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愛する人との生活
自覚したらしんどい
しおりを挟むベッドに横になっている雫は荒く息を吐いていて、さっきよりも熱の症状が出ていた
「雫?!」
ああ、どうしよっ。あっ!スマホあった!学さんに急いで電話をかけ、事情を説明して急いでこちらに来てもらうことになった。
─────────────────
学さんに病院に連れて行って貰ったあと、雫を一緒にベッドへと運んだ。雫は一人で歩くのも辛そうで何とかしてあげたい気持ちだけが急いていた。
ベッドに転んでもらい布団もかけ、雫の額に冷えピタを貼る。病状は風邪だった。あんなに高熱が出ていたのにインフルとかじゃなかった、ただの風邪。
学さんは風邪ならご飯をちゃんと食べて、薬を飲めば元気になるから大丈夫だと僕を慰めてくれた。そうだよね、雫に元気になってもらわないと
「学は帰っていいよ、こほっ」
「しかし、、、」
「僕よりも学さんに看病してもらったほうが早く風邪なおるよ?僕、雫につらい思いさせたくないし、ね?」
「俺は舞白の手料理がたべたい、、、学のはやだ」
何それっ可愛い!僕の手料理が食べたいって!嬉しくて顔がにやけてしまう。そこで僕は気づいた。学さんに風邪が移ってしまう方が大変なんじゃ?
ばっと学さんの方をみる。学さんだってある程度の歳を召されているから僕が看病した方がいいよね?これ?!
雫には申し訳ないけど、僕で我慢してもらおう
「学さん、学さんに風邪が移ったら大変なので、、、僕が頑張って看病します!」
「わかりました。舞白様がそう仰るなら、、、私はこれで失礼します」
学さんを玄関まで見送る。急に今日、病院に連れて行ってもらったことにお礼を言う。学さんはいつでも頼ってきて欲しいと言って帰って行った。学さん、優しい人だな、、、よしっ学さんに任せてもらった雫の看病、頑張るぞっ!
雫の休んでいる寝室へ氷枕を用意してから戻る
「しずくっ、僕で不安だと思うけど大丈夫だからねっ!お粥作ってくるから少し待ってて」
「、、、ましろ」
雫に頭をあげてもらい、今使っていた枕と氷枕をすり替える。顔が赤い雫が少しでも楽になればと氷枕を持って冷たくなった僕の手を雫の頬に添える
「ましろ、ここにいて、、、お粥はあとでいいから」
「、、、いたいけど、ご飯食べないとお薬飲めないよ?」
「ましろが居なくなるの寂しい、それなら薬なんて飲めなくていいよ」
「あと五分だけここにいてあげる、でも僕も心配だからその後はお粥を作りに行かせてね?」
「、、、ましろが食べさせてくれるならいいよ」
「、、、うんっ」
可愛いっ!とても不謹慎なんだけど、風邪で弱ってる雫、可愛すぎでは?!
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