139 / 236
原価の計算
しおりを挟む
140 原価の計算
一夜明けて、今日は朝市に寄ったらロイの実家のパン屋に行く。
僕もフェルも楽しみにしていた。
お米に飽きたというわけではない。
この前ロイにもらったパンがとても美味しかったからだ。
店に近づくにつれてパンの焼けるいい匂いがする。
時間は7時半にもなっていない。
たぶん開店して間もないのだろうけど店にはすでに大勢のお客さんがいた。
近所の主婦に冒険者、朝市で多く見かけるようなお屋敷の勤め人もいる。
一番人気だというロイが作ったと思われる惣菜パンと、バゲットを1本。フェルがアップルパイを買った。
忙しそうだから目があったロイに手を振って家に帰った。
あとでロイには「家族に紹介したかったのになんですぐ帰っちゃうんすか」と怒られてしまった。なので次の木曜日の休みの日にはゆっくりロイのパン屋に買い物に行く約束をした。
だいぶ完成に近づいて来たコンソメの素を使って手早くスープを作ったら、王宮のオムレツを作る。
スープには野菜をたくさん入れたから朝ごはんはこれだけだ。
朝から美味しいパンが食べられて大満足だ。アップルパイを少しフェルにもらったけど今まで食べたどんなアップルパイより美味しかった。
ギルドに向かうフェルと途中で別れて店に向かう。今日は師匠がいないので少し早めに来た。
まただいぶ仕込みの量が増えていた。僕が仕事を始めた時よりだいたい1.5倍になってるんじゃないだろうか。夜帰る時もまだけっこうお客さんは居て、師匠もサンドラさんも少し疲れ気味だ。
昨日は店内の掃除をきちんとやって帰れなかったから、スープの出汁の準備をしたらいつもより念入りに掃除する。
ロイが来て今朝のことを怒られた。
忙しそうだから話かけられなかったと謝る。
そして黙々と仕込みを終わらせる。
この時間も実はけっこう気に入っている。不思議と懐かしい気がするんだ。
前世の僕もこの時間が好きだったのではないだろうか。
スープは久しぶりの中華風の鶏がらスープを作る。鶏ガラはサンドラ姉さんがやっていたように、少しお酒と塩で揉み込んだら湯引きして汚れを落としておく。
コーヒーを飲みながらサンドラ姉さんに調味料の原価の計算のやり方を聞く。
王都お店にはだいたい大、中、小の樽があって、大きさが不揃いの瓶があり、普段買う調味料などはそういった容器に入って売られている。
保存瓶の大きさは同じ店で購入すれば揃えられるけど、樽や瓶のそれぞれの容量がよくわからない。
大さじと小さじの大体の量はわかるけど、樽や瓶に入った物の容量を測る方法がわからなかった。
店によって基準がまちまちなのだ。
「そんなにきっちりやる必要はないのよ。だいたいわかっていればいいわ。たとえば商人は仕入れの時に、はかりを使って重さで取引したりするけれど、あたしたちはそこまではしないわ。それも含めて目を養うってことが必要なの。たとえばケイがいつも使ってる保存瓶があるでしょう?それを基準で考えて、保存瓶何個にこの調味料は分けられるか、自分の中に基準を作るのよ」
サンドラ姉さんはそこまで言ってコーヒーを一口飲む。
「そうしたら、その保存瓶の中身が普段使ってる匙で何杯分なのか分かれば大体の値段は出せるでしょう。基準は人それぞれね。大まかに分かれば細かいことはどうでもいいわ」
そしてサンドラ姉さんは一呼吸おいて真面目な表情になる。
「王都ではもうあまり見ないけど、場所によっては混ぜ物を入れて売る商人もいるの。それに騙されないことも大事だけれど、もしそれを使わないと料理が作れないとしたらどうする?その場合混ぜ物を除いた本当の原価を出す必要があるわ。料理を単純に作れたらいいってわけではないの。それを商売にするにはきちんと利益を出さなくてはいけないわ」
原価の計算は重要だとはわかっていたつもりだけど、改めてきちんとやるとその作業は難しいと思った。師匠が僕に言わんとしていることが少しわかって来た。
そのあとサンドラ姉さんは店で使う調味料の大体の目安の値段を教えてくれた。
「クライブには内緒よ。今度市場に行って自分でも計算してみなさい」
鶏がらスープを仕上げて、最後に大さじ2杯、醤油を入れる。
