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【八】 ブッ飛び!驚愕!・・・「仏教の逆襲」のその内容♥い、いいんでしょうかねぇ?
しおりを挟む「ちょっとさぁ、教えとか戒律がハイレベルで厳し過ぎるよねぇ!仏教ってさぁ!」
「祈ればすぐに神様が助けてくれるとか、そんなんと違うらしいよ」
「結局は神頼みじゃなくて「悟り」への道は自分で切り開け!って教えでしょ・・・ちょっと難しいし、厳しい修行を続ける自身がないよ」
「私達「女性」が人生で一番不安な妊娠とか出産の時も儀式とか「おまじない」してくれないの?なんか頼りがいがな~い!不安な時はなんでもいいから「安心」させて欲しいのにねぇ!」
「お坊さんって結婚とかエッチしちゃダメなのか、べつに悪くないと思うけどなぁ?だって人間だもの(みつを)」
「・・・それに私達女性は罪業が深くて成仏出来ないとか、ヒド~イ!」
一時はインド国内はおろか、海外にも進出し堂々の「世界宗教」となった仏教は、王侯貴族の日後もあって大流行をみせます。
・・・が、インド国内で向かうところ敵なしの仏教に、新たなライバルが現れます。
古い古い、メチャクチャ古い・・・お釈迦様自身も批判した「生きた化石」の古代宗教「バラモン教」がマ~ッタリと姿を変えて発展した「ヒンドゥー教」です!
ヒンドゥー教は仏教とはある意味「全て」が対極にある民族宗教で、神様いっぱいいます!しかも強い(=ご利益がある)神様はいますが、一神教のような「絶対神」はいません。
歴史の古い宗教なので「儀式」「おまじない」「呪術」バリバリの神秘主義です!
インド国民の生活の中に深く溶け込んでいます。
・・・農村部で広がりを見せるヒンドゥーに仏教は次第に押され、色んな意味で「敷居が高く」て「庶民のニーズを無視した」仏教はジリ貧となってゆきます。
「このままじゃさ、俺達の仏教、ちょっとヤバくね?」
「いや、ちょっとどころじゃなくて、かなりヤバい状況ですよ、これは・・・信者が離れていきてますねん」
「ヒンドゥー教に信者取られて負けちゃうぞ!ヒンドゥー勢いがあるからなぁ」
「マジ、何とかしないと仏教の存亡にかかわるわ!」
「・・・このまま指をくわえてヒンドゥー教にやられるワケにはいかない!逆襲だっ!」
というワケで、6世紀頃のお話・・・仏教は衰退を続ける現状をなんとか挽回しようと「一大攻勢」に出ます!
インドの民衆の心が仏教から離れてきている事実を肌で感じ、最も危機感を感じていたのは当の仏教の指導者や僧侶達だったのでしょう。
・・・そして彼等がとった仏教の「逆襲」とは?
「お釈迦様ゆずりの「冷静な分析」は俺達の得意とするところだから・・・俺が考えるに、ヒンドゥー教が人気なのは民衆の大好きな「儀式」とか「おまじない」に強いところだな、それに強い神様がめちゃくちゃたくさんいて、ご利益がありそうなのも人気なんだな、うん!」
「儀式とかまじないとか呪術とかは、お釈迦様も否定していたし、俺達仏教が全否定しているヤツじゃん?それに仏教は「神」とは関係ないぞ、お釈迦様も神様ではないし、まあ、ぶっちゃけ「神格化」しているのは確かなんだけどさ・・・それは教義に関わる問題だぞ」
「・・・でも、民衆がそれを求めているんだから、仕方ないでしょうがっ!」
「よし、俺達仏教はヒンドゥー教の「人気」の部分をパクり・・・い、いや仏教的に「再解釈」して仏教に取り込むぞ!そうしないと仏教はこの先生きのこれないのだ!」
・・・そうです、「オワコン」化しつつあった仏教がとったヒンドゥー教への対抗策「逆襲の序曲」はなんと!・・・・こともあろうに「ヒンドゥー教」の人気がある部分をそのまま仏教に取り込むことだったのです!
