貴方のお嫁さんにはなりません!!!このばかぁ

白藍たんぽっぽ

文字の大きさ
上 下
83 / 196
旦那さん(仮)との生活

犯罪級

しおりを挟む



 雫にこのアルバムについての話をした。もちろん、学さんと出かけた理由も


「だから、ほんとに何にもないんだよ?あ、それとね。雫が良かったらなんだけどまゆこさんとこれからも会いたい、な、って僕は思うんだけど、、、」

「話してくれてありがとう舞白。俺はね舞白に信じてって言われたら信じるし、して欲しいことを言われたら何だって叶えてあげるよ。だから、まゆこさんにも会いに行こう。だって可愛い舞白の頼みだから」

「ありがとう雫、大好き」

「ふふふ」


 雫は僕が思っていたよりもケロッとして聞いてくれた。よかった、あまり怒ってないし拗ねてもいないみたいだ。


「じゃあ、このアルバムって、、、舞白の?」

「?あぁ、そうだよ!僕の小さい頃の写真。まゆこさんが撮ってくれてたみたい!その時の話も沢山、聞いてきたから雫が聞きたかったら話せたらな~って思って!」

「はぅ、最高。ショタ舞白を拝めるなんて。よし、見よう、さっそく見よう。」


 雫はわくわくしながら先を促してくる。その反応が可愛くて仕方がないけど、少し照れてしまう。そんなにいいものでもないけどな~?僕の写真だし。でも喜んでくれてよかった。


「うん!まずはこれかな?」

「俺の知らない舞白!」

「この写真はね?僕を預かった日に撮った写真なんだって、疲れて眠ってるけど、まゆこさんが可愛すぎで我慢できずに撮っちゃったらしい」

「あぁ、可愛い、ふにゃふにゃしてる、ちっちゃい。こんなに可愛いと誘拐されちゃうよ!俺が舞白を守り育てるから!」

「僕はもう育っちゃってるけどね?それに赤ちゃんは誰でも可愛いよ」

「舞白は特別だよっ」


 すごいさすが僕の現役ストーカー。熱量が凄い。ちょっとこれには僕もびっくりしちゃった。

 
      ────────────


 雫も僕と同じようにゆっくりとページをめくり、僕も覚えている限りの思い出を語った。雫は嬉しそうに聞いてくれて好きな人から聞く昔話はやっぱりいいものだからだろうと僕は雫にお返しするために一生懸命話した。


「これはね、雫と出逢う高校に合格した時だよ」

「可愛いっ!今までクールで可愛い舞白に初めて会った時の雰囲気を感じてたけどこの笑顔は今も昔も変わらない愛おしい舞白の笑顔だっ!!」

「えへへ、受かったのが嬉しかったんだ~、それにね?初めて会った時、本を読む邪魔を知らない人がしてきたから、態度悪くなっちゃっただけだからね?」

「どんな舞白も好き!」


 そうしてアルバムを見終わって同じように僕も雫にアルバムを渡す。


「はい!これ雫にあげる」

「っえ?いいの?こんな犯罪級に可愛い舞白、写真特集を貰っても?」

「もちろん!予想より喜んでくれて僕、安心した」

「喜ばないはずがない!こ、こんな、ショタから高校までの写真なんて、あぁ最高!」

「ふふふ、よかったぁ」


 喜んでもらえてよかったけど、雫の蕩けるような表情にドロドロの甘いチョコを煮詰めたような瞳を見てアルバムを渡すのは間違いだったかも、、、なんて思考によぎったけど考えないようにした


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

その捕虜は牢屋から離れたくない

さいはて旅行社
BL
敵国の牢獄看守や軍人たちが大好きなのは、鍛え上げられた筋肉だった。 というわけで、剣や体術の訓練なんか大嫌いな魔導士で細身の主人公は、同僚の脳筋騎士たちとは違い、敵国の捕虜となっても平穏無事な牢屋生活を満喫するのであった。

【短編】旦那様、2年後に消えますので、その日まで恩返しをさせてください

あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
「二年後には消えますので、ベネディック様。どうかその日まで、いつかの恩返しをさせてください」 「恩? 私と君は初対面だったはず」 「そうかもしれませんが、そうではないのかもしれません」 「意味がわからない──が、これでアルフの、弟の奇病も治るのならいいだろう」 奇病を癒すため魔法都市、最後の薬師フェリーネはベネディック・バルテルスと契約結婚を持ちかける。 彼女の目的は遺産目当てや、玉の輿ではなく──?

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 だが夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

どうも。チートαの運命の番、やらせてもらってます。

Q.➽
BL
アラフォーおっさんΩの一人語りで話が進みます。 典型的、屑には天誅話。 突発的な手慰みショートショート。

上手に啼いて

紺色橙
BL
■聡は10歳の初めての発情期の際、大輝に噛まれ番となった。それ以来関係を継続しているが、愛ではなく都合と情で続いている現状はそろそろ終わりが見えていた。 ■注意*独自オメガバース設定。■『それは愛か本能か』と同じ世界設定です。関係は一切なし。

ひとりのはつじょうき

綿天モグ
BL
16歳の咲夜は初めての発情期を3ヶ月前に迎えたばかり。 学校から大好きな番の伸弥の住む家に帰って来ると、待っていたのは「出張に行く」とのメモ。 2回目の発情期がもうすぐ始まっちゃう!体が火照りだしたのに、一人でどうしろっていうの?!

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

孕めないオメガでもいいですか?

月夜野レオン
BL
病院で子供を孕めない体といきなり診断された俺は、どうして良いのか判らず大好きな幼馴染の前から消える選択をした。不完全なオメガはお前に相応しくないから…… オメガバース作品です。

処理中です...