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俺が舞白さんを裏切った話
会いたいあの人
しおりを挟むあの人が来なさすぎるのでそろそろ権力に頼ろうかと考え始めた所であの人が学校に来たと話していた。それを聞いたのは昼休みになってからで急いで向かおうと思い席を立つがそういえばあの人はどこのクラスか知らないことに気づいた
「なぁ、あいつら男連れてね?」
「あぁ?、、、ほんとだ。上玉でも見つけたのか、いいなー」
「三年ってずるいよな、早く俺もなりてぇ、いい加減お下がりなんて嫌だよ」
「それなー」
妙に胸のざわつきを覚え、彼らが見ていた場所に視線を向ける。目に映ったのは、数人の男に肩を抱かれた細身の男。無理やりに連れていかれているらしく必死にじたばたと暴れているのを見ていた。校舎の裏に行く寸前に見えた人は
あの人だった
「、、、ぁ?」
あの人だと分かった瞬間に頭に血が上るのが思考の片隅で冷静に分かっている自分がいた
「おい、あいつらどこに行くんだ」
「え?」
俺の近くで会話していたやつらに話しかける。追いかけたいけど場所が分からない。無闇矢鱈と探すより効率がいい
「早く答えろ」
「急になんだよ、いつもの事だろ?」
「俺は記憶にないんだ、教えろ」
「それが人にものを頼む時の態度かよ、、、ぁ、い、言うから、手放せ!」
いつの間にか胸ぐらを掴み拳を掲げていた。あぁ、殴ったら助けに行けない。怯えたそいつらはようやく行く先を告げた。
「校舎の裏に使われてない部室棟があんだよ、多分そこの部屋のどこかだ」
俺は急いでそこへ向かう。あの人が襲われてしまう。汚いやつらに。許せない
「なんだよ、あいつ」
「やっぱ柊はお気に入りなんだろ」
「記憶あるだろ絶対」
「怒った顔こわかったな、、、」
「おう、、、」
男二人はいつも何を考えているのか分からない、感情を表に出さない櫻木の怒りを目の当たりにし恐怖を覚え、姿が見えなくなるまで視線を向け続けたのだった
部室棟だと思われる所が見え始めた頃、でかい建物の中からどうやって探そうか考えていたら、空いた窓から声と人を見つけた
「おい、静かにしろっつってんだろ!」
「やめて!離してよ!」
「いい加減大人しくしろ!おい、早く薬打とうぜ」
「あいよ」
「いやぁ!やめて!離して!」
そこから先は部室棟に入ってから聞こえなかった。なんでこんなにも建物がでかい上に最上階にいるんだとイラきつつ階段を駆け上がろうとした。
「おいおい、なんだぁ?」
「こいつ、自分のペットがヤラれるところ見に来たのか?」
「趣味わりぃー」
「きゃははは」
ここは不良共の溜まり場だったらしい。よくよく考えてみればそりゃそうかとなんて思いながら、あの人をペットなんて言うやつをぶん殴った
そこからただひたすらに行く道を阻む先輩とやらをぶん殴りながら上へ進んでいく
「邪魔すんな!」
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