第二の人生は王子様の花嫁でした。

あいえだ

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本編

★ベンの本音

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ベンが俺の頬を撫でる。その目が優しくて少し安心した。

「私だってそう思っている…。あの時、咄嗟にレイを欲しいと言ったが、いきなり見ず知らずの者についてきてくれるだろうかと不安だった。…それに」

あの時、というのは俺の婚約破棄劇のことだな。ウッドを転生少女に奪われて捨てられた時だ。

「レイが私を愛してくれるなどという確証も自信もなかった。幸運というしかないな。不安だったのは私のほうだ」

俺は少し呆けた表情でベンを見つめてしまった。すると彼の優しい唇が俺のと重なり、離れてから、人差し指でするっと下唇をいとおしげに撫でられた。

「ベンも、不安だった?」
「うん…すごく」
「なんで?ベンが俺を好きになってくれるってすごい幸せだと思ってるよ…」

俺の言葉にベンが少し俯いた。

「こうして知り会えたとしても、相思相愛になれるかなんて全くわからない。それってすごい奇跡なんだと思う。ここでこうやって…レイに話せてるのも、奇跡のひとつ、私は幸せ者だよ…レイ」
「ん?」

「ちゃんと言う。私と…結婚、してほしい…」

へ…俺の涙腺が決壊しそうになる。いや、泣いたらだめだ。ちゃんと話を聞いて、返事をしないと!

「まあ…ベッドでなんて品もムードもないんだが、今伝えたいと思った」

少し照れたようなベンがものすごく可愛い。俺は腕を伸ばしてぎゅっと彼を抱き締めた。

「場所なんてどこでもいい…嬉しい」
「…いいのか?私で」
「俺で、よければ…。ベン、俺をずっとそばにいさせてください」

俺がそう言った時のベンの嬉しそうな表情といったら、この上なかった。
息ができないほど強く抱き締められ、何度も髪にキスをする。それが額に、耳に、頬に降りてきて、また唇にたどり着く。

「ん…っ、ん…、ベン、好き…あいしてる…っ」

俺は何度もそう言いながらベンのなすがままに体を開かれていく。
強く優しく触れながら、お互い天にも昇る気持ちを交歓しあって、ベンに狂わされる。

ベッドに二人の汗が染み込むくらい、何度も激しく抱かれ、俺はシーツの海に何度も爪を立て、押し寄せる快感に悲鳴を上げないように指を咥えた。

「う、ぁっ…!ベ、ベンっ…あああっ」

ベンの背中が震え、こわばった体からもたらされる愛の形が俺の中で溶けるように広がっていく。
今この時、愛しあっているのはきっと二人にとって特別なもの。

「一段落したら…正式に婚約、そして式だ…レイ…」
「ん…。ぅん…」

俺は快感の余韻にまどろみながら、何度も頷いた。




















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