仏教が教えとしてオフィシャルに「全否定」していたモノを、あっさりと取り込んでしまったのです。
もうお判りでしょう・・・「密教」の誕生です!
「儀式?オッケーじゃん♥派手な「護摩行」とか祈祷とかバリバリやっちゃうよ!」
「おまじない!もう最高っ!仏教の「おまじない」はマントラ(真言)といって、ヒンドゥー教なんよりずっと霊験あらたかななんですよ!」
「何度も生まれ変わって厳しい修行をしないと悟れない?そんなことはありません、この世であっと言う間に「悟り」(成仏)を得ることも出来るんです、時代はインスタント悟りですよ!」
「崇拝の対象の「神様」がいないと寂しい?いや、仏教は「お釈迦様」以外にも「ブッダ(悟った人)」(如来)がい~っぱいいて、有難いことに病気を治したり、全ての人々を「この世で」救済してくれるのです!」
「とってもありがたい悟った人(如来)以外にもたくさん修行中の凄い人々(菩薩)がいて、あえて人間界にとどまって人々を救済してくれています!」
「いや、それどころか実は・・・ヒンドゥー教の神々も全員仏教に帰依して、今は仏教を護る「ガードマン」(天部の神々)となっているのです!どう?驚いたでしょ?(そりゃ驚くわなぁ♥)」
「女性は成仏できない?アハハハッ、そんなセコい事は言いません、密教の前では女とか男とか性別は一切関係ないのです!
・・・いやはや、お釈迦様が聞いたら愕然として、卒倒しそうなお話です(笑)
もはや、お釈迦様が説いた原始仏教の堂々の「全否定」なのです!
それどころか、人気のヒンドゥー教をモロパク・・・い、いや「仏教的に再解釈」して、教義に取り入れ、ヒンドゥー教の人気の神々まで全て「仏教徒」にしちゃったのです!
スゴい!凄すぎるぞ、密教!・・・そこまでやるか?密教?大胆過ぎるぞっ、密教!
日本のお寺に行くと、シンプルな衣を纏って、アクセサリーなどもつけず、パンチパーマ(違うって!螺髪って言うんですよぉ)のお釈迦様(ゴータマ・ブッダ)以外にも、赤とか青とかやたらとカラフルで、なんか剣とか武器とか色んなもの持って、王冠とかアクセサリーばりばりの「仏像」を見ませんか?
不動明王様、帝釈天様、摩利支天様、弁才天様、鬼子母神様、吉祥天様、阿弥陀如来様に薬師如来、様々なお姿の「観音様(観世音菩薩、観自在菩薩)、道端に優しくたたずんでいらっしゃる「お地蔵様」
象の頭の男神と女神が抱き合っているちょっと不思議な聖天様に、私のお気に入り(やばっ!)、狐に乗った荼枳尼天様♥
あれ?仏教はもともと「悟った人」(ブッダ)はお釈迦様ただ一人だったのでは?
・・・それではちょっと「地味め」なお釈迦様を差し置いて(!)お寺で存在感バツグンのこの方達はいったい?
そう、彼ら(?)が、6世紀あたりから興った「密教」の時代に、ライバルのヒンドゥー教から取り入れた新しい「神々」なのです!
インドで興った「密教」は、中国経由で、あの弘法大師・空海が日本に「正統後継者」として日本に伝えて、基本的には密教の宗派は「真言宗」と「天台宗」だけのはずなのですが、時代と共にほとんどの宗派で取り入れられ、今ではカラフルでゴージャスな仏像が見られるのです!
つまり、日本の仏教はほぼすべての宗派に多かれ少なかれ「密教」の要素が入っているということです。
・・・仏教が大胆過ぎるバージョンアップを敢行した「密教」の詳しい中身については次回以降でご説明しましょう♥
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