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貴方の帰りをどれだけ待ち望んでいたのか
舞白さんは一緒に居てくれる
しおりを挟む思い出してない?、、、、、じゃぁ、舞白さんはなんで泣いていたんだ
「うん?思い出してないよ。不安にさせてごめんね。置いてかないし捨てないよ?!」
「、、、、、舞白さんは俺が酷い男だって知ったのにまだ一緒に居てくれるんですか?許してくれるんですか?泣いていたのに?」
「酷い?ってなんのこと、それに許す許さないとか関係ないよ」
舞白さんは本当になんの事か分からないようで困ったように微笑みながら俺の頭を撫で続けてくれる。そのおかげでだんだんと落ち着いてきた。
「一生一緒にいるって約束したのに、、、、、舞白さんを置いて、、、、、それで、舞白さん、が居なく、なっちゃって、、、、、っ」
舞白さんは優しい顔で俺の言葉をゆっくりと聞いてくれる。言葉にしていけばこんな俺にも優しくしてくれる舞白さんがまた離れて行くかもと思いはじめて、言葉がつまり涙が出そうになる
「雫、なんにも不安に思う必要はないんだよ?だって僕、、、、、雫が好きで好きでたまらなくて、、、、、忘れちゃったんだから、仕方ないよ」
そう言って抱き締めてくれる舞白さん。
仕方が、ない?いやそんなことは無い。俺が舞白さんを悲しませたから忘れちゃったんだ。
「っ俺が舞白さんを悲しませたから、俺が悪いんです。仕方なくなんて無い」
「、、、、、ふふふ」
「、、、、、、、舞白さん?」
「あ、ごめんね?ただ雫が可愛くて」
舞白さんが俺を抱き締める力を強めて、思わず漏れてしまったと言わんばかりに柔らかに答えた
「だって、僕はね。僕の知らない僕を好きな雫が、今の僕は好きじゃないかもって、、、、、僕だからじゃなくて、前の僕が居たから記憶をなくした僕を愛してくれてるんだって、、、、、妬いて悔しくて恨めしくて、雫は僕のなのにっ!ってそうしたら泣いちゃって」
「ま、舞白さんに前とか───」
「わかってるよ?記憶があっても無くても、僕だって雫のことを変わらず好きのままだって気づいたから、、、だから凄く嬉しいんだ。雫がこんなに僕のこと思ってくれてるのが」
舞白さんの言葉を聞いていると体から力が抜けていく。自分でも気づかないうちに緊張していたらしい
「だから、雫はね。不安とか何も感じなくていいんだよ。僕は雫が好き。雫も僕が好き。それだけでしょ?」
「、、、舞白さん」
「記憶はそりゃ戻って欲しいけど、、、、、二人で気長に思い出すの待っとこ?」
「はい舞白さんっ」
舞白さんは許してくれた。あんなに酷いことしたのに。舞白さんの顔を見ても怒ってる様子はなく本当に嬉しそうに笑っていた。
「え?雫?な、泣かなくても、、、、、あ、日記?日記を勝手に見られたの嫌だったよね。ごめん。どうしても僕自身を知りたくて」
「舞白さん、日記なんてどうでもいいんです。ただ、舞白さんが俺を許してくれたから」
「どうでも良くないと思うけど、それに!許すとか許さないとかないって言ったじゃん!」
舞白さん。舞白さんが好きです
大好きです。愛してます
一緒に居てくれてありがとう
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