貴方のお嫁さんにはなりません!!!このばかぁ

白藍たんぽっぽ

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旦那さん(正式)との生活

前から考えていたこと

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 雫は困ったように笑った後、それじゃ俺は買いに行けないと言う。だって行って欲しくないしそれに僕は、、、、

 
「ねぇ、雫、、、行く前に僕を甘やかして、、、そしたら我慢する」

「、、、舞白、分かったよ」


 自分でも甘ったるい匂いがだんだん濃くなるのが分かる。あぁ雫を困らせちゃってる。嫌だなぁ、でも言いたい


「服、脱いで?雫を感じたい、から」


 そう言うと嬉しそうにわかったと言って全部脱いでくれる。僕の我儘に雫はどこまで付き合ってくれるんだろう、なんて気になりながら雫が来るのを待った


「雫、はぐ」


 雫にハグを強請ってきつく抱き締める。行って欲しくないのは本気なんだと、離れたくないと


「言いたいこと、、、あるの。行く前に聞いてほしい」


 雫はゆっくりと顔が見える位置まで僕を離す。雫も一生懸命に理性を保っているんだろう。額の冷や汗や強く握られてる拳を見てそう思う。

 
「あのね、一生懸命に考えたんだよ、、、前からずっと、、、それでね」


 雫の汗を手で拭って額にキスをし拳も優しく開かせて頬に持っていきすりすりする。雫の手を握ったまま耳元で内緒話をするようにそっと僕の願いを語る。


「雫は、、、赤ちゃん欲しくない、、?」


 雫の肩がビクリと跳ねる。そのまま答えは "はい” しか聞きたくない。そう気持ちを込めてしずくの首に腕を回し逃げられないようにする


「舞白、ちゃんと自分が言ってる意味。分かってるの?」

「分かってるよ、、、雫のが欲しくて今言った言葉じゃない、僕は、、、僕はね」

「、、、、、」

「こういう時じゃないと、雫に、伝えられない、から」


 抱きつく力を強めてさらに言い募る。今だけの言葉じゃないって前から考えてたんだよって。
 雫に嘘だって言われたら信じてもらえなかったら、もしかしたら僕との赤ちゃんは欲しくないかも、そう嫌な考えが巡ってしまう
 

 「僕はね、欲しい。雫との赤ちゃん」


  勇気を振り絞って雫にそう言った。い、えた、言えたよ僕、頑張ったすごく頑張ったっ


「、、、、っぅ」

「、、、?っ」


 雫が一瞬、低く呻いたと思ったらお腹に熱いものがかかった。その正体を探ろうと見てみれば白いどろりとした熱い液体。もちろん僕じゃない


「ふふふ」


 嫌な考えが吹っ飛んでご機嫌になってしまう。だって、だってっ


「雫も欲しいってことでいい?いいよね?」


 そこには顔を真っ赤に染めて恥ずかしそうにしている雫がいたから、、、。お腹の熱いものの正体は、そう雫が出したものだった


「そりゃ、欲しい、俺だって欲しいよっこんなに我慢してたのに、舞白に負担かかるから今は大丈夫って押し込んでたのに、、、、、、、舞白がえっちなせいだっ、、、、あぁでも、俺ださ」


 真っ赤になりながら目線を逸らして口早に言葉を繋ぐ。その姿をいつか僕は見たことがあった


「雫がいいなら、きて?」


 そう言って少し後ろに倒れると雫の首に腕をまわしてるので、一緒に倒れてくれる


「舞白、舞白はほんとにいいの?本気?」


 その台詞であぁ、雫に告白された時に見た姿だったと思い出したのだった。


 
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