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【十五】 ヒンドゥー教の人気を取り込め!「密教」大作戦7、よ~しっ、ヒンドゥー教の神様も全員仏教徒にしちゃうぞぉ♥
しおりを挟む・・・というタイトルからして「マジかよっ?」ってなりますが(笑)
前回は少し脱線して「密教」そのものについてご説明しましたが、再び「密教」の対ヒンドゥー教リベンジ作戦に戻ります!
その前に一つだけ。
「密教」の主尊(メインの神様)って?・・・お釈迦様(ゴータマ・ブッダ)じゃないのぉ?
という素朴な疑問が出てきますが、違います!(きっぱり)
密教(中期密教)の主尊は、ゴータマ・ブッダこと「釈迦如来」様ではなく「大日如来」様なのですっ!
密教の秘密の教えを説いているのもお釈迦様ではなく「大日如来」様です(!)
・・・それってもう「仏教」とは言えないんじゃ?
はい、私もそう思ったりします(笑)
奈良の大仏様が「毘盧遮那仏」・・・というのは既にご説明したとおりですが、この毘盧遮那仏というのは「仏法の真理」「宇宙の真理」「この宇宙全体を照らす光」を仏格化したもので、大日如来様はそれをさらにバージョンアップさせた存在と言えます。
実際、毘盧遮那仏のサンスクリット名「ヴァイローチャナ」に「大いなる」という意味の「マハー」がついた『マハーヴァイローチャナ」』が大日如来様の本名(?)ですからこれはホントのお話。
わかったようで全然わからないようなお話ですが、宇宙全体もこの地球も、草木も動物も、鳥も昆虫も微生物も、もちろん「人間」も、全てが「大日如来」様と一体、言い方を変えるとみ~んな大日如来様っ♥
・・・という事になるのです。
あ・・・ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
俺は「お釈迦様」を信仰していると思ったら、いつの間にか「大日如来」様が主尊だった!
な・・・何を言ってるのか わからね~と思うが、おれも何を拝んでいるのか判らなかった。
頭がどうにかなりそうだった・・・。
如来だとかブッダだとかそんなチャチ(こらこらっ!)なもんじゃあ 断じてねえ。
もっと恐ろしいもの「宇宙そのものの存在」の片鱗を味わったぜ・・・。
・・・ポルナレフ的に言うとこうなるでしょう(笑)
ということはですね、繰り返しますが、もうこの瞬間、そこには「男」とか「女」とか、そういう視点は存在しなくなります。
男性も女性もまったく同じ存在!大日如来様と同一である「清浄」な存在・・・というのが密教(中期密教)の教えなのです。
ついにここに、紀元前6世紀のお釈迦様による「仏教開闢」以来続いていた、仏教における「女性差別」は消え去ったと言えましょう。
もはや密教・・・いえ大日如来様の前では「男」も「女」もないのです、そういう次元から脱したとも言えるかもしれません!
・・・ええと、一応ここで明言しておきますが。
私は「密教ファン」ではありますが、「信者」ではないので、教義的にはどうでもいいことですし「だから密教(真言宗)は素晴らしい」などと言うつもりは、実は全くないです(笑)
さらに言うと本当は逆でして、今までお話してきたようなヒンドゥー教の教えを臆面なくパクっちゃう、お釈迦様の教えも全部「無視」しちゃう密教のハチャメチャで、す~っごく「胡散臭い」部分、そしてさらにこの後に続く「後期密教」の、もう「やり過ぎ」なくらいぶっちゃけた、最高にエロエロな部分がとても好きなので「信心」の問題とは完全に切り離して楽しんでいるのです。
全ての「宗教」は信仰するな!知識とアートを楽しめ!それが私のモットーです!
・・・それでもなお!
「仏法の前では万物は全て如来を自身の中に内包している、男とか女とか・・・性別なんて、そんなものは一切関係ない!」ときっぱりと断言してくれる密教ははとても気持ちがいいものですし、現代の価値観でもすんなりと心に受け入れられるお話だと思いませんか?
