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【十八】 ついに公開♥密教経典の超問題作(笑)「理趣経」で女性と男性は一つに溶けあって菩薩の境地に遊ぶ♥
しおりを挟む密教は「秘密仏教」っていうくらいですから、経典の真の解釈、隠された意味などごく限られた者にしか承継されない「秘密」の部分があります。
こればっかりは実際に出家して修行を積んで、師に認められて「灌頂」を受けられるまでに精進するしかありません・・・。
まあ、今の世の中「秘法」と言われるものも殆んどすべて文章化されているんですけどねぇ(笑)
ちなみに「灌頂(伝法灌頂)」とは、師が弟子に対して「秘密の法」を伝授する資格を得たことを証明する儀式で、頭に水を垂らすものです。
古代のインドの王様の即位の儀式が元だとか!・・・歴史ですねぇ♥
もちろん曼荼羅の深遠な意味も例外ではなく、巷に溢れている「解説書」には書かれていない非常に深く難解な解釈があるのでしょう。
まあ、その詳しい説明は他に任せるとして、「入門」的に端的に言っちゃうと。
・・・この「胎蔵曼荼羅」と「金剛界曼荼羅」
胎蔵曼荼羅は「大日経」というお経の世界を表し「女性原理」(理の世界とも)だといいます!
金剛界曼荼羅は「金剛頂経」の世界を表し「男性原理」(智の世界とも)なのです。
(両画像ともウィキペディアコモンズより引用)
・・・胎蔵曼荼羅の真ん中におわす大日如来様を見ると両手で「法界定印」という「印」(指で作ったサイン)を結んでおられます。
両手を軽く重ね、両方の親指を合わせた形です!ちょっとハート形っぽい形です♥
・・・門外漢でもなんとな~く判るように、その形からこれは女性の「子宮」を表現しているといいます!
そういや「胎蔵」の「胎」の字も「胎内」とか「胎児」とか、完全に女性系ですよね!
ある意味、胎蔵界は人間を無条件で優しく包み込む仏の慈悲を表した世界とも言えると思いますね。
また胎蔵曼荼羅の中央の大日如来様は「中台八葉院」という美しい「蓮の華」の中におわします。
「花」はもちろん女性の象徴ですから、胎蔵曼荼羅はありとあらゆる部分に「女性」が象徴的に表現されていると言えます。
よく私もエロ小説の中で女性のカラダの「一部」を表現する際に「花芯」とか「花弁」とか書いちゃいますしねっ♥・・ってスミマセン、これは大いなる失言♥
一方の金剛界曼荼羅の方の大日如来様は「智拳印」という、左手の人差し指を立てて右手でそれを包んでいる「印」を結んでいます。
忍者が呪文を唱えるときのポーズを思い浮かべるとよいでしょう。
・・・これはもう、メッチャ判りやすいですねぇ、アレですよ♥、もうアレしかないでしょう♥(笑)
指を勃て(立てた?)た形・・・すなわち男性器の象徴的表現♥・・・つまり金剛界曼荼羅は「男性原理」を表しているのです。
この「二つの曼荼羅」が「女性」と「男性」を表して「二対で一つ」「不可分な存在」というのは、密教の男女感をよく表していると私は思います!
もちろんそれは「偶然」ではないでしょう。
両界曼荼羅は「金胎不二」・・・どちらが上とか、そういう「序列」とか「上下」「優劣」は存在しません、多くの種(生物)の生殖の根本原理そのものでメスとオス・・・女性と男性、どちらが欠けてもその種は繁栄せずに滅んでしまいます。
・・・まあ、生物界には単性生殖の生物もたくさんありますが、今は忘れましょう(笑)
さて、前回の密教の男女観では「既存仏教」との伝統を完全に否定し、「男女は完全なる一体」!
どちらが欠けても存在しない不可分の存在・・・女と男・・・男と女は離れられないものっ♥
二人は心も体も一つ・・・それが密教の二つの曼荼羅の表すとこであることを説明しました。
まあ、厳密にいうと密教というのは一つの事柄に膨大な量の情報を詰め込めますので「曼荼羅」に関しても、今ここで解説した以外の膨大な量の意味や解釈も異常なほど大量に含まれています、これはあくまで「一つの側面」と考えてください!
それにしても、もう「曼荼羅が男女の不可分」を表しているとか、もうそれだけでウットリしちゃいますが(笑)実は、曼荼羅の「男女のヒミツ」はそれだけではないのです♥
問題(?)は、大日如来様が人差し指を立てて「男性器」を表現し、それを右手の指で包み込んでいるこ「智拳印」という「印」(サイン)を結んでいることから、「男性原理」を表していると言われる「金剛界曼荼羅」の方です!
