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指導
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65 指導
「しっかり食え!そんなんじゃ動けないぞ」
朝起きて集合場所に向かったら、ギルマスがまずは朝食を食べろと言い出した。
「心配せんでも早朝はまだホーンラビットは動かん。朝日が登ってからだな。奴らが活発に動き出すのは」
昨日も一昨日も夜明け前に出発していた。
「魔物が活発に動き出すのは体がある程度あったまってからだ。血の巡りが良くなって、奴らは腹が減ってくる。これは動物と同じ体の仕組みを持つ全ての魔物に共通して言えることだ。だから朝一番の奇襲は成功率が高い。魔物といえ、相手は生きているんだ。生きている限りは体の仕組みは俺たちとそう変わらない」
食べながらギルマスが僕らに教えてくれる。
「魔物より先に食って、先に体が動けるように先手を打つんだ。朝食は大事だぞ。そしてできるだけ温かいものを食べたほうがいい」
ギルマスの言うことにフェルは頷きながら聞いている。
その後馬車に乗り、日が登ったくらいに今日の狩り場に着いた。
エサの準備をしてしばらく待機。
ギルマスはサリーさんたちと何か話している。見学者らしい人たちも一緒だ。商業ギルドの職員とこの街の役人だそうだ。ライツも加わって柵の説明をしている。
「ギルマス。準備できました!」
「よーし。まずは普段通りにやってみろ。エサは広範囲に撒け」
ギルマスがそう言うので狩りを開始する。
昨日フェルがやった通り、広範囲に餌を撒いて様子を見てみた。
「ケイ。魔物の気配がわかるか?」
ギルマスが聞いてくる。
「故郷の村では森で採取をしていました。動物の気配なら少しわかります」
「魔物も動物も実際ほとんど変わらん。集中してこの辺りの気配を探ってみろ」
そう言われてやってみるけれどなかなかうまくいかない。なんとなく何かいるなーってことはわかるのだけど。
「森でやっていたことを思い出せ。大体わかればいい。生き物の気配を感じるんだ」
あー。森でやっていたようなことか。
なんとなく危険な気配と獲物になりそうな安全な気配と2種類くらいかな。とにかく危険な気配を感じたらすぐ逃げていた。
危険かどうかわからないけど、何かが集まってきているような、そんな感覚。
左側の方が多い?左側から多く集まってきているのかな。
そのことをギルマスに伝えると、
「今はとりあえずそのくらいでいいだろう。そのうちいろいろな魔物に出会えば、その気配がわかるようになる。お前が感じた通り左側からたくさんホーンラビットが来ているようだな。次はその方向にエサを多めに撒け」
そう言われた。
指揮というよりも、朝一からギルドマスターに冒険者の指導を受けているような感じだ。
でも、思うにこれは貴重な経験だと思う。こんなこと普通ありえないよ。
「来たぞ」
ギルドマスターが言うと柵の切れ目からホーンラビットが1匹顔を出す。
エサを食べながら徐々に柵の外側に出てくる。それに続いて1匹、また1匹とホーンラビットが出てくる。
「初手はケイが行け。フェルはケイが倒しそこなった個体を確実に狩れ」
勢いよくホーンラビットに切りつけて出てきたホーンラビットの頭蓋骨を割る。
「ケイ。大振りすぎる。もっとコンパクトに切り付けるんだ。次の行動にすぐ移れるような力加減だ。一撃でトドメを刺そうと思うな。それよりも次の行動にすぐ移れるような剣裁きをしろ」
「はい!」
「フェル!しばらくケイに前衛をさせる。お前はケイの支援だ。倒しきれなかった奴を片っ端から切れ。ロラン!とりあえずウサギをこっちに放り投げろ。ケイ!3匹倒したら位置を変えろ。でないとロランが入れない」
あぁ、これいつもフェルがやってくれてるやつだ。そういうことだったのか。
ギルマスはロランさんが放り投げたホーンラビットの死骸を箱に入れ、何故だかライツが解体場所まで運んでいる。
そっか、今日は作るものないもんな。ライツありがとう。
「フェル。ケイと前衛を交代しろ。ケイは少し下がって休め。斬撃がぶれて来ているぞ」
実はけっこう限界だった。いつもはフェルのフォローがあるから平気だったけど、こう言う風にしっかり前衛を受け持つとけっこうしんどい。
フェルが軽やかにホーンラビットを次々倒していく。ちゃんとロランさんが運びやすいように体の位置や倒した獲物の位置など工夫していることがわかる。
なるほどなぁ。やってみてはじめてわかることがあるんだな。
「フェル。そろそろ休憩だ。そいつを倒したら一度柵を閉じろ」
そう言われて休憩を取るとギルマスが来て話し始める。
「ケイ。さっきフェルがやっていたようなことを弓でできるか?」
魔道コンロで麦茶を入れてみんなに配る。
