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伝説のゆくえ

★フィリックスの優しい情熱 後編

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密室のバスルームに熱が籠る。俺はほどなくフィリックスに果てさせられ、脱力感でくったりしたところを、先にバスローブを羽織ったフィリックスに抱き上げられてバスタオルを背中にかけられた。はだけたバスローブから見えるフィリックスの逞しい胸筋が、これからの情事を予想させて俺は赤くなる。

また抱っこをされた俺はベッドに降ろされた。

「俺、びしょびしょに濡れてるから…その…」
「無意識のその言動が大胆で萌えるな、危険だなあシン…」

フィリックスは微笑んで俺の額にキスをした。

大胆?危険?どのへんが?シーツが湿気るから、拭くか乾かすかにしようって言いたかったんだけど…。なんか違う角度で伝わってるような気がする。

バスローブの紐をとき、それを脱いだフィリックスの裸体。

伝説の竜騎士ってのはさ…ジュニアがみんなドラゴン級なのかな?そういうルールがあるのかな?

俺が伝説になれなかった理由は…非常によくわかりました。

こ、こんなのがまた俺に…目を泳がせながら軽く目まいがした。

愛されるって、大人のすることっていうのをエリアスから一応体験させてもらって、抱かれるって言葉がどういう行動なのかも少し知った。

それから人体の本を読み、国王陛下に借りた本も読破した俺はちょっと知識も大人になったぜ!

いつも冷静で穏やかなフィリックスの違う顔も見てみたい…今の俺にはそんな欲もでてきちゃった。だめな子だな。このままではビッチっていうの?それの一直線かもしれないな。

俺はフィリックスと横になり、後ろから抱き締められ、そっと撫でられた。彼の手が首筋から胸に撫で下ろし、小さな蕾をそっと摘まんだ時、甘い快感に小さな吐息と声がこぼれた。

「ぁ…ッ」

そのままクリクリとねじるように摘ままれる度にピリピリした鋭い気持ちよさが何度も押し寄せる。

「ん、ぁっ、あ、…ァァ」

小刻みに喘ぎながら俺はフィリックスの肘にそっと触れる。

「可愛い…シン、好き…好きだよ…」

囁くフィリックスの声が耳にも気持ちよくて、俺はとろけるような気分になり、フィリックスに酔いしれた。

俺の心を丸裸にして溶かして開いていくような、そんな感覚。
反対の手で俺自身に触れると、撫でてさすって、またいい気持ちにさせてくれる。はあはあと呼吸をしながら昂る俺を夢中にさせるフィリックスの指が何だか憎らしくて胸の辺りが疼いて仕方ない。

「あっあっ、だ、め…ぇ!」

俺はまたフィリックスに自らを果てさせられる。なすがままに弄ばれてる気になった。

「やっ…俺、ばっかり…」
「大丈夫、俺はシンにどんどん夢中になってるから…可愛いその姿をもっと見せて」

微笑むフィリックスに俺は赤くなった。乱れまくって開かれてる俺は一体どんな風に彼の目に映ってるのか気になってたから。淫乱な子に思われてたらどうしよう、とか少し心配だった。

俺の体をバスタオルでさっと拭き取ったフィリックスは俺の足の間に腰かけると膝をぱっくり広げた。羞恥に赤くなる俺に微笑みかけると、何か瓶に入った液体を持って俺に塗り込んできた。

「そ、れ…何?」
「ああ、ハムザが前にくれた。性行為に使う魔薬のお土産…自分も使ってて、これいいぞって」

それ、エリアスも持ってたよな?あの人何を配ってるんだぁ!確かに痛くないし、よかった、ような気がする。またあの夢心地を味わえるのなら悪くはないんだけど、お土産センスの問題な!

指が入ってきて、ぞくぞくして俺の背中が自然に反る。

「ぅああっ、んっ。ん、ん!」

何度も抜き差しされて声が出ちゃう。でももっと奥に来てほしくて足が無意識に開いてしまって余計に恥ずかしくなった俺は横を向いて手の甲を齧った。

「はぁ…可愛すぎるってそれ…」

悩ましい吐息を漏らしたフィリックスが俺の手を軽くどけてキスをする。舌がすぐに入ってきて俺を蹂躙するかのような激しいキスに変わった、時。

フィリックスの腰がグッと押し進み、俺の中に彼が押し拡げて入ってきた。

「うぁっ」

と上げた悲鳴に近い喘ぎもキスに吸いとられていく。フィリックスの唇は俺の喘ぎを全て舌に乗せて呑み込んでいく。入れながらキス…変な興奮が増していき、上も下もフィリックスに犯されてる気分になった。

俺、なんかこの二人にどんどん開発されてるかもしれない。

ようやく唇が解き放たれ、俺は甲高い悲鳴に近い喘ぎ声でフィリックスを全身で感じさせられていた。

「あっあっ、あぁっ、あっ、んっ…」

初めは浅く入っていたけど、フィリックスも俺を求めてどんどん奥に来る。そして、その近くにある俺の一番感じるボタンを押してしまった。

「ンああっ!だ、めっ…!そこぉ…っ!」

フィリックスはもう止まらない。俺のスポットを擦りあげて尚一層動きを激しくした。普段穏やかなフィリックスが獣のように小さなうなり声を上げると、俺の腰をがっちり掴んで激しく俺を突きまくる。それがとても色っぽくてすごく興奮が高まっていく。

「あ、ああっ、も、ぉ…っんっーーーーーっ!」

イった俺は首をのけ反らせてビクビクと大きく痙攣し、フィリックスはぶるっと震えて何度か小刻みに動いて、俺の中に愛の精を放った。

「っ…ぁ…はぁ…フィリックスぅ…。」
「くっ…。シン…シン…」

フィリックスは今まで聞いたことのないような、切なく甘い声で俺を何度も呼び、顔にキスをいくつもくれる。汗ばむ彼の背中を抱き締めた俺はフィリックスの名を呼んだ。

それから何度も何度も愛しあって、話をして、やっとフィリックスと眠ったのは、朝日が上る前くらいだった。



















































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