貴方のお嫁さんにはなりません!!!このばかぁ

白藍たんぽっぽ

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旦那さん(正式)との生活

ごめんなさい

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 告白の時、雫はかっこいい顔を真っ赤に染めていつもの堂々とした態度とは全く違う姿を見せた。そんな風に言われては傾きかけていた僕の心はごろごろと音を立てて、雫に転がり落ちた。
 僕が告白にいいよと答えると、ほんとにいいの?なんて自信なさげに聞いていたのが今の状況と重なって、思わず笑ってしまう


「ふふふ、雫ってかわいいとこあるよね」

「舞白にはかっこいいって思われたいのに」

「雫はかっこいいよ?」


 そう言っていつもしてもらうみたいに頭をなでなでする。雫は困った顔をしたけれど仕方がないという風にされるがままだ。


「雫、、、、ちゅう、ん、、ふぅ」


 自然と唇が合わさり、深く舌を絡める。僕はやっと雫も乗り気になってくれたんだと嬉しくなって、もっともっとしたいって雫の方へぐいぐい行ってしまうと雫から急に離された、、、


「ふぇ?、、、ど、どうしてぇ?」


 急な拒絶に泣きそうになってしまう。すると雫は慌てて違うと僕に言う。何が違うの
 

「舞白が嫌で離したんじゃないよ」

「じゃあどうして、、、」

「、、、舞白はほんとにいいんだよね?」


 真剣な眼差しでそう問われて、すぐに何を聞かれているのか思い至った。


「いいよ、、、、雫はいや、、、なの?」

「嫌じゃない!けど舞白はほんとにいいのかなって。赤ちゃんがお腹にいる間は僕に出来ることなんて少ないのに舞白ばっかりに負担がかかっちゃうでしょ、、、だから」

「もうっ!」


 パチンと雫の頬を手で挟む。雫は何も分かってないだ。なんなのさ、このばか!


「雫が僕を気遣ってくれるのは嬉しいよ?でも僕は覚悟の上で言ってるの、、、雫が支えてくれるってわかってるから、雫となら育てられるって思ったから」

「、、、、、舞白」

「なのに、なのに!さっきから僕のこと離してばっかりで!キスも嬉しかったのに!そりゃこんな時に大事な話をした僕も悪かったけどぉ、、、僕は前から覚悟してたの、雫がいいって言ってくれたらもうほんとに良かったの!」


 そう言ってぽろぽろと泣きながら雫にそう言い募る。僕が普段、ちゃんと言えたなら違ったかもしれないけど


「言うタイミングが分からなくて、でも雫からは言ってくれないし、、、雫がまだって言うなら隠してたゴムも持ってくるつもりだったっ!」

「舞白、ごめんね、、、、?ちょっと待って、ゴム持ってるの?」

「、、、?、っぁ、、、その、だって」


 あ!僕のバカ、どうして雫に言っちゃったんだ~!お墓まで持っていくつもりだったのにっ
 ほら、雫の笑ってる顔がこわい。目が笑ってない


「舞白~?俺焦ったんだよ?舞白と愛し合った数とゴムの数があわないって、、どうして隠してたの?」

「ぁぅ、、、だって、そしたら、、、話題になって、、、、、話せるって、思ってぇ、、、、ごめん、、なさい」


 雫に全部話した。もし雫にその気がまだないなら、たまたま服に紛れてたみたいって言ってゴムを出そうとしたことも。欲しいって思っても素面じゃなかなか言えないから雫から言われるの待ってたけど、発情期ヒートでその想いが高まってしまって待ちきれなくなってしまったから隠してしまったと



 
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