貴方のお嫁さんにはなりません!!!このばかぁ

白藍たんぽっぽ

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旦那さん(仮)との生活

かまって欲しい

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 雫が見せてくれたアルバムがついに見終わってしまった。まだまだ見てたいな~

 
「舞白」


 呼ばれて雫の方を見ればおでこにキスをされた。驚いてびくっと身体が揺れると雫はクスクスと笑う。


「そんな寂しそうな顔をしないで?俺がいるじゃん。成長したかっこいい舞白の雫」

「ごめんね、見終わっちゃったのが寂しくて」


 そう言って僕も雫にキスをする。雫は舞白~!なんて言って僕を膝の上に乗せ抱きつかれる。


「ね?雫、アルバムもう一回みていい?」

「舞白、舞白の行動に文句は言いたくないんだけどね?俺にもそろそろ構ってよ。アルバム見てから五時間は経ってる」

「えへへ~雫ってば嘘ばっかり、、、、っ?!う、うそ!?」


 さすがに盛りすぎと思って時計を振り返れば、お昼だったはずの時間はもうすぐで夜に移り変わる時間になってしまっていた。でも、うん仕方ないよ。愛おしい人の思い出を一枚一枚の写真ごとに話を聞いていたからさ?
 そう思って雫を振り返れば、拗ねていた。さっきまで笑顔だったのに。雫は昔の自分に嫉妬したのかな?だから俺がいるって言ったの?可愛いな~雫。子供の雫なんて写真でしか見れないんだから仕方ないじゃん!それにもう見せてくれないかもと思うとじっくり見て記憶に残したいし、、、、、、


「ごめん雫。でもね?雫の子供の頃を目に焼き付けておきたくて」

「舞白が可愛かったからいいんだ。ただ俺にかまって欲しくて、五時間も夢中になるなんて思わなかったから」

「ごめんってば雫!ほらハグだよ?ちゅうもしてあげるから!許して?」


 雫にぎゅっと抱きつき、ちゅっちゅと首筋や頬にして上目遣いで首を傾げるといいよと返事が返ってきた。それを聞いた僕はありがとと言い口へもキスをする。そうすると拗ねていた雫はみるみる笑顔になっていく。


「もう捨てたとか言わないから目に焼き付けなくていいよ、舞白がこんなに喜ぶなんて思ってなかったしこんなに喜んでくれるならいつでも見ていいから構って!!!」

「ほんと!いつでも見ていいの?」

「俺を構ってくれるなら!」

「ありがとう雫!構う構うよ~!」



 雫にいつでも見ていいと言われたので暇があればアルバムを開いて見ていた。仕事終わりやお風呂のあと、朝起きた時にも。前まで暇さえあれば見てたんだけど雫の目の前でアルバムを開くと僕が見ないように邪魔されるようになった。雫曰く、本人がいない時に見て欲しい、じゃないとアルバムは見せないと言われてしまった

 どうして!!!
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