・・・さて、そういうワケ(?)で、ついに密教には男女の別は存在しなくなりました。
そして、オワコン化しつつあった「仏教」の対ヒンドゥー教リベンジ作戦の「最終兵器」がついに発動します!
なんと密教は、敵対するヒンドゥー教の神々を全て「仏教徒」にしてしまったのです!そんなアホなぁ・・・あり得んでしょう、そんなんっ♥
・・・でも本当だったりします。
悟った存在の「如来」、修行しながら人々を救済してくれる「菩薩」、そしてインパクト抜群の怖い「明王」に続いて、密教が送り出した新人アイドルユニットは、なんとヒンドゥー教の神々が仏教に「帰依」した「天部の神々」だったのです!
「天部の神々48」華々しくデビューです!(本当は48人ではないと思うけど)
・・・おいっ、ええのんかっ?勝手にそんなことしてっ!やってることがメチャクチャやんけ!
梵天様、帝釈天様、毘沙門天様、大黒天様、摩利支天様、鬼子母神様、そして超美人の吉祥天様や、いまや女神界のスーパーアイドルとも言える弁才天様、ちょっとダークサイドなヤバ目系の夜叉出身の「荼枳尼天」様など、ヒンドゥー教のスーパースターや有名な神々から鬼女、人肉を食らう夜叉までもが、次々と仏教に帰依して、逆に仏法を護る「守護神」となったのです!
特に狐ちゃんに乗ったお姿がキュートな「ダキちゃん」こと「荼枳尼天」様は、人を呪う系のヤヴァい呪術にはつきものの危険な存在だったり・・・「髑髏本尊」造って呼び出しちゃおうかなぁ♥
また、「降三世明王」様などは、仏教がヒンドゥー教よりも「強い」ことを示す為に、両足でヒンドゥー教のシヴァ神(大自在天)とその妃・ウマーを足で踏みつけていたり!
究極のネガティブ・キャンペーンとも言えます。
ヒンドゥー教さん激オコじゃないんですかねぇ、こんなことして(笑)
・・・あ~あ♥とうとうやっちゃったねぇ、ほんと!
他の人気芸能事務所の売れっ子アイドル、全員引っこ抜いて移籍させるような暴挙ですよぉ、コレ♥
しかし、この密教のなりふり構わない神様「ヘッドハンティング」は大成功を収め、元々パワー(ご利益)があることで知られるヒンドゥー教の神々は、仏教界でも人気者となります!
ここでも、もう「男女の別」が存在しなくなった密教の神々の中で「女神」様は大人気!
元々ヒンドゥー教でもそうですし、世界各地の古代宗教でもそうですが「女神信仰」は人類普遍のものなんじゃないかと私は思っています。
なんせ最高に美しい女神様(カッコいい男神もですが♥)が「お金持ちになりたいよぉ」とか「カレシに想われたい~♥」「彼女(カレシ)欲しい」とか「権力に憧れるぜ!」「シアワセになりたいっ!」とか今まで仏教が唾棄していた「煩悩」・・・つまり現世利益を優しく、無条件で満たしてくれるのですから♥
おヌードが人気の弁才天(弁財天)様や、セレブ妻の吉祥天様などは、男がムラムラしちゃうと「お相手」してくれますし(いや、吉祥天様のお話は、平安時代初期に景戒さんという偉い僧侶の書かれた「日本霊異記」にもちゃんと書かれていますからホントですっ!)
鬼子母神様の秘密の行法では、鬼子母神様の方から男の術者を誘惑してくるなんて話もあります・・・。
このヒンドゥー教の神々が仏教に帰依した「ストーリー」は面白いものが多いので少し紙面を割いて次回にご紹介しましょう。
まあ有名な話なので、けっこうご存じの方も多いとは思いますが・・・。
仏教に帰依したヒンドゥー教の神々の中には、「元・食人鬼」「破壊神」「邪神」とか凶悪な神々も大勢います!
これは仏教というより「ヒンドゥー教」スゲェ!ということなのですけどね。
「恐れ入りやの鬼子母神」のシャレで有名な、鬼子母神様(訶梨帝母)もそんな「元・鬼神」の一人です。
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