うん。やっぱり醤油を入れると味が引き締まる。
サンドラ姉さんに味を見てもらう。
「醤油を入れたの?味は良いわ。このまま出して良いけど、ちゃんと原価は計算するのよ。一度醤油と、あなたが使っている味噌の原価をしっかり出すと良いわ」
醤油と味噌が高いのは知っている。でも普段はざっくりとしか考えていなかった。
お米の原価がかなり安いので、それと相殺して使っているつもりだったからあまり深く考えてこなかったのだ。
大さじ2杯で一体いくらなんだろう。
休みの日に計算してみよう。
フェルが出勤して来て開店の準備をする。暖かい麦茶を用意して、外に並ぶお客さんを出迎えた。
もう常連になりつつある見知った冒険者たちがゾロゾロと店に入ってくる。
テーブルに着いたお客さんたちに暖かい麦茶を出した。
今日も忙しそうだ。
フェルに頼んで見知った冒険者たちにポーションを1本ずつ渡してもらう。
不思議なことに一度もらったことがある人たちは2本目を受け取ろうとしなかった。
「俺はもう持ってるからまだもらってない別の奴に渡してくれ」
そう言って、みんな受け取ったポーションを使ってしまうまでは新しい物は受け取ろうとしなかった。
土曜日はとにかく忙しい。表に並んでるお客さんも普段より多い。
師匠が休みだから厨房はますます混乱している。
表に並んでる客の人数を聞かれて、お茶を配りつつ数を数える。30人お客さんは並んでいた。
「仕方ないわね。昼の営業を30分伸ばすわよ。ケイ。あんたまかない作りなさい。お米を使った料理ね。原価とか気にしなくて良いから手早く食べられるものをお願い」
お米はもう水につけてあったのでそれを使ってご飯を炊く。
炊けるまでの時間ひたすら動き回って働く。
エプロン姿のフェルを鑑賞する余裕さえなかった。
いつもより30分長くした昼の営業が終わると、みんなぐったりとしていた。フェルも少しくたびれたようだ。
冷やしておいた麦茶をみんなに配る。
原価は気にするなと言われたので親子丼を作ることにする。鶏肉を少しもらって、出汁の代わりに今日の鶏がらスープを少し薄めて使う。
タマネギにしっかり味が染み込んだらひとつずつ丁寧に、できるだけタマゴがふんわり仕上がるように作った。
お好みでかけれるように唐辛子の粉も用意して、簡単に作った味噌汁と一緒に出す。
「これ……美味しいじゃない。これも東の国の料理なの?」
驚くサンドラ姉さんの横で、スプーンでロイは親子丼をかき込んでいる。
フェルは大人しく食べているけど、目が合うと微笑んでくれた。
「親子丼って言います。少し残酷ですけど、親の鶏肉と子供であるタマゴを使った料理です。東の国ではお米の上にこうやって具材を乗せて食べる料理のことをどんぶりって呼ぶんです。これは親子をどんぶりに乗せて食べるから親子丼ですね。他にもいろんなどんぶりがあるんですよ」
「食べやすいし良いじゃない。醤油が高いから原価はその分かかってしまうけど、お米を使う前提で作るならギリギリ許容範囲ね」
「原価の話は今勉強中ですから今後工夫していきますけど、この料理を出すとしたら、マルコさんのピザ屋みたいに安く調味料が手に入るところで店を開くしかないかもしれませんね。味付けがほとんど完成されてしまってるんですよ」
「そうね。あら、ケイ。マルコを知っているの?」
「はい。前に遠征に行った時にピザソースの作り方を教えてもらいました」
「あなたもけっこう顔が広いのね。マルコのトマトソースはこの店のトマトソースの原型よ。そこから原価を抑えるように工夫して作ってあるの。そのうち作り方を教えるわ。焦らず頑張りなさい」
そう言ってサンドラ姉さんは、男らしくどんぶり飯をかき込み始めた。
食べる姿がいつもと少し様子が違ったけど、美味しそうに食べているので良いことにする。
そのあとみんなで仕込みを急いで終わらせて、夜の営業を必死にこなした。
今日の蒸留酒の売り上げは過去最高のものになったそうだ。
ビールと比べて蒸留酒の方がかなり原価は安い。
帳簿をつけるサンドラ姉さんが少し悪い顔になっていた。
一夜明けて、今日は朝市に寄ったらロイの実家のパン屋に行く。
僕もフェルも楽しみにしていた。
