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幕間 8
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168 幕間 8
「なあ、ザック。もう潮時って奴じゃねーのかな」
コイツとコンビを組んで乗合馬車の護衛を始めてもう3年になる。
王都の酒場で飲んでいて偶然知り合い意気投合。お互いパーティを抜けたり解散したりでソロになっていたこともあり、2人でこの仕事を始めた。
オレは当時のパーティと考え方の相違がありそのパーティを抜けて酒場で1人飲んでいた。
ウソです。
同じパーティの魔導士の女の子に振られました。
そして今の相方のフーゴは幼馴染3人でパーティを組んでいたけど、フーゴ以外の2人が結婚するからパーティが解散することになりヤケ酒を飲んでいた時に意気投合して2人で酒を飲みました。
考え方の相違。そう、多分いろいろ違うんだ。お互い好きな季節が違ったり、セロリがダメだったりするのだ。
オレ達を雇っている商会は王国内で乗合馬車の運営を手広くやっている。
郵便事業とも合わせて主に流通、輸送に関わる仕事をしている商会だ。
行商人の中にはマジックバッグを複数持って乗合馬車で移動する奴らも多い。
主要な街や村しかいくことはできないが、時には商会の人間も同乗したりして、そうやって物資を運ぶことで利益を得ている。
たとえば冒険者ギルドで手紙を出したら、一度乗合馬車の御者に渡される。
そこから宛先に一番近いギルドに渡されて職員が定期的にその手紙を配って回る。
田舎だと届くのにひと月かかることもあるが、よっぽどの辺境じゃない限り2、3週間ほどで手紙は届く。
相方のフーゴが潮時じゃないかって言ったのは俺たちが担当している乗合馬車の道筋にある、とある貴族の治める領地が原因だ。
その貴族は王国ではかなりの地位にいる。王都復興に多額の金を払い、さらに賄賂をうまく使って今の地位を築いたともっぱらの噂だ。
この領地が実は酷すぎる。税金が高いせいでその税金が上乗せされ、物価が高い。他の街と比べ4割か5割は高い。役人達は平然と賄賂を要求するし、腐り切っている。上司に気に入られる要領の良いものが出世していくのだ。当然賄賂も飛び交う。
そうなると困るのは末端の立場の弱い領民たちだ。
生活に困った者から借金奴隷になっていく。
その貴族はそういった理由で生まれた大量の借金奴隷を使い自分の領内の街道を整備し、通行料を取り始めた。
役人がそんなのが当然と思う奴らばかりだから当然治安も悪くなる。
冒険者ギルドのない領地の主要な大きい街は犯罪の巣窟になっているらしい。
乗合馬車はそういった領内の街をできるだけ避けて、唯一ギルドがある主要な街だけに停車し、次の日には領の外に出ることにしていた。
当然そうなると物資の流通も悪くなる。
まあ隣の領地などから安く商品を仕入れ、この領地で高値で販売する奴らもいるからそこまで大事にはなっていないのだが。
そういえば田舎から出てきた2人組が街に入る時通行料をぼったくられたことがあったな。確か王都で冒険者になりたいとか言ってたか?
朝方オレたちにお茶を振る舞うやつなんて他にいなかったからな。つい面倒見ちまった。
まあ元気でやっていると良いな。
商会では税金が高いのでこの嫌な街には支店を作っていない。ただ通過するだけだ。通行料は仕方ないがなるべくこの領地にお金を落とすことを避けている。
そんな感じだからオレたちの商会はこの領地の役人に目をつけられてしまった。今までいろいろと嫌がらせを受けている。
ついにこの領地では乗合馬車の運営に乗り出すらしい。
それでついこの間、隣の領にあるうちの支店が襲われた。
放火されたのだ。
幸い燃え広がる前に火は消されたが、このままだったら乗合馬車も襲われるかもしれない。おそらくその場合襲われる場所は隣の領地に入ったあたりだろう。
自分の領地が治安が悪いとは思わせないようにかなり巧妙にやるはずだ。
潮時か……。確かにそうか。
襲われるならオレたちが請け負っている行路だろうな。
フーゴは王都に戻ると言う。
なんだかんだで都会が恋しいそうだ。
オレは……ちょっと王都のギルドに戻るのは気まずい。
領都にでも行ってみるかな。
商人の話だと今一番活気のあるところらしい。
領都は10年前帝国の襲撃にあった。
周辺の村は荒らされ、農地はめちゃくちゃにされたそうだ。
確かここの嫌な貴族も復興の資金を多額の金利で貸し付けたんじゃなかったっけ?
