【AI画像つきエッセイ】仏教と女性のおはなし ~あるいはスジャータちゃん物語~

糺ノ杜 胡瓜堂

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【九】 ヒンドゥー教の人気のアイテムを取り込め!「密教」大作戦(脱線多数!)

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 7世紀あたりから始まった、「ジリ貧」「オワコン」状態の仏教の起死回生の挽回プロジェクト「密教」は、なんと!


 ・・・こともあろうにライバルである「ヒンドゥー教」で民衆に人気のある部分を片っ端からパク・・・い、いや「仏教的に再解釈」して仏教の中に取り込みました。

 そこにはもうお釈迦様自身が説いた原始仏教・初期仏教の面影は全くありません。
 むしろすべてが「真逆」なのです(笑)

 現代で言えば、ライバルメーカーの人気商品を丸パクリするような「炎上」必至のえげつない方法とも言えないこともないですが、一体どうしてこうなった?(笑)

 ・・・まあ、一つずつ解説してゆきましょう。


 まずは「儀式」についてですが、原始仏教はもちろんのこと、根本分裂後の上座部仏教、そして「密教」へと発展した初期の「大乗仏教」の方の教えも、迷信を含む「儀式」にはほとんど否定的でしたが、ここにきていきなり「儀式ウェルカム♥」状態。

 成田山新勝寺などでお馴染みの「護摩行ごまぎょう」をご覧になったことがあるでしょうか?

 荘厳な祭壇(あれも元はインド式)の炉で「護摩木ごまぎ」と呼ばれる木片をファイヤー!する豪快な儀式です!

 実はアレ、ヒンドゥー教はもちろん、その元となったバラモン教やゾロアスター教の儀式なんですねぇ。

 ・・・それもアレンジとかせず、殆んどそのまんまパク・・・い、いや「仏教的に再解釈」した儀式なのです(笑)

 元はサンスクリット語で「ホーマ」の儀式というものが漢訳を経て「護摩ごま」になったというワケで、「ホーマ」と「護摩」ってなんとなく言葉が似ているのは語源が同じだからです。

 インドの人が日本にやってきて、日本のお寺で行われる「護摩行」を見ると「なんで日本でヒンドゥーの儀式がっ?」とちょっと驚くとか・・・そのくらいホーマの儀式と護摩行って「ソックリ」だそうです。


 いきなり「対立宗教」の儀式をパク・・・い、いや「採用」するなど、なんとも大胆な展開ですが、元々「ホーマ」の儀式では、供物を燃やした炎と煙が天に昇って、願いと共に神様に届く・・・という期待を込めた儀式なのですが、そこは仏教的にアップデートというか「再解釈」されています。

 仏教の「護摩行」では、祭壇で火を燃やす(外護摩)と共に、行者自身の「心の中」にも激しい火を燃やして(内護摩)全ての煩悩を焼き払い、真摯な気持ちで仏に祈るという「解釈」がなされています。

 そして、その「効果」も様々!


 今度実際に、またはテレビなどでお寺の「護摩行」を見る機会があったら、祭壇の中央で護摩を焚く「炉」の形に注目してください。
 (ちなみに、護摩行を行なうのは真言宗と天台宗、そしてそこから派生した修験者しゅげんじゃ(山伏)だけです)

 一見、ただ火を燃やしているだけに見える護摩行の「炉」には、実は4種類あります。


 災いや災難を取り除く「息災護摩」・・・使う炉は丸型。

 福徳や利益を祈願する「増益ぞうやく護摩」・・・使う炉は四角。

 恋愛成就や夫婦や恋人の和合、他者からの愛を祈願する「敬愛護摩」・・・使う炉は蓮華形(蓮の花の形)


 ・・・そして!

 自分の敵を倒したり、呪ったり、極端な場合は「呪殺」したりする祈祷である「調伏ちょうふく護摩」!

 ・・・これに使われるのは三角形!

 この行はあまりにヤバく、人に危害を加える意味を持つ呪法なので、あまり大っぴらには行われないようです(汗)


 ええと、一応「伏線」を張っておきますが(笑)、なぜ護摩行でも最強、最難易度の「調伏護摩」で使用される炉が「三角形」なのかというと、それは「女性器」を表していると言います。

 ・・・そう「密教の最終進化系」である「後期密教」にはついに「女性」がスゴい役割を果たす時がやってくるのですが、それは後のお楽しみ(笑)


 なお、成田山新勝寺の不動明王様は、元々は「平将門たいらのまさかどの乱」の時に、朝敵・平将門を「呪殺」する為に千葉県の成田に運ばれたのが由来ですから、護摩行でもモロにダークサイドな「怨敵呪殺」の祈祷が行われたことでしょう(ヒエッ!)

 朱雀天皇から命ぜられ、不動明王様と聖剣をたずさえ成田に赴いた寛朝大僧正が、21日間の護摩行を終えたその日に、平将門はどこからか飛んできた「流れ矢」が額に命中し絶命したといいます・・・。

 人々は、その矢は不動明王様が放ったものと噂したとか・・・怖い怖い。


 え~、余談がメチャクチャ長くなりますが、成田山新勝寺の不動明王様のパワーで「呪殺」された平将門さんは、元々強大なパワーの持ち主ですから、死後に激しい「たたり」を起こして京の都では疫病や天変地異が続発・・・。

 「学問の神様」菅原道真さんもそうですが、「祟られたら神様にして、おまつりして鎮まってもらおう!」というのが日本人の知恵!

 平将門さんは、江戸の総鎮守府「神田明神」に神様として祀られることとなりました!


 ・・・という事はですね、成田山新勝寺と神田明神は、「呪殺した側とされた側」の関係となるわけですねぇ(笑)

 そのため、今でも成田山新勝寺の檀家さんは神田明神にはお参りしないし、神田明神の氏子さんは成田山新勝寺には参詣しないのが習わしだそうです。

 まあ、今は「神様」だし、一方は不動明王様ですから、一般人にはそんなことも無いでしょうが、やっぱり「観光」気分で安易に成田山と神田明神、両方お参りしちゃうのは良くない・・・という人もいます。


 ええと、ずいぶんと脱線が過ぎましたが話を元に戻します。

 元々仏教は「穏和」な教えとも言えますが、密教では敵の「呪殺」の祈祷や秘密の行法がいっぱい存在するのです(笑)
 特に日本においては仏教が歴代の朝廷で重用された理由として、国家鎮護(チ〇コではない)と朝廷に敵対する勢力の「調伏」です。
 これは他の宗派でも基本的に同じですが、朝廷が特に「密教」を重んじた理由は、その祈祷の「パワー」がスゴいと判断したからでしょう。


 仏教パワーによる「朝敵呪殺」の祈祷・・・これは平安時代とか鎌倉時代とか呪殺合戦が最高潮に達した戦国時代とか、そんな古い話ではありません!

 実は太平洋戦争の時も、日本の密教界の一部では極秘裏に敵国であるアメリカ大統領・ルーズベルト呪殺の祈祷を行なっていたりします(うわぁ!)
 それも密教界「最凶」といわれる「大元帥法たいげんのほう」という身の毛がよだつ恐ろしい呪法ですっ!

 なんかスゲェ!としか言いようがないですが、結果的に日本は戦争に負けましたが、当のルーズベルト大統領は太平洋戦争終戦の直前の1945年4月12日に脳出血で亡くなっています。

 ・・・これが密教の呪殺法が効いたのかそうでないかは判りませんが、ちょっと怖い話です。



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