お米に飽きたというわけではない。
この前ロイにもらったパンがとても美味しかったからだ。
店に近づくにつれてパンの焼けるいい匂いがする。
時間は7時半にもなっていない。
たぶん開店して間もないのだろうけど店にはすでに大勢のお客さんがいた。
近所の主婦に冒険者、朝市で多く見かけるようなお屋敷の勤め人もいる。
一番人気だというロイが作ったと思われる惣菜パンと、バゲットを1本。フェルがアップルパイを買った。
忙しそうだから目があったロイに手を振って家に帰った。
あとでロイには「家族に紹介したかったのになんですぐ帰っちゃうんすか」と怒られてしまった。なので次の木曜日の休みの日にはゆっくりロイのパン屋に買い物に行く約束をした。
だいぶ完成に近づいて来たコンソメの素を使って手早くスープを作ったら、王宮のオムレツを作る。
スープには野菜をたくさん入れたから朝ごはんはこれだけだ。
朝から美味しいパンが食べられて大満足だ。アップルパイを少しフェルにもらったけど今まで食べたどんなアップルパイより美味しかった。
ギルドに向かうフェルと途中で別れて店に向かう。今日は師匠がいないので少し早めに来た。
まただいぶ仕込みの量が増えていた。僕が仕事を始めた時よりだいたい1.5倍になってるんじゃないだろうか。夜帰る時もまだけっこうお客さんは居て、師匠もサンドラさんも少し疲れ気味だ。
昨日は店内の掃除をきちんとやって帰れなかったから、スープの出汁の準備をしたらいつもより念入りに掃除する。
ロイが来て今朝のことを怒られた。
忙しそうだから話かけられなかったと謝る。
そして黙々と仕込みを終わらせる。
この時間も実はけっこう気に入っている。不思議と懐かしい気がするんだ。
前世の僕もこの時間が好きだったのではないだろうか。
スープは久しぶりの中華風の鶏がらスープを作る。鶏ガラはサンドラ姉さんがやっていたように、少しお酒と塩で揉み込んだら湯引きして汚れを落としておく。
コーヒーを飲みながらサンドラ姉さんに調味料の原価の計算のやり方を聞く。
王都お店にはだいたい大、中、小の樽があって、大きさが不揃いの瓶があり、普段買う調味料などはそういった容器に入って売られている。
保存瓶の大きさは同じ店で購入すれば揃えられるけど、樽や瓶のそれぞれの容量がよくわからない。
大さじと小さじの大体の量はわかるけど、樽や瓶に入った物の容量を測る方法がわからなかった。
店によって基準がまちまちなのだ。
「そんなにきっちりやる必要はないのよ。だいたいわかっていればいいわ。たとえば商人は仕入れの時に、はかりを使って重さで取引したりするけれど、あたしたちはそこまではしないわ。それも含めて目を養うってことが必要なの。たとえばケイがいつも使ってる保存瓶があるでしょう?それを基準で考えて、保存瓶何個にこの調味料は分けられるか、自分の中に基準を作るのよ」
サンドラ姉さんはそこまで言ってコーヒーを一口飲む。
「そうしたら、その保存瓶の中身が普段使ってる匙で何杯分なのか分かれば大体の値段は出せるでしょう。基準は人それぞれね。大まかに分かれば細かいことはどうでもいいわ」
そしてサンドラ姉さんは一呼吸おいて真面目な表情になる。
「王都ではもうあまり見ないけど、場所によっては混ぜ物を入れて売る商人もいるの。それに騙されないことも大事だけれど、もしそれを使わないと料理が作れないとしたらどうする?その場合混ぜ物を除いた本当の原価を出す必要があるわ。料理を単純に作れたらいいってわけではないの。それを商売にするにはきちんと利益を出さなくてはいけないわ」
原価の計算は重要だとはわかっていたつもりだけど、改めてきちんとやるとその作業は難しいと思った。師匠が僕に言わんとしていることが少しわかって来た。
そのあとサンドラ姉さんは店で使う調味料の大体の目安の値段を教えてくれた。
「クライブには内緒よ。今度市場に行って自分でも計算してみなさい」
鶏がらスープを仕上げて、最後に大さじ2杯、醤油を入れる。
うん。やっぱり醤油を入れると味が引き締まる。
サンドラ姉さんに味を見てもらう。
「醤油を入れたの?味は良いわ。このまま出して良いけど、ちゃんと原価は計算するのよ。一度醤油と、あなたが使っている味噌の原価をしっかり出すと良いわ」