借金返せるようになったのかな。
事務所に戻りフーゴと町に飲みに出かけた。
事務所のある町は小さいが、のんびりしていて暮らしやすい。
都会に比べていろいろ足りないものも多いが、小さい分わかりやすいのがオレは気に入っている。
飯を食うならあの食堂。酒を飲むならこの店。いろいろ悩む必要がないから楽なところがいい。
フーゴと話して次の日に事務所でこの仕事を辞めることを伝えることにした。
代わりが見つかるまでは仕事は続けなければならないだろうが、それは仕方ない。
翌日事務所に行きそのことを話そうとしたが、逆に商会の人間から謝られた。
この行路から商会は撤退するらしい。
一応国にはその理由を報告するらしいが、あの嫌な貴族が何か罰を受けることはおそらくないと思う。
商会としては危険を犯してこの乗合馬車を運営していくだけの利点は無いと判断したらしい。
慈善事業じゃないからな。
だがこの町の人たちはどうなるのだろう。
乗合馬車はこれから隣の領が運営するらしい。きっと法外な料金をふっかけるんだろうな。
まあ可哀想だがオレには関係がない。
この状況を正すのはもっと偉い奴の仕事だ。
結局そのあと1か月、乗合馬車の仕事を請け負い、オレたちは最後の便で王都に向かった。
あの嫌な領地の役人にもうちの商会が撤退することは通知していたので嫌がらせはピタリとおさまった。わかりやすい奴らだな。ほんと三流だぜ。
領都の方向にも商会の乗合馬車は出ている。
退職金は出ないが領都まで送ってもらえるそうだ。
乗り換えの街でフーゴと別れ馬車に乗る。
領都に着いたらどうするかな。
まあ冒険者をやるしか選択肢はないんだけどな。
季節はそろそろ夏になる。
わりと夏は好きな方だ。
わかりやすいのが良い。中途半端に寒いか暑いかわかりにくい季節よりもオレはそういう単純なものが好きだ。
どこかのパーティに入って魔物でも狩ってみるかな。
こう見えてランクはBランクだ。多少の魔物に遅れをとることはない。
馬車の中は冷房の魔道具が効いている。
それどころか空気の入った敷物が座る部分に敷かれていてかなり車内は快適だ。
誰だろうなこんなもの考えたのは。なかなか良いじゃねえか。
揺れの少ない馬車の中でひと眠りすることにした。
「なあ、ザック。もう潮時って奴じゃねーのかな」
コイツとコンビを組んで乗合馬車の護衛を始めてもう3年になる。
王都の酒場で飲んでいて偶然知り合い意気投合。お互いパーティを抜けたり解散したりでソロになっていたこともあり、2人でこの仕事を始めた。
オレは当時のパーティと考え方の相違がありそのパーティを抜けて酒場で1人飲んでいた。
ウソです。
同じパーティの魔導士の女の子に振られました。
そして今の相方のフーゴは幼馴染3人でパーティを組んでいたけど、フーゴ以外の2人が結婚するからパーティが解散することになりヤケ酒を飲んでいた時に意気投合して2人で酒を飲みました。
考え方の相違。そう、多分いろいろ違うんだ。お互い好きな季節が違ったり、セロリがダメだったりするのだ。
オレ達を雇っている商会は王国内で乗合馬車の運営を手広くやっている。
郵便事業とも合わせて主に流通、輸送に関わる仕事をしている商会だ。
行商人の中にはマジックバッグを複数持って乗合馬車で移動する奴らも多い。
主要な街や村しかいくことはできないが、時には商会の人間も同乗したりして、そうやって物資を運ぶことで利益を得ている。
たとえば冒険者ギルドで手紙を出したら、一度乗合馬車の御者に渡される。
そこから宛先に一番近いギルドに渡されて職員が定期的にその手紙を配って回る。
田舎だと届くのにひと月かかることもあるが、よっぽどの辺境じゃない限り2、3週間ほどで手紙は届く。
相方のフーゴが潮時じゃないかって言ったのは俺たちが担当している乗合馬車の道筋にある、とある貴族の治める領地が原因だ。
その貴族は王国ではかなりの地位にいる。王都復興に多額の金を払い、さらに賄賂をうまく使って今の地位を築いたともっぱらの噂だ。
この領地が実は酷すぎる。税金が高いせいでその税金が上乗せされ、物価が高い。他の街と比べ4割か5割は高い。役人達は平然と賄賂を要求するし、腐り切っている。上司に気に入られる要領の良いものが出世していくのだ。当然賄賂も飛び交う。
そうなると困るのは末端の立場の弱い領民たちだ。
生活に困った者から借金奴隷になっていく。
その貴族はそういった理由で生まれた大量の借金奴隷を使い自分の領内の街道を整備し、通行料を取り始めた。
役人がそんなのが当然と思う奴らばかりだから当然治安も悪くなる。
冒険者ギルドのない領地の主要な大きい街は犯罪の巣窟になっているらしい。
乗合馬車はそういった領内の街をできるだけ避けて、唯一ギルドがある主要な街だけに停車し、次の日には領の外に出ることにしていた。
当然そうなると物資の流通も悪くなる。
まあ隣の領地などから安く商品を仕入れ、この領地で高値で販売する奴らもいるからそこまで大事にはなっていないのだが。
そういえば田舎から出てきた2人組が街に入る時通行料をぼったくられたことがあったな。確か王都で冒険者になりたいとか言ってたか?
