112 / 196
旦那さん(正式)との生活
何も言わないけど
しおりを挟むふと、目を覚ますと雫は傍に居なくてお風呂場でもなかった。辺りを見回し、眠い身体をそれでも動かして露天風呂の方へ行く。僕が寝ていた時間は多分、少しの時間で雫はまだシャワーを浴びていた。
頑張って服を脱ぎさり雫に会いたい一心で何とか眠気を無視して身体を動かす。
「しずく、、、、」
「?!っ舞白!」
驚いた顔の雫を通り過ぎて露天風呂につかる。起きた時に身体のベタつきが取れていたし途中で寝ちゃったけど雫のことだから全身あらってくれたんだろう。
だからお風呂に入って縁に腕おき顎を乗せて雫の方を見る。雫はまだ困惑したままで僕の行動をずっと観察していた
「雫がいなくて、さびしかった、、、」
「ご、ごめんね舞白。でもここ外とも繋がってるから風邪ひくと思って部屋に寝かせてたんだ」
「だから、きちゃった」
「へ?」
「寂しいから、雫にあいたくて、きちゃった」
雫は目を見開いたあと愛おしげに目を細めて僕を見つめる
「舞白は可愛いなぁ、俺が舞白の傍から離れて一分も経ってないんじゃない?可愛い舞白、すぐに終わらすから一緒に入ろうね、、、まだ頑張れる?」
「うん、がんばる」
お風呂で寝ちゃって溺れたなんてことになったら大変なので重い瞼を何とか持ち上げて顔にお湯をかけたり伸びをしたり、雫と思い出に花を咲かせて何とか耐えきった
「舞白、おまたせ」
「うん、まってたっ!」
「ふふふ、すっかり目が覚めて元気だね」
ちゅっと頭のてっぺんにキスをされながら雫もお風呂に入ってきた。雫に近づいて僕はあぐらをかいて座った雫の上に乗り上げた。雫はすぐに僕のお腹に手を回し僕が雫の上に乗るのを手伝ってくれる。
すいすいと動く感覚が楽しい
「えへへ」
「舞白が起きてくれてよかったよ」
「起こしてくれてよかったんだよ?」
「だって可愛い寝顔を見せられたら寝ている邪魔をできないよっ!」
まぁでも、いっか。だって雫と二人で綺麗な景色を見れたんだから。ここは山奥にあって目の前には紅葉が綺麗にライトアップされている。星空もキラキラ輝いて綺麗で心が癒される
気の所為かもしれないけどお風呂の温度より雫の体温の方が温かく感じて僕は雫の肩口に頭をグリグリと擦り付ける
「ふふふ」
頭も撫でてくれたのが嬉しくて雫とのんびりと過ごすこの時間が大好きで幸せもたくさん感じれた。しばらくすると後ろに固い雫の存在があることに気づいた
「へ?」
思わず驚きの声が出てしまうも、急いで黙る
「どうしたの?舞白」
「ううん、虫がいてびっくりしただけ」
ごめんね虫さん、虫さんのせいにして
雫は何も言わないってことは今日は無しってことなのかな?僕だってこの新婚旅行は楽しみたかったから、するなら最終日。つまり今日、するんだろうなぁって思ってたけど、、、するのかな?
8
お気に入りに追加
162
あなたにおすすめの小説
ひとりのはつじょうき
綿天モグ
BL
16歳の咲夜は初めての発情期を3ヶ月前に迎えたばかり。
学校から大好きな番の伸弥の住む家に帰って来ると、待っていたのは「出張に行く」とのメモ。
2回目の発情期がもうすぐ始まっちゃう!体が火照りだしたのに、一人でどうしろっていうの?!
噛痕に思う
阿沙🌷
BL
αのイオに執着されているβのキバは最近、思うことがある。じゃれ合っているとイオが噛み付いてくるのだ。痛む傷跡にどことなく関係もギクシャクしてくる。そんななか、彼の悪癖の理由を知って――。
✿オメガバースもの掌編二本作。
(『ride』は2021年3月28日に追加します)
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
丁寧な暮らし
COCOmi
BL
「理想的な生活」を夢見る平凡受けが、全てを与えてくれる美形のお兄さんに狂わされていくお話。オチは皆様にお任せ、な感じで終わってます。
ていねいなくらしは自分でこだわって作っていくものですよ、美郷くん。
ふしだらオメガ王子の嫁入り
金剛@キット
BL
初恋の騎士の気を引くために、ふしだらなフリをして、嫁ぎ先が無くなったペルデルセ王子Ωは、10番目の側妃として、隣国へ嫁ぐコトが決まった。孤独が染みる冷たい後宮で、王子は何を思い生きるのか?
お話に都合の良い、ユルユル設定のオメガバースです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
花婿候補は冴えないαでした
いち
BL
バース性がわからないまま育った凪咲は、20歳の年に待ちに待った判定を受けた。会社を経営する父の一人息子として育てられるなか結果はΩ。 父親を困らせることになってしまう。このまま親に従って、政略結婚を進めて行こうとするが、それでいいのかと自分の今後を考え始める。そして、偶然同じ部署にいた25歳の秘書の孝景と出会った。
本番なしなのもたまにはと思って書いてみました!
※pixivに同様の作品を掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる