・・・・そんなことは・・・ないと思うわっ・・・私は、この通り無事よ・・・」
女王アレクシアは、赤い顔をしながら焦点の定まらない目で答えたが、その顔は真っ赤に火照っていたのだった・・・。
魔女征伐を目指していた部隊は、「女王急病」を理由に急遽、本国へと引き返した。
・・・・これはもちろん国民には知らされず、「魔女は女王の出陣に恐れをなして山奥に逃込んだ」と喧伝されたのだった。
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