「男」の象徴!金剛界曼荼羅は9つのブロック部分に分かれていまして、それぞれの真ん中に大日如来様がおわすのですが、右上の世界「理趣会」と呼ばれる世界(人間界とも)だけは何故か他とは異なっているのです!
この金剛界曼荼羅の一番右上の「理趣会」の世界は、大日如来様の代わりに真言宗の「付法の八祖」でもご紹介した、第二祖の「金剛薩埵」(金剛手菩薩)さんが、「愛」「欲」「触」「慢」の4人の美しい「女菩薩」ちゃん達に囲まれているのです!
うっは~っ!金剛薩埵さんウハウハですねぇ♥
・・・個人的な感想ですが、それを知った時の驚愕ときたら!天地がひっくり返るほどの衝撃でした!
実は、この金剛界曼荼羅の「理趣会」は、「密教」が、お釈迦様が説いて以来ず~~~~~っと否定し、仏教では「煩悩」として否定していた「愛欲」・・・もっとストレートに言うと「性欲」「男女のセッ〇ス」を肯定した部分なのですっ♥♥♥♥
・・・男女の愛欲の肯定を端的に表現したものなのですっ!
そう、密教はついに、女性を男性よりも低い「成仏出来ない存在」から「男女の別などない!」そして「男女の愛欲、セッ〇スは煩悩でも悪でもない、素晴らしい清浄なものである!」という教えに「進化」させたのでありますっ♥
・・・性の肯定です!
これは私の勝手な解釈などではなく「密教」では非常に重要な経典である「理趣経」にも明確に記されている事実なのですっ!
この「理趣経」というお経は「愛欲を肯定した画期的なお経」として界隈では有名(笑)で、それゆえ当時の仏教界でもかなり「危険視」されました。
内容があまりにヤバすぎるのですっ♥
まさに「密教」らしく、その「真の意味」はごく限られた優秀な僧侶にしか伝授されなかったといいます。
だからこのお経を読むときも、暗号のように、あえてすぐに意味が分からないような発音をします。
妙適淸淨句是菩薩位
・・・こんな具合♥
こんなん、お葬式の時にご丁寧に「日本語訳」で唱えると、故人もビックリして生き返ってしまいますよ~っ(笑)
理趣経、正確には「大楽金剛不空真実三摩耶経」「般若波羅蜜多理趣品」といい、そのお経の中には有名な「十七条清浄句」という部分が存在します♥
少し密教をかじったことのある方ならば、この「十七条清浄句」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?
ここは「密教」、特に日本に伝わった「中期密教」でも大事な部分なので、あえて詳しくご説明しますと・・・(多少意訳と誇張はあります(笑))
♥妙適淸淨句是菩薩位
男女のセッ〇スのウットリしちゃう快楽は、清浄な菩薩の境地だからっ!
♥慾箭淸淨句是菩薩位
性欲が矢のように素早く激しく衝動的なのも、清浄なる菩薩の境地だからっ!
♥觸淸淨句是菩薩位
男女の肌の触れ合いも清浄なる菩薩の境地だからっ!
♥愛縛淸淨句是菩薩位
異性とラブラブに抱き合っちゃうのも、清浄なる菩薩の境地だからっ!
♥一切自在主淸淨句是菩薩位
男女が抱き合ってすっごくエッチな気持になっちゃうのも清浄なる菩薩の境地だからっ!
♥見淸淨句是菩薩位
エロい気持ちで異性を見ることも、清浄なる菩薩の境地だからっ!
♥適悦淸淨句是菩薩位
ズバリ!異性とセッ〇スして最高の快感を味わうことも、清浄なる菩薩の境地だからっ!
♥愛淸淨句是菩薩位
男女の愛も、清浄なる菩薩の境地だからっ!
♥慢淸淨句是菩薩位
自慢しちゃうのも、清浄なる菩薩の境地なんだよねぇ!
♥莊嚴淸淨句是菩薩位
オシャレとか自分を飾って嬉しくなるのも、清浄なる菩薩の境地だったり
♥意滋澤淸淨句是菩薩位
好きなように振舞って嬉しくなるのも、じつは清浄なる菩薩の境地!
・・・以下、色んな欲に満ち足りて心が輝くことも、身体の楽も、目にする色も、耳に聴く音、匂いも、味も、清浄なる菩薩の境地なんだよぉ♥と説いています!
ス、ストレート過ぎるっ♥
いかがでしょう?「理趣経」が「これがお経かよっ?」ってくらい「かなりヤバい内容」なのがこれでお判りでしょう♥
さすがに、これを伝えた弘法大師・空海さんも「これはマズいヤツだ、ちゃんと仏教の修行をしていない者が読むと、間違いなく曲解して淫欲礼賛の邪道(これを左道といいます)に堕ちる!」と直感的に理解したのでしょう(笑)
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