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旦那さん(正式)との生活
一所懸命で可愛いけれど
しおりを挟む舞白が夜中に一人で起きて何かをしているのを俺は知っていた。でも寝たフリを続けて舞白が帰ってくるのを大人しく待つ。
それは何故か。可愛い俺の舞白が頑張って巣を作ってくれてるからだよ!
それに気づいたのは実は今日で舞白が巣作りを始めて二日目。気づくのが遅れたのは普段俺がクローゼットを開けないから。乾燥機があるため洗濯したらすぐ明日の服を乾かすことが出来るのでクローゼットの中から新しい服をめんどくさくて取り出さない。
だから久しぶりに開けて服が全て無くなっていたのには驚いた。俺は自分で気づかないうちに捨ててしまったのだと思ったけど違ったんだ。可愛い俺の舞白だった。可愛い
────────────────
そして朝になってそれぞれの仕事をする時間。俺は昨日の舞白の様子を見るためプライベート用のパソコンを開く。もちろん俺の部屋にもカメラをつけている。だって舞白は俺にお菓子を持ってきてくれたり漫画の相談をしたりと頻繁に来てくれるから。愛おしい舞白を見るために俺はすぐに録画を再生した。
「あ”ぁあ~~可愛い。可愛いすぎて困る」
そこには手にいっぱい服を抱えてポロポロとこぼしがら自分の部屋に持っていく姿。頑張って運んでるからか服が数枚、落ちてしまっているのにも気づかない。そこが愛おしくて可愛い。
また運ぶために戻ると落ちていることに気づき急いで拾ってまた、部屋に戻って行った。戻ってくる時間的に今はただ運んでるだけみたいだ。あぁ、可愛い。何回かそれを繰り返すと舞白は部屋から出てこなくなった。
もう、可愛すぎない?あんなにちっちゃな体でそんなに服を運ぼうとするのも可愛いし。俺に内緒でつくるために部屋に作ってるの?可愛くない?え?天使?可愛くて無理すぎ
「、、、、ふふふ」
しばらくすると寝室に戻ってきて寝ている俺にキスをし満足そうに笑った舞白。そのまま俺の腕の中に入ってすやすやと可愛い寝顔を見せてくれる。
なにこれ何これ?!俺が寝てる間にそんなに可愛いことしてたの?ほんと可愛い。好き好き大好き!!今日は舞白の好きなお菓子を沢山作ってあげようね
そうやって舞白の巣作りを見守り続けた俺はあることに気づいたのだった。巣を作っている最中の録画がない。そう、舞白が巣作りをしている場所は舞白の仕事部屋。舞白が唯一、俺から逃げれる場所。そう、ここは絶対不可侵領域だ。
「俺、舞白の巣、、、、見れない?」
その上、舞白の初巣作りではないか?なのに巣を作っている様子を動画に納めていないし完成も見れない、、、?
え、無理、やだ見れないなんて
俺は舞白の初巣作りが嬉しく愛おしくて肝心なことを忘れていた。何とかして部屋に入れてもらえないかと俺は仕事そっちのけで考えたのだった。
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