国王様は新米騎士を溺愛する

リアン

ルビーの鉱石

王宮に着いても俺はみんなの拍手で迎えられた。

なんかもうね、すごいんだけれど。
嬉しいような、恥ずかしいような。

でも、ルークの部屋に着いてから俺はドッと疲れてソファに座って大きく息を吐いた。
ふと、俺の不安がまだ残っていることを思い出す。
あの島に行ったのは子どもができるようになるものがあるかどうかなんだよな。

ルークの子どもを産みたいんだよ俺は。
さっき、愛し合うガリアスとロビンのあの雰囲気を見て、いいなあと思った。
俺も愛する人とずっとああやって生きていけたらいいな。
ルークと、ずっと。

ん、待て？あれ？
ロビンがもう一人望むのも大丈夫そうなことを言ってたな。
あれはどういうことなんだろうか。

「なに考えてんだ？リアン。」

俺の後ろからルークが抱き締めてきた。振り返りながらキスをする。そのまま長いキスになり、ルークの舌がそっと入ってきた。俺とルークの絡み合う音が胸を疼かせる。

俺はルークにすごく抱いてほしくなった。

なんか俺、発情期？
昨日ルークに迎えに来てもらった夜もそうだけど、俺はなーんかルークを見ると熱っぽくてドキドキして積極的になってしまってる。

あの苔食ったせいで、俺のエロスイッチ入った？元々の性格？

「時間ある…？」
「ん？まあ、夕方まで何もスケジュールないけど…なんで？」
「あの…うぅん…。やっぱいい…。」

恥ずかしくて、赤い顔で俯く俺に何か気づいたのか、ルークが俺の尻をいきなりスルッと撫でた。

「んあぁっ！」

全身にビリビリと電流が走ったように俺は震えてしまった。なんだこれ？
ルークはそんな俺を見て一瞬驚いていたけれど、すぐにニヤっと笑って俺の体を持ち上げてベッドに連れて行った。

激しく貪るようなキスをされて容赦なく服を脱がされていく俺。その度に熱い吐息と体中が熱くたぎるような疼きに襲われる。

俺、まあまあ淡白なほうなはずなんだけれどもなあ。
なんで昨日からこんなにエロいの？

「リアン、カラフの滝の水…毎日飲んでただろう？」
「え？うん…実は…違法、だよね？ん、ひゃっ！」

ルークは俺の肌を満喫するように撫でながら微笑んだ。その指使いひとつひとつをとってもぞくぞくしてしまう。

「あの滝の水の湧くところから滝壺にかけてはな、大きなルビーの鉱脈があることがわかったんだ…。生殖器に働く成分はあのルビーだよ。」

ルークが俺の体を弄びながら説明を続ける。快感の中で俺はそれを真剣に聞いた。

「あのルビーは特別な鉱石でな、まだ研究中だが、発情を促す作用があるようだ。もし体が合えば一定期間、体の中が両性具有に近いような状態になるらしい。そのタイミングで子作りをすれば、子どもが授かる可能性が高まるって仕組みだ。これは同性カップル限定の作用だけどな。
ロビンのところはおそらく彼のルビーのネックレスと、頻繁にあの島へ遊びに行っていたからかもしれん。…リアン、挿れるぞ。」

ルークが俺にゆっくり入ってきて、いつもよりものすごく敏感になっている俺はそれだけでトロトロになった。

「ロビンはガリアスをカラフ島へ一緒に行って子作り計画を立ててるそうだ。
これは国の極秘だから、そのうち安全性をきっちり調べ終えたらルビーを売り出していこうかな、と。…ふっ、リアン、すごい…。」

もう俺は話を聞いてられないほど乱れていた。
ルークの愛が俺をとろかせていく。