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第ニ話 徹底比較!オンナとオトコ、ガちんこ勝負~っ!
しおりを挟む・・・・それじゃね、まずは、男色と女色の違いを「もの合わせ」の趣向で挙げてみるわね!
十一、ニ歳の娘が早くも色気づいて、しきりに自分の姿を眺めているのと、同じ年頃の美少年が歯を磨いている姿・・・・どちらが淫らがましいかしら?当然娘よねぇ!
女郎にフラれてショボ~ンとフテ寝ているのと、痔を患っている若衆としみじみと語り明かすのと・・・どちらがミジメかしら?
・・・・な、なんかアタシもよくわからないけど、女郎にフラているほうがミジメよねぇ!絶対そうよっ!
持病持ちの女房の愚痴を適当にあしらっているのと、たびたびお小遣いをねだってくる若衆とつきあっているのと・・・どちらかメンドウかしら?
陰間(男娼)を呼んで遊んでいる所に雷が落ちるのと、女郎と馴染んでもいないうちに剃刀を出されて「心中して!」と言われるのと・・・・どちらか怖いかしらっ?
・・・・そんなこと判りきってるわね?
博打で負けた次の日に自棄で安女郎を買うのと、転売で儲けようと思って買い溜めした商品がメッチャ値下がりしたのと・・・・どちらが気分が落ち込むかしら?
養子になって、日が暮れるとすぐに床に入り、毎晩女房に「搾り取られて」やせ衰えてゆくのと、主人の子供の美少年と男色をして、昼間だけ顔を合わすのと・・・・どちらが健康的かしら?
六十過ぎたBBAが真っ赤な腰巻き(下着)を着けて小判を数えているのと、昔の「兄貴」のラブレターを眺めているのと・・・・どちらがセンチメンタルかしら?
・・・・ヴォエ!考えたただけでもリバースしちゃうわっ。
吉原通いが過ぎて借金が嵩んで、家屋敷を抵当に取られるのと、道頓堀で陰間狂いをして、借りた御城米(諸藩から民間に貸し出した米)が返済期限に返せなくなったのと・・・どちらがヤバいかしら?
・・・・いや、これはどっちもヤバい気がしないでもないけど・・・。
百物語に美少年のバケモノが出るのと、離縁した女房が金をねだりにやってくるのと・・・どちらが怖いかしら?
高◯山の坊主の稚児になるのと、隠居爺の妾になるのと・・・どっちがゾッとするかしら?
※女人禁制の◯野山のお坊さんは、年寄りになっても男色の相手をさせられる、という俗説があるのよ。
・・・・う~ん、これはどっちもゾッとするわ、正直。
毎月晦日に各家を回ってお祓いをする竈払いの巫女(売春も兼ねる場合も多い)が男だけの家を狙って歩くのと、伽羅の油(鬢付け油)売りの美少年(売春も兼ねる場合も多い)が、いつも女に飢えている中間(下級武士)部屋を嫌がるのと・・・・どちらが商売熱心かしら?
お歯黒をつけている既婚女性の口元と、若衆が毛抜でヒゲを抜いている手付きと・・・どちらか「見られる」かしか?
知らない揚屋の軒先で雨宿りするのと、闇夜に若い俳優(兼陰間)を抱えている宿(売春宿)で提灯を貸さないのと、どちらがソノ気になるかしら?
・・・じゃあ今夜は泊まって遊んでいくかな~、ってなるわよねっ?
風呂屋にいる湯女(売春も兼ねる)とねんごろになるのと、一ヶ月契約の歌舞伎若衆(陰間)を可愛がるのと・・・・どちらがお金がかからないかしら?
女郎を身請けするのと、歌舞伎若衆(兼陰間)に家を買ってやるのと・・・どちらが安上がりかしら?
吉原で、幇間に羽織を貸すのと(絶対返ってこないから!)、歌舞伎役者の付き人に小金を貸すのと・・・・どちらがあきらめがつくかしら?
女郎に色々とねだられて出費が嵩む盆前に吉原に行って女郎と馴染みになるのと、顔見世芝居前に歌舞伎若衆に急に情が湧くのと・・・・どちらが財布が痛まないかしら?
茶屋女が菓子を食っているのと、香料売りの若衆(売春も兼ねる)が秤をいじっているのと・・・どちらが美しいかしら?
花見帰りの女の乗った駕籠から、鹿の子の着物の褄先が見えるのと、屋形船に女形の若衆の後ろ髪が見えるのと、・・・どちらが風流かしら?
裃を着けた若衆が家来に書物を持たせて歩くのと、ナヨナヨとした武家の腰元(上級の女中)が下女に蒔絵のついた文箱をもたせているのと・・・・どちらが凛々しいかしら?
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