貴方のお嫁さんにはなりません!!!このばかぁ

白藍たんぽっぽ

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愛する人との生活

何年かぶりの喧嘩

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 雫と荷解きを進めて行き、この置物はここに置いてこっちは、ここがいいねなんて話しながら部屋が飾られていくのが楽しかった
 荷解きが終わったら雫と旅行中、二人で撮った写真をソファに腰掛けながら見返していた
 その途中に僕のお腹が鳴ってしまう。夢中で夜ご飯のこと忘れてた


「舞白っごめんね、すぐに用意するから」

「ま、待って大丈夫だから、今日は宅配にしようよ!」


 雫がキッチンへ急いで向かおうとしたから慌てて止める。


「舞白は帰ったら俺の手料理が食べたいって言ってたでしょ?」

「そ、そうだけど、今日じゃなくていい。今日はまだ雫といちゃついてたい、、、だめ?」

 
 そりゃ、我儘をいえば雫の手料理を食べたいよ?旅行先で食べたものはどれもこれも美味しくて幸せだったけど雫の手料理には敵わない
 それに雫だって疲れてるでしょ?あとは、今日はまだ雫といちゃいちゃして新婚旅行の余韻にひたりたい

 雫は僕の言葉を聞くと、こっちに戻ってきた。もちろん拳ひとつ分も指一本も入らないほどのみっちり具合で


「舞白、何食べたい?何でもいいよ」


 そう言ってスマホを顔の近くまで持ってきて傾げる姿はバリバリ現役で稼ぎもいいイケメンに相応しく、キラキラと輝いていた



 雫のリクエストで僕が食べたいピザになりました。実はジャンクフードを旅行の時、食べてなかったんだよね
 だから、少し恋しく思っていたらそれに気づいた雫がピザにしてくれた。やった!嬉しい!けど雫はピザで良かったのかな?


「俺と舞白は食の好みまで一緒だね。嬉しい」


 額へちゅっと送られるキスにそんなイケメン台詞に胸がときめく。かっこいいぃ!
 ピザが届いたあともそれはもう、砂糖すら逃げ出すほど甘々にいちゃつきました。そこから数日はいちゃいちゃとしていたんだけど



 
 だから、、、なのかな?
 雫と些細なきっかけで喧嘩をしてしまったのは、、、

 

「雫だってお母さんと二人で会ってたじゃん!僕はそれにも嫉妬したのっ」

「俺はその一回だけで、家に来てから一度も会ってないよ。舞白なんて、毎日連絡取ってるでしょ?俺はそれが許せない、だから俺の方が舞白を愛してる」

「僕の方が雫を愛してる!だって記憶を忘れちゃうくらい、雫に重い感情を持ってるもんっ」

「俺はツンケンしてた舞白も今の舞白も手に入れるためにも何年も人生を捧げてきたストーカーだよっ?!」

「僕はそんなストーカーさんを受け止めて愛せるほど、雫のことを愛してるのっ」

「舞白の現役ストーカーとして、それだけは譲れない。ごめんね舞白、諦めて」

「僕の方が好きっ大好きっ愛してるのっ!」
 

 傍から見たら何この喧嘩?何してんだこいつら?って思うでしょ、本人の僕も冷静な頭の部分では分かってる、でも雫があんなこと言うから!


 
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