以前はフェルが早過ぎて、うっかりフェルに当たってしまいそうだったから弓は使っていなかったけど、慣れてきた今ならなんかできる気がした。問題は速射で矢を急所に当てられるかなんだけど……。
「お前は残念だが前衛向きではない。体力も攻撃力も足りていない。ゴブリンが集団で襲ってきたとしたらおそらくお前1人では勝てないだろう。ホーンラビットくらいならなんとかなっているがな」
自分でもそう思う。ゴブリンは一対一でなら処理できると思うけど、集団戦になればいつかは深傷を負って蹂躙されてしまうと思う。
「フェルは前衛だ。それを支援するような攻撃方法を今のうちに訓練しておいた方がいい。まあ、お前のいいところはそういう支援を必要とするような状況を徹底的に避けるところなんだがな。実は俺は、お前のそういうところを高く評価している。そんなお前だからこんな狩りの方法を考えだしたんだろ?」
「はい。フェルはとても強いのですが、それでもとにかく怪我をして欲しくなくって」
「毎回こんな柵やら罠やら作って戦えるわけじゃない。もしかするとお前ならまたなんかバカみたいな方法を思いつくかもしれんが、要はフェルを守りたいのだろ?その手段はできるだけ多い方がいいと思うぞ」
そう僕に言って、ギルマスはフェルに次は僕に弓で支援させると伝え、少し打ち合わせをしておけと言い残し柵の方に向かって歩いて行った。
「ギルマスが弓での支援も訓練しておいた方がいいって言ってさ、どういう風に攻撃すればフェルはやりやすい?」
「ふむ、そうだな。とりあえずは私から遠い個体を狙ってもらって、あとは私が後ろにホーンラビットを逸らしてしまった場合だな。その個体を振り向いて処理するよりも倒してもらった方がたぶん楽だ。だが申し訳ないのだが、私も弓で戦闘を支援してもらったことは無いのだ。どうすれば良いのかはよくわからない」
「わかった。とにかくやってみる」
エサは左側に多めに撒いた。だんだんとホーンラビットの気配が濃くなってくる。
柵の間から次々とホーンラビットが出てくる。フェルが自分の右側のホーンラビットに切り付けると同時に、反対側のホーンラビットに矢を放つ。命中した。矢筒から3本矢を抜いて構える。離れた位置から飛びかかろうとしている奴に一射、続けてフェルがいなして着地する瞬間を狙って矢を放つ。急いで放ったのでこれは命中しなかった。
「急いで多くの矢を打っても当たらなければ意味がない。もっとフェルの動きを見て必要なところに撃つんだ」
たぶんフェルの足捌きや、体の位置など、理由があってそう動いているんだろう。
必要なところって言うけどそんなの僕にわかるかな?
「しっかり食え!そんなんじゃ動けないぞ」
朝起きて集合場所に向かったら、ギルマスがまずは朝食を食べろと言い出した。
「心配せんでも早朝はまだホーンラビットは動かん。朝日が登ってからだな。奴らが活発に動き出すのは」
昨日も一昨日も夜明け前に出発していた。
「魔物が活発に動き出すのは体がある程度あったまってからだ。血の巡りが良くなって、奴らは腹が減ってくる。これは動物と同じ体の仕組みを持つ全ての魔物に共通して言えることだ。だから朝一番の奇襲は成功率が高い。魔物といえ、相手は生きているんだ。生きている限りは体の仕組みは俺たちとそう変わらない」
食べながらギルマスが僕らに教えてくれる。
「魔物より先に食って、先に体が動けるように先手を打つんだ。朝食は大事だぞ。そしてできるだけ温かいものを食べたほうがいい」
ギルマスの言うことにフェルは頷きながら聞いている。
その後馬車に乗り、日が登ったくらいに今日の狩り場に着いた。
エサの準備をしてしばらく待機。
ギルマスはサリーさんたちと何か話している。見学者らしい人たちも一緒だ。商業ギルドの職員とこの街の役人だそうだ。ライツも加わって柵の説明をしている。
「ギルマス。準備できました!」
「よーし。まずは普段通りにやってみろ。エサは広範囲に撒け」
ギルマスがそう言うので狩りを開始する。
昨日フェルがやった通り、広範囲に餌を撒いて様子を見てみた。
「ケイ。魔物の気配がわかるか?」
ギルマスが聞いてくる。
「故郷の村では森で採取をしていました。動物の気配なら少しわかります」
「魔物も動物も実際ほとんど変わらん。集中してこの辺りの気配を探ってみろ」
そう言われてやってみるけれどなかなかうまくいかない。なんとなく何かいるなーってことはわかるのだけど。
「森でやっていたことを思い出せ。大体わかればいい。生き物の気配を感じるんだ」
あー。森でやっていたようなことか。
なんとなく危険な気配と獲物になりそうな安全な気配と2種類くらいかな。とにかく危険な気配を感じたらすぐ逃げていた。
危険かどうかわからないけど、何かが集まってきているような、そんな感覚。
左側の方が多い?左側から多く集まってきているのかな。
そのことをギルマスに伝えると、