朝方オレたちにお茶を振る舞うやつなんて他にいなかったからな。つい面倒見ちまった。
まあ元気でやっていると良いな。
商会では税金が高いのでこの嫌な街には支店を作っていない。ただ通過するだけだ。通行料は仕方ないがなるべくこの領地にお金を落とすことを避けている。
そんな感じだからオレたちの商会はこの領地の役人に目をつけられてしまった。今までいろいろと嫌がらせを受けている。
ついにこの領地では乗合馬車の運営に乗り出すらしい。
それでついこの間、隣の領にあるうちの支店が襲われた。
放火されたのだ。
幸い燃え広がる前に火は消されたが、このままだったら乗合馬車も襲われるかもしれない。おそらくその場合襲われる場所は隣の領地に入ったあたりだろう。
自分の領地が治安が悪いとは思わせないようにかなり巧妙にやるはずだ。
潮時か……。確かにそうか。
襲われるならオレたちが請け負っている行路だろうな。
フーゴは王都に戻ると言う。
なんだかんだで都会が恋しいそうだ。
オレは……ちょっと王都のギルドに戻るのは気まずい。
領都にでも行ってみるかな。
商人の話だと今一番活気のあるところらしい。
領都は10年前帝国の襲撃にあった。
周辺の村は荒らされ、農地はめちゃくちゃにされたそうだ。
確かここの嫌な貴族も復興の資金を多額の金利で貸し付けたんじゃなかったっけ?
借金返せるようになったのかな。
事務所に戻りフーゴと町に飲みに出かけた。
事務所のある町は小さいが、のんびりしていて暮らしやすい。
都会に比べていろいろ足りないものも多いが、小さい分わかりやすいのがオレは気に入っている。
飯を食うならあの食堂。酒を飲むならこの店。いろいろ悩む必要がないから楽なところがいい。
フーゴと話して次の日に事務所でこの仕事を辞めることを伝えることにした。
代わりが見つかるまでは仕事は続けなければならないだろうが、それは仕方ない。
翌日事務所に行きそのことを話そうとしたが、逆に商会の人間から謝られた。
この行路から商会は撤退するらしい。
一応国にはその理由を報告するらしいが、あの嫌な貴族が何か罰を受けることはおそらくないと思う。
商会としては危険を犯してこの乗合馬車を運営していくだけの利点は無いと判断したらしい。
慈善事業じゃないからな。
だがこの町の人たちはどうなるのだろう。
乗合馬車はこれから隣の領が運営するらしい。きっと法外な料金をふっかけるんだろうな。
まあ可哀想だがオレには関係がない。
この状況を正すのはもっと偉い奴の仕事だ。
結局そのあと1か月、乗合馬車の仕事を請け負い、オレたちは最後の便で王都に向かった。
あの嫌な領地の役人にもうちの商会が撤退することは通知していたので嫌がらせはピタリとおさまった。わかりやすい奴らだな。ほんと三流だぜ。
領都の方向にも商会の乗合馬車は出ている。
退職金は出ないが領都まで送ってもらえるそうだ。
乗り換えの街でフーゴと別れ馬車に乗る。
領都に着いたらどうするかな。
まあ冒険者をやるしか選択肢はないんだけどな。
季節はそろそろ夏になる。
わりと夏は好きな方だ。
わかりやすいのが良い。中途半端に寒いか暑いかわかりにくい季節よりもオレはそういう単純なものが好きだ。
どこかのパーティに入って魔物でも狩ってみるかな。
こう見えてランクはBランクだ。多少の魔物に遅れをとることはない。
馬車の中は冷房の魔道具が効いている。
それどころか空気の入った敷物が座る部分に敷かれていてかなり車内は快適だ。
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