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ジュリアン
騎士団長アンドレア
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魔術師レアルの隣にいた紫の髪の騎士がシェンの肩に手を置いて話しかけた。
一介の騎士ではなさそうだ。
雰囲気とオーラが違う。魔術師レアルとも相当仲がよさそうに見えた。
「グラムリア王国副騎士団長までにもなっていたシェンをグリン王国に取られたのは痛すぎた。
今回、本当はお前が帰ってくるという条件をつけてやろうと思ったくらいだ。人命盾にするなんてアホかってレアルにめちゃくちゃ怒られたけどな。」
はは、とその騎士は笑った。魔術師レアルも苦笑いだ。シェンも少し微笑んだ。
騎士がリアンと俺に向き直り、敬礼をした。俺も気おつけをして反応する。
「失礼、申し遅れました、グラムリア王国騎士団長、アンドレアと申します。
リアン殿、お目にかかれて光栄です。そちらはご子息のジュリアン王子、とお見受け致します。」
騎士の名はアンドレアといった。グラムリアほど大きな国の騎士団長ってめっちゃくちゃ偉い人じゃないか!
それにシェンは副騎士団長だったなんて。大物すぎて声が出ない。
うちのグリン王国とグラムリアの王国では規模も格も違う。人口なんてグリン王国とは10倍以上違う大王国だ。経済力も、軍事も違う。
そんなところの、それも王国副騎士団長だったんだと!?そこまでは聞いてない!いや、言ったっけか?実感なかったー!
今まさしくシェンがものすごい圧で俺の中に存在を増した。
俺、俺で大丈夫なのかな…こんなチートに。すごいけど、俺なんかでシェンに合うのか?
「ここまでお出迎えありがとうございます。ご迷惑をかけてしまって申し訳ない。よろしくお願いします。
こちらは息子のジュリアン。シェンが彼の護衛騎士をしてくれて、助かっています。」
リアンが騎士団長アンドレアに挨拶を返した。
アンドレアは目を丸くしてシェンを見た。
「護衛ですか…。へえ、シェンがね…。」
アンドレアが、まじまじと俺を見た。その視線がどういう意味なのかはわからないけれど、小国の王子のたかが護衛にシェンのような大物使っちゃってごめんなさい…。
俺はとんでもなく申し訳ない気持ちになって少し俯いてしまう。
その時、いきなり後ろから俺の肩を誰かが引いた。
バランスを崩して後ろに倒れかけた俺をシェンが胸で抱き止めてそのまま腰に手を廻して抱き締める。引っ張ったのはシェンだった。
「アンドレア、この人は俺の大切な…ジュリアン様だ。」
シェンがアンドレアにそう言って、俺の名を呼んだときに耳元にキスしながら腕に力を込めた。
一介の騎士ではなさそうだ。
雰囲気とオーラが違う。魔術師レアルとも相当仲がよさそうに見えた。
「グラムリア王国副騎士団長までにもなっていたシェンをグリン王国に取られたのは痛すぎた。
今回、本当はお前が帰ってくるという条件をつけてやろうと思ったくらいだ。人命盾にするなんてアホかってレアルにめちゃくちゃ怒られたけどな。」
はは、とその騎士は笑った。魔術師レアルも苦笑いだ。シェンも少し微笑んだ。
騎士がリアンと俺に向き直り、敬礼をした。俺も気おつけをして反応する。
「失礼、申し遅れました、グラムリア王国騎士団長、アンドレアと申します。
リアン殿、お目にかかれて光栄です。そちらはご子息のジュリアン王子、とお見受け致します。」
騎士の名はアンドレアといった。グラムリアほど大きな国の騎士団長ってめっちゃくちゃ偉い人じゃないか!
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そんなところの、それも王国副騎士団長だったんだと!?そこまでは聞いてない!いや、言ったっけか?実感なかったー!
今まさしくシェンがものすごい圧で俺の中に存在を増した。
俺、俺で大丈夫なのかな…こんなチートに。すごいけど、俺なんかでシェンに合うのか?
「ここまでお出迎えありがとうございます。ご迷惑をかけてしまって申し訳ない。よろしくお願いします。
こちらは息子のジュリアン。シェンが彼の護衛騎士をしてくれて、助かっています。」
リアンが騎士団長アンドレアに挨拶を返した。
アンドレアは目を丸くしてシェンを見た。
「護衛ですか…。へえ、シェンがね…。」
アンドレアが、まじまじと俺を見た。その視線がどういう意味なのかはわからないけれど、小国の王子のたかが護衛にシェンのような大物使っちゃってごめんなさい…。
俺はとんでもなく申し訳ない気持ちになって少し俯いてしまう。
その時、いきなり後ろから俺の肩を誰かが引いた。
バランスを崩して後ろに倒れかけた俺をシェンが胸で抱き止めてそのまま腰に手を廻して抱き締める。引っ張ったのはシェンだった。
「アンドレア、この人は俺の大切な…ジュリアン様だ。」
シェンがアンドレアにそう言って、俺の名を呼んだときに耳元にキスしながら腕に力を込めた。
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