「今はとりあえずそのくらいでいいだろう。そのうちいろいろな魔物に出会えば、その気配がわかるようになる。お前が感じた通り左側からたくさんホーンラビットが来ているようだな。次はその方向にエサを多めに撒け」
そう言われた。
指揮というよりも、朝一からギルドマスターに冒険者の指導を受けているような感じだ。
でも、思うにこれは貴重な経験だと思う。こんなこと普通ありえないよ。
「来たぞ」
ギルドマスターが言うと柵の切れ目からホーンラビットが1匹顔を出す。
エサを食べながら徐々に柵の外側に出てくる。それに続いて1匹、また1匹とホーンラビットが出てくる。
「初手はケイが行け。フェルはケイが倒しそこなった個体を確実に狩れ」
勢いよくホーンラビットに切りつけて出てきたホーンラビットの頭蓋骨を割る。
「ケイ。大振りすぎる。もっとコンパクトに切り付けるんだ。次の行動にすぐ移れるような力加減だ。一撃でトドメを刺そうと思うな。それよりも次の行動にすぐ移れるような剣裁きをしろ」
「はい!」
「フェル!しばらくケイに前衛をさせる。お前はケイの支援だ。倒しきれなかった奴を片っ端から切れ。ロラン!とりあえずウサギをこっちに放り投げろ。ケイ!3匹倒したら位置を変えろ。でないとロランが入れない」
あぁ、これいつもフェルがやってくれてるやつだ。そういうことだったのか。
ギルマスはロランさんが放り投げたホーンラビットの死骸を箱に入れ、何故だかライツが解体場所まで運んでいる。
そっか、今日は作るものないもんな。ライツありがとう。
「フェル。ケイと前衛を交代しろ。ケイは少し下がって休め。斬撃がぶれて来ているぞ」
実はけっこう限界だった。いつもはフェルのフォローがあるから平気だったけど、こう言う風にしっかり前衛を受け持つとけっこうしんどい。
フェルが軽やかにホーンラビットを次々倒していく。ちゃんとロランさんが運びやすいように体の位置や倒した獲物の位置など工夫していることがわかる。
なるほどなぁ。やってみてはじめてわかることがあるんだな。
「フェル。そろそろ休憩だ。そいつを倒したら一度柵を閉じろ」
そう言われて休憩を取るとギルマスが来て話し始める。
「ケイ。さっきフェルがやっていたようなことを弓でできるか?」
魔道コンロで麦茶を入れてみんなに配る。
以前はフェルが早過ぎて、うっかりフェルに当たってしまいそうだったから弓は使っていなかったけど、慣れてきた今ならなんかできる気がした。問題は速射で矢を急所に当てられるかなんだけど……。
「お前は残念だが前衛向きではない。体力も攻撃力も足りていない。ゴブリンが集団で襲ってきたとしたらおそらくお前1人では勝てないだろう。ホーンラビットくらいならなんとかなっているがな」
自分でもそう思う。ゴブリンは一対一でなら処理できると思うけど、集団戦になればいつかは深傷を負って蹂躙されてしまうと思う。
「フェルは前衛だ。それを支援するような攻撃方法を今のうちに訓練しておいた方がいい。まあ、お前のいいところはそういう支援を必要とするような状況を徹底的に避けるところなんだがな。実は俺は、お前のそういうところを高く評価している。そんなお前だからこんな狩りの方法を考えだしたんだろ?」
「はい。フェルはとても強いのですが、それでもとにかく怪我をして欲しくなくって」
「毎回こんな柵やら罠やら作って戦えるわけじゃない。もしかするとお前ならまたなんかバカみたいな方法を思いつくかもしれんが、要はフェルを守りたいのだろ?その手段はできるだけ多い方がいいと思うぞ」
そう僕に言って、ギルマスはフェルに次は僕に弓で支援させると伝え、少し打ち合わせをしておけと言い残し柵の方に向かって歩いて行った。
「ギルマスが弓での支援も訓練しておいた方がいいって言ってさ、どういう風に攻撃すればフェルはやりやすい?」
「ふむ、そうだな。とりあえずは私から遠い個体を狙ってもらって、あとは私が後ろにホーンラビットを逸らしてしまった場合だな。その個体を振り向いて処理するよりも倒してもらった方がたぶん楽だ。だが申し訳ないのだが、私も弓で戦闘を支援してもらったことは無いのだ。どうすれば良いのかはよくわからない」
「わかった。とにかくやってみる」
エサは左側に多めに撒いた。だんだんとホーンラビットの気配が濃くなってくる。
柵の間から次々とホーンラビットが出てくる。フェルが自分の右側のホーンラビットに切り付けると同時に、反対側のホーンラビットに矢を放つ。命中した。矢筒から3本矢を抜いて構える。離れた位置から飛びかかろうとしている奴に一射、続けてフェルがいなして着地する瞬間を狙って矢を放つ。急いで放ったのでこれは命中しなかった。
「急いで多くの矢を打っても当たらなければ意味がない。もっとフェルの動きを見て必要なところに撃つんだ」
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