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貴方の帰りをどれだけ待ち望んでいたのか
さくらも雫も俺だから
しおりを挟む「ふふふ、舞白さんだって思い出してるでしょ?一緒に思い出そ~って言ってたけど早い段階で記憶が戻ってたよね?」
「、、、、えっと、それは」
「別にいいよ~だ、舞白さんが傍にいるならなんだっていいんだよ。舞白さんしかいらない」
「僕もそうだよ、でもさ僕の反応見て楽しもうとしてたでしょ?だから馬鹿にしてるのかって聞いたの。雫はそんな意地悪なことしないよ?」
「雫の時だって俺ですよ、でも今はさくらであり雫でもあるから、、、、意地悪しても仕方ないよね舞白さん」
大人になって出会った雫。記憶を思い出す前はそれこそストーカーであれど紳士的な振る舞いで僕を気遣ってくれていた。でも高校の時の雫。さくらはちょっと意地悪して反応に困るようなことばっかりしてくる。大人の時よりも子どもの方がそりゃ幼い行動もするけど、雫にもちゃんとさくらの面影があった。主に夜の方面で、、、、、、、、、、あとは、安心するまで絶対に僕を離さなかった時とか
「仕方なくないよ、またそうやって僕を困らすんだ」
「舞白さんが可愛いから、、、、」
「雫だって僕とこれからずっと居てくれる?言っとくけど記憶失ったからって僕を置いていったの雫だからね」
あの時の文句を今、言ってやろうとそう言えば雫の動きが固まり動かなくなった
「僕、寂しかった。どうしても、雫との思い出が欲しくて無理やり雫に襲わせたりして、、、、僕は最低だ。だから、雫も僕を怒っていいんだよ」
「、、、、、、、俺が悪いんだけど、一つ言うなら俺を忘れたことかな、、、、、、、でも結局おあいこだし。この話はもう終わり。ごめんね舞白さん」
「うん。僕もごめん雫」
互いに謝って記憶が戻ったのを二人で実感すれば、今までよりも、高校の頃のように自然と唇が重なった。直ぐに離れて微笑み合う。そこで僕はハッとする
「ま、学さんがいる、からっ!」
「ちょ、ちょちょ舞白さん。今、そんな気にしなくて大丈夫だからさ、感動を分かち合おうよ、愛し合おうよ!」
「人に見られるのは恥ずかしい!」
そう言って辺りを見回すも執事の学さんは居なかった。気を使って出て行ってくれたのかも、、、、恥ずかしいやら申し訳ないやらで頭がぐるぐるだ
「ねぇ、舞白さん」
「?」
「俺の前で他の男の名前、呼んじゃダメって言ってたでしょ?」
「、、、、ぁ、で、でも!昔の話でしょ?今は気にしないよね、ね?」
「久しぶりにお仕置しよっか舞白さん」
「い、嫌に決まってるでしょ絶対いや!」
「約束破ったからダメだよ」
「ご、ごめん謝るからお仕置はやめて!」
雫のお仕置はそれはそれは恐ろしいのだ。僕は死んでしまうかもしれないという恐怖といつも戦う羽目になるんだから!
一人で寂しくて恐かった日々から、幸せで好きが溢れる日々に戻りそうやって雫の退院までを過ごした
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