醤油と味噌が高いのは知っている。でも普段はざっくりとしか考えていなかった。
お米の原価がかなり安いので、それと相殺して使っているつもりだったからあまり深く考えてこなかったのだ。
大さじ2杯で一体いくらなんだろう。
休みの日に計算してみよう。
フェルが出勤して来て開店の準備をする。暖かい麦茶を用意して、外に並ぶお客さんを出迎えた。
もう常連になりつつある見知った冒険者たちがゾロゾロと店に入ってくる。
テーブルに着いたお客さんたちに暖かい麦茶を出した。
今日も忙しそうだ。
フェルに頼んで見知った冒険者たちにポーションを1本ずつ渡してもらう。
不思議なことに一度もらったことがある人たちは2本目を受け取ろうとしなかった。
「俺はもう持ってるからまだもらってない別の奴に渡してくれ」
そう言って、みんな受け取ったポーションを使ってしまうまでは新しい物は受け取ろうとしなかった。
土曜日はとにかく忙しい。表に並んでるお客さんも普段より多い。
師匠が休みだから厨房はますます混乱している。
表に並んでる客の人数を聞かれて、お茶を配りつつ数を数える。30人お客さんは並んでいた。
「仕方ないわね。昼の営業を30分伸ばすわよ。ケイ。あんたまかない作りなさい。お米を使った料理ね。原価とか気にしなくて良いから手早く食べられるものをお願い」
お米はもう水につけてあったのでそれを使ってご飯を炊く。
炊けるまでの時間ひたすら動き回って働く。
エプロン姿のフェルを鑑賞する余裕さえなかった。
いつもより30分長くした昼の営業が終わると、みんなぐったりとしていた。フェルも少しくたびれたようだ。
冷やしておいた麦茶をみんなに配る。
原価は気にするなと言われたので親子丼を作ることにする。鶏肉を少しもらって、出汁の代わりに今日の鶏がらスープを少し薄めて使う。
タマネギにしっかり味が染み込んだらひとつずつ丁寧に、できるだけタマゴがふんわり仕上がるように作った。
お好みでかけれるように唐辛子の粉も用意して、簡単に作った味噌汁と一緒に出す。
「これ……美味しいじゃない。これも東の国の料理なの?」
驚くサンドラ姉さんの横で、スプーンでロイは親子丼をかき込んでいる。
フェルは大人しく食べているけど、目が合うと微笑んでくれた。
「親子丼って言います。少し残酷ですけど、親の鶏肉と子供であるタマゴを使った料理です。東の国ではお米の上にこうやって具材を乗せて食べる料理のことをどんぶりって呼ぶんです。これは親子をどんぶりに乗せて食べるから親子丼ですね。他にもいろんなどんぶりがあるんですよ」
「食べやすいし良いじゃない。醤油が高いから原価はその分かかってしまうけど、お米を使う前提で作るならギリギリ許容範囲ね」
「原価の話は今勉強中ですから今後工夫していきますけど、この料理を出すとしたら、マルコさんのピザ屋みたいに安く調味料が手に入るところで店を開くしかないかもしれませんね。味付けがほとんど完成されてしまってるんですよ」
「そうね。あら、ケイ。マルコを知っているの?」
「はい。前に遠征に行った時にピザソースの作り方を教えてもらいました」
「あなたもけっこう顔が広いのね。マルコのトマトソースはこの店のトマトソースの原型よ。そこから原価を抑えるように工夫して作ってあるの。そのうち作り方を教えるわ。焦らず頑張りなさい」
そう言ってサンドラ姉さんは、男らしくどんぶり飯をかき込み始めた。
食べる姿がいつもと少し様子が違ったけど、美味しそうに食べているので良いことにする。
そのあとみんなで仕込みを急いで終わらせて、夜の営業を必死にこなした。
今日の蒸留酒の売り上げは過去最高のものになったそうだ。
ビールと比べて蒸留酒の方がかなり原価は安い。
帳簿をつけるサンドラ姉さんが少し悪い顔になっていた。
53
お気に入りに追加
230
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧乏育ちの私が転生したらお姫様になっていましたが、貧乏王国だったのでスローライフをしながらお金を稼ぐべく姫が自らキリキリ働きます!
Levi
ファンタジー
前世は日本で超絶貧乏家庭に育った美樹は、ひょんなことから異世界で覚醒。そして姫として生まれ変わっているのを知ったけど、その国は超絶貧乏王国。 美樹は貧乏生活でのノウハウで王国を救おうと心に決めた!
※エブリスタさん版をベースに、一部少し文字を足したり引いたり直したりしています
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
鍵の王~才能を奪うスキルを持って生まれた僕は才能を与える王族の王子だったので、裏から国を支配しようと思います~
真心糸
ファンタジー
【あらすじ】
ジュナリュシア・キーブレスは、キーブレス王国の第十七王子として生を受けた。
キーブレス王国は、スキル至上主義を掲げており、高ランクのスキルを持つ者が権力を持ち、低ランクの者はゴミのように虐げられる国だった。そして、ジュナの一族であるキーブレス王家は、魔法などのスキルを他人に授与することができる特殊能力者の一族で、ジュナも同様の能力が発現することが期待された。
しかし、スキル鑑定式の日、ジュナが鑑定士に言い渡された能力は《スキル無し》。これと同じ日に第五王女ピアーチェスに言い渡された能力は《Eランクのギフトキー》。
つまり、スキル至上主義のキーブレス王国では、死刑宣告にも等しい鑑定結果であった。他の王子たちは、Cランク以上のギフトキーを所持していることもあり、ジュナとピアーチェスはひどい差別を受けることになる。
お互いに近い境遇ということもあり、身を寄せ合うようになる2人。すぐに仲良くなった2人だったが、ある日、別の兄弟から命を狙われる事件が起き、窮地に立たされたジュナは、隠された能力《他人からスキルを奪う能力》が覚醒する。
この事件をきっかけに、ジュナは考えを改めた。この国で自分と姉が生きていくには、クズな王族たちからスキルを奪って裏から国を支配するしかない、と。
これは、スキル至上主義の王国で、自分たちが生き延びるために闇組織を結成し、裏から王国を支配していく物語。
【他サイトでの掲載状況】
本作は、カクヨム様、小説家になろう様、ノベルアップ+様でも掲載しています。
俺の召喚獣だけレベルアップする
摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話
主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った
しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった
それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する
そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった
この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉
神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく……
※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!!
内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません?
https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html
せっかく異世界に転生できたんだから、急いで生きる必要なんてないよね?ー明日も俺はスローなライフを謳歌したいー
ジミー凌我
ファンタジー
日夜仕事に追われ続ける日常を毎日毎日繰り返していた。
仕事仕事の毎日、明日も明後日も仕事を積みたくないと生き急いでいた。
そんな俺はいつしか過労で倒れてしまった。
そのまま死んだ俺は、異世界に転生していた。
忙しすぎてうわさでしか聞いたことがないが、これが異世界転生というものなのだろう。
生き急いで死んでしまったんだ。俺はこの世界ではゆっくりと生きていきたいと思った。
ただ、この世界にはモンスターも魔王もいるみたい。
この世界で最初に出会ったクレハという女の子は、細かいことは気にしない自由奔放な可愛らしい子で、俺を助けてくれた。
冒険者としてゆったり生計を立てていこうと思ったら、以外と儲かる仕事だったからこれは楽な人生が始まると思った矢先。
なぜか2日目にして魔王軍の侵略に遭遇し…。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる