貴方のお嫁さんにはなりません!!!このばかぁ

白藍たんぽっぽ

文字の大きさ
上 下
33 / 196
俺が舞白さんを裏切った話

会いたいあの人

しおりを挟む



 あの人が来なさすぎるのでそろそろ権力に頼ろうかと考え始めた所であの人が学校に来たと話していた。それを聞いたのは昼休みになってからで急いで向かおうと思い席を立つがそういえばあの人はどこのクラスか知らないことに気づいた
 

「なぁ、あいつら男連れてね?」

「あぁ?、、、ほんとだ。上玉でも見つけたのか、いいなー」

「三年ってずるいよな、早く俺もなりてぇ、いい加減お下がりなんて嫌だよ」

「それなー」


 妙に胸のざわつきを覚え、彼らが見ていた場所に視線を向ける。目に映ったのは、数人の男に肩を抱かれた細身の男。無理やりに連れていかれているらしく必死にじたばたと暴れているのを見ていた。校舎の裏に行く寸前に見えた人は

 あの人だった

 
「、、、ぁ?」


 あの人だと分かった瞬間に頭に血が上るのが思考の片隅で冷静に分かっている自分がいた


「おい、あいつらどこに行くんだ」

「え?」


 俺の近くで会話していたやつらに話しかける。追いかけたいけど場所が分からない。無闇矢鱈と探すより効率がいい

 
「早く答えろ」

「急になんだよ、いつもの事だろ?」

「俺は記憶にないんだ、教えろ」

「それが人にものを頼む時の態度かよ、、、ぁ、い、言うから、手放せ!」


 いつの間にか胸ぐらを掴み拳を掲げていた。あぁ、殴ったら助けに行けない。怯えたそいつらはようやく行く先を告げた。


「校舎の裏に使われてない部室棟があんだよ、多分そこの部屋のどこかだ」


 俺は急いでそこへ向かう。あの人が襲われてしまう。汚いやつらに。許せない


「なんだよ、あいつ」

「やっぱ柊はお気に入りなんだろ」

「記憶あるだろ絶対」

「怒った顔こわかったな、、、」

「おう、、、」


 男二人はいつも何を考えているのか分からない、感情を表に出さない櫻木の怒りを目の当たりにし恐怖を覚え、姿が見えなくなるまで視線を向け続けたのだった






 部室棟だと思われる所が見え始めた頃、でかい建物の中からどうやって探そうか考えていたら、空いた窓から声と人を見つけた


「おい、静かにしろっつってんだろ!」

「やめて!離してよ!」

「いい加減大人しくしろ!おい、早く薬打とうぜ」

「あいよ」

「いやぁ!やめて!離して!」


 そこから先は部室棟に入ってから聞こえなかった。なんでこんなにも建物がでかい上に最上階にいるんだとイラきつつ階段を駆け上がろうとした。

「おいおい、なんだぁ?」

「こいつ、自分のペットがヤラれるところ見に来たのか?」

「趣味わりぃー」

「きゃははは」


 ここは不良共の溜まり場だったらしい。よくよく考えてみればそりゃそうかとなんて思いながら、あの人をペットなんて言うやつをぶん殴った
 
 そこからただひたすらに行く道を阻む先輩とやらをぶん殴りながら上へ進んでいく


「邪魔すんな!」


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

ふしだらオメガ王子の嫁入り

金剛@キット
BL
初恋の騎士の気を引くために、ふしだらなフリをして、嫁ぎ先が無くなったペルデルセ王子Ωは、10番目の側妃として、隣国へ嫁ぐコトが決まった。孤独が染みる冷たい後宮で、王子は何を思い生きるのか? お話に都合の良い、ユルユル設定のオメガバースです。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

暑がりになったのはお前のせいかっ

わさび
BL
ただのβである僕は最近身体の調子が悪い なんでだろう? そんな僕の隣には今日も光り輝くαの幼馴染、空がいた

噛痕に思う

阿沙🌷
BL
αのイオに執着されているβのキバは最近、思うことがある。じゃれ合っているとイオが噛み付いてくるのだ。痛む傷跡にどことなく関係もギクシャクしてくる。そんななか、彼の悪癖の理由を知って――。 ✿オメガバースもの掌編二本作。 (『ride』は2021年3月28日に追加します)

丁寧な暮らし

COCOmi
BL
「理想的な生活」を夢見る平凡受けが、全てを与えてくれる美形のお兄さんに狂わされていくお話。オチは皆様にお任せ、な感じで終わってます。 ていねいなくらしは自分でこだわって作っていくものですよ、美郷くん。

帰宅

papiko
BL
遊んでばかりいた養子の長男と実子の双子の次男たち。 双子を庇い、拐われた長男のその後のおはなし。 書きたいところだけ書いた。作者が読みたいだけです。

あなたが愛してくれたから

水無瀬 蒼
BL
溺愛α×β(→Ω) 独自設定あり ◇◇◇◇◇◇ Ωの名門・加賀美に産まれたβの優斗。 Ωに産まれなかったため、出来損ない、役立たずと言われて育ってきた。 そんな優斗に告白してきたのは、Kコーポレーションの御曹司・αの如月樹。 Ωに産まれなかった優斗は、幼い頃から母にΩになるようにホルモン剤を投与されてきた。 しかし、優斗はΩになることはなかったし、出来損ないでもβで良いと思っていた。 だが、樹と付き合うようになり、愛情を注がれるようになってからΩになりたいと思うようになった。 そしてダメ元で試した結果、βから後天性Ωに。 これで、樹と幸せに暮らせると思っていたが…… ◇◇◇◇◇